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【掌編】胡蝶蘭は中間管理職

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基本、フィクションです。
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記事一覧

【掌編】胡蝶蘭は中間管理職(最終話)

ママが帰ってくるのを待つのが、あたしの仕事 そんなの、幼稚園の年少さんの頃からだし、馴れ…

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1年前
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【掌編】胡蝶蘭は中間管理職(第6話)

「会いたい」 そう、メールが来たのは、次の日の夕方だった。 今朝の天気予報では台風が近づ…

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3年前
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【掌編】胡蝶蘭は中間管理職(第5話)

「あたし、そんなつもりで言ったんじゃないもん!」 暖簾に腕押しと言うコトワザを知ってて良…

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4年前
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【掌編】胡蝶蘭は中間管理職(第4話)

「さむっ・・・」 呑んで帰るのはいいのだが、代行さんが僕を乗せずに車だけ運んで行ったのは…

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4年前

【掌編】胡蝶蘭は中間管理職(第3話)

闇に舞う 桜の街は、まだかと 残忍な池の淵に 向日葵がほおづえをつき 溜め息混じりの唄を聴く…

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4年前

【掌編】胡蝶蘭は中間管理職(第2話)

雨が降ると忘れ傘が増える。 都合の悪い現実は、他人の記憶の中に置き去りにするのが得策だ。…

NoTo
4年前

【掌編】胡蝶蘭は中間管理職(第1話)

「うん、待ってるぅ」 電話を切ると、なぜか、あの子がいつも付けているEscadaの香水の匂いがした。 夜の8時半になると、毎週のように電話がくる。 あの子にとって自宅を出てからお店につくまでの30分はとても大切な時間なのだ。 なにせ、その日一日の仕事の内容が、その結果で変わるのだから。 うちの会社にも貼り紙をしよう。 他人の事をとやかく言う前に、客に電話をかけろと。 いつも遊びに行くと下らない話をして笑いあったり、愚痴を聞いてもらったりするのだが今日は少し違う。