4月から新しく始まった社会人としての生活。
職場に尊敬する先輩がいる。

新人教育を任されているその先輩は私と歳の差がひとつしか変わらない。
親しみやすさのなかに、その若さで新人教育を任されている理由が分かる人としてのレベルの高さを感じている。

苦しくて辛い毎日のなかで、悩みに寄り添ってくれた。私が嬉しいときは一緒に喜んでくれた。
私にとって尊敬する先輩でもあり、信頼しているお姉ちゃんのような存在だった。

そんなある日、先輩から「実はね、話さなくちゃいけないことがあって」と切り出された。

先輩は6月末でこの仕事を辞めるらしい。

泣いて「寂しいです」と言う私に先輩は
「本当に申し訳ない、、ごめんね、、」と言って
「でもご飯行こうよ」とも言ってくれた。
これからもご飯には行けるかもしれない、けどもう同僚として一緒に働くことができない。それがとても寂しかった。

仕事帰り、いろんなことを考えた。
7月からは先輩がもう職場にはいないこと、
もう、「頑張ってるね」と笑顔で言ってくれる人がいなくなってしまうこと、
いつだったか私が言った「ずっとここにいてくださいね」という言葉を先輩はどんな気持ちで聞いてくれてたんだろうなあとか。

家に帰ると彼氏が冷やし中華をつくって待っててくれた。
食べながら先輩が仕事を辞めるらしいということを話した。話しているうちにやっぱり寂しさが込み上げてきて泣いてしまった。
彼氏は私の涙を拭きながら「そういう仕事もできて、人柄も良い人に限ってあっさり辞めちゃったりするんだよね、、」と呟いていた。
そうか、そんなもんなのかと思った。

もうすぐ夏がくる。
夏と共に、私の社会人生活1番最初の大好きな先輩との別れがくる。

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