見出し画像

正直、先代の理念にしっくりこない【情熱社長倶楽部】VOL.133

─…─…──…─…─…──…─…─…──…─…───…─…─

【今週のご相談内容】

弊社は70年続く企業であり、私で3代目となります。
そんな弊社には2代目社長がつくった理念があるのですが、
正直わたし自身があまりしっくりきていません。

ただ、朝礼などで唱和されていたり、社内にも掲示されていたり、
私がしっくりきていないからといって、
すぐに変えてしまってもいいものなのかどうかを迷っています。

さらに、先代と私は経営スタイルが大きく異なり、
先代はトップダウンですべてひとりで決めていくタイプ、
私はみんなの意見を尊重しながら経営をしていきたい
と考えているタイプ
です。

理念を変えることで、
そのような“経営者の考えや判断軸”にも影響がありそうで、
そうなってしまえば社員を迷わせることにもなると思うので
「理念を変える」ことに躊躇しています。

理念は簡単に変えていいものなのでしょうか。
また変える場合には何に気を付ける必要があるでしょうか。

─…─…──…─…─…──…─…─…──…─…───…─…─

【今週の回答】担当:代表取締役 長友 威一郎より

ご相談いただきまして、ありがとうございます。

私も3代目経営者ですので、理念を変えるかどうかで
同じように悩んだ時期がありました。

当時の私も理念を変えることで、
・社員を迷わせてしまうのではないか
・理念に合わず退職者が出てしまうのではないか、
などの不安を抱えていました。

結論からお伝えすると、理念は変えるべきです。

なぜなら、経営者が自らの信念を持って経営してこそ、
お客様の幸せや社員の幸せが実現できるからです。

会社のトップである経営者が、
自社の理念に対して、迷いながら経営しても
社員様と喜びを分かち合うことは難しいのではないでしょうか。


少し私の経験をお伝えさせていただきます。

私は代表を継いでからの約2年間、
2代目が策定した理念を変えずに経営をしていました。

共感していないわけではありませんでしたが、
自分自身の言葉ではなかったため、
読者様と同じように“しっくりこない”と感じていました。


その結果、自らの信念や考えを塞ぎこみ、
自社の理念は●●だから、▲▲しなければならない!
といった「べき論」を軸に
会社のため、社員のためと自分に言い聞かせながら
日々を過ごしていました。

そのため、経営をしていても苦しいことが多くありました。


今振り返ると、私には、
理念を変えることへの責任と覚悟が薄く、
どこかで逃げ道をつくっていたのだと思います。

そんな私が理念を変えたのは、
就任して2年経った頃です。

そのきっかけとなったのは、改めて

・社会に対して実現していきたいことは何か?
・全社員に大切にして欲しい考え方や価値観は何か?
・自社の理想の組織状態はどのような状態か?

を自らに問うた際に、冒頭でお伝えしました、

・経営者が自らの信念を持って経営をするからこそ、
 お客様の幸せや社員の幸せが実現できる
・経営者が迷いながら経営しても
 社員と喜びを分かち合うことは難しい

と、お客様に伝えているメッセージが自らに返ってきたことです。


自らの心に正直に向き合い、もっと素直に等身大で
自らの考えをお客様や社員に伝えていこうと、
ある意味開き直る事ができた瞬間でした。


もちろん、社員に対して新しい理念を伝えること、
浸透させていくことに対して不安はありましたが、

まずは自分自身が変わること、
そして想いを伝え続けることを実践していこうと思い、
第1歩を踏み出しました。


以上が、私自身の経験です。

理念を変えた方が良いかどうか迷っているということは、
“変えた方が良い”と思っている証拠です。

是非1度、自らの想いや考えを書き出してみてください。
まとまってなくても良いですし、
何度も同じ言葉やキーワードが出てきても問題ありません。


きっと、大切にしていきたい想いが再確認できると思いますよ!
勇気を出して第1歩を踏み出してみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

長友 威一郎




よろしければ、サポートをお願いします。いただいたサポートはコンテンツ発信の充実に使わせていただきます。