そると

温泉、猫が好き。 見落とされがちな日々の気づき・心の揺らぎを拾ってこねてます。あと読書…

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温泉、猫が好き。 見落とされがちな日々の気づき・心の揺らぎを拾ってこねてます。あと読書・映画感想など。

最近の記事

宇多田ヒカルと愛することについて

宇多田ヒカルの『One last kiss』が好きで、今年の春はそればかり聴いていた。なんなら屋久島旅ではそればかり聴きながら車を飛ばしていた。 故郷は私の大事な場所でありながら、愛おしい、幼い自己中な自分が暴れまわった記憶で一杯だ。沢山の人を愛そうとして、結果傷ついたり傷つけたりした思い出がしっかりと風景に刻まれすぎていて、ふと蘇る記憶に苦笑を通り越して恥ずかしくなる。 もう触れることは無いだろうと思っていた記憶がするりと頭に浮かぶとき、あまりにリアルなその手触りに、思

    • 仕事を始め,辞めて今ここにいることについて。

      思ったより、強くないな自分。 これが一番、自分が就職してみて思ったことかもしれない。 直感と感覚、印象の良さで20数年生きてきた私にとって、『会社』というのは全く違う社会で、違うルールで動いている世界であるという事を思い知らされ、自分らしさとか自分らしく働くというよりもその世界のルールを学ぶところから始めることになった。 そこまではいいものの、自分はなかなか思うように適応できない上、会社は悠長に成長を待ってくれるほど余裕はなかった。焦りはつのり、優秀な上司にも苦労させて

      • ACCEPTということ

        久しぶりにとあるアフリカの男性とZOOMで会話をした時の話。 私はこのところずっと落ち込んでいた。先週、就活で最終面接まで行った会社が落ちたところだった。 はじめてそのメールを見たときは「あっ死にたい」と軽く思った笑。(面接では「あまり落ち込まない、切り替えのできるところが長所です」と言っていたのにも関わらず笑。ちょっと笑える。) 一日中家にいて、働いたり学校に通っている家族の代わりに家事をして過ごす。掃除機をかけながら、皿を洗いながら、テレビを見ながらふとあの面接の一

        • ムーンライト(Netflix)を観て

          かなり、泣いた。 シナリオからして意図的に人を泣かせるために作った映画ではないだろうとなんとなく思う。ただ少年が大人になるまで成長していく姿を淡々と映し出すドキュメンタリー風の映画だ。しかし、画面の彼はいつも何故だか痛々しい。最初から最後まで、いくら歳を取っても繊細で今にも壊れそうな感じの『男の子』がずっと映画の雰囲気をひっそりとさせていた。画面越しの彼はただひたすら俯きがちで目を合わせようとしない。そして彼のその脆さが、最後までひどく私の胸をざわつかせた。 より正しく言

        宇多田ヒカルと愛することについて

          今までとこれから

          (※3月の話です。) 私が日本に帰る事が決定したのは、旅立つ日の二日前だった。 つまり強制帰国という指示を受けてそれから荷造り、移動、ご近所挨拶も含めて二日間ですべてを終わらせなければいけなかった。あたふたと準備の方はなんとかできても、心の整理はなんだかうまくできていなかった。ずっとぼんやりしていた気がする。一方でどこか冷静でもあった。ほっとしているようにも感じた。そういった複雑な心境を感じながら、自分の中にある、そういう様々な感情を取り出して見つめる作業をするのは早すぎ

          今までとこれから