物体の輪郭
いつもの仕事からの帰り道。
自転車を走らせながら、風を浴びる。
今日も終わらなかったなと…せめて今日やらなきゃいけない分だけでも無理やり片付けたことにして、それでも残業はしっかりして家に向かう。
責任感が強いといわれるけど、
それだから私はどうしても忙しくなるのかな。
心を亡くすと書いて、忙しいと読む。
心を亡くす、だなんて、一番いやだ。
世の中の人はどうしてるんだろう。
せめて、街灯のない道を爆走できる私、なんて幸せだろうと思いながら、心なくさず、生きていかないとな、そろそろ良い加減で。と今日も思い直す。
もう、良い加減。
人間は何度繰り返すのだろう。
上を見て、星を見て、
色が違う星を見つけた。
一際明るい黄色に近い惑星。
当たり前だっていうけど、
宇宙が何次元にも広がってる世界観を感じて、
私はその一部にいることを噛み締める。
ハンドルを握る手を見て、
自分の身体の一部でさえも、
決して私の一部ではない気がした。
何か大きなものに包まれている。
いや、大きなものなど無いに等しい。
今自分が見ているものは、
作り出された世界だなと、
信じられないだろうけど、
その時はなぜだか確信して、
少し楽になった。
物体の輪郭、あってないようなもの?
あると信じたいものは信じたらいいし、
そんな真剣には考えずに、
見たい世界を見ていけばいいかもしれない。
夜、お風呂に温まりながら、半目で書き留める曖昧なこと。
それでも、リラックスしてるから私の感覚は本物って思いながら、1日が終わろうとしてる。
まもなく年の瀬の火曜日の23時。