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原罪と一人暮らし

さて、どうやら貴様らは秋めいてきただの秋をすっ飛ばして冬が来たなど適当なことをぬかしているらしいが沖縄はまだ夏である。

ここで少々話をそらす上にめちゃくちゃな話をするが俺は裸で過ごすのが好きだ。

一人暮らしだから誰かに見られる訳でもない。風呂上りなどで衣を纏わずを畳にあぐらをかきながらボウっと身体に扇風機の風を受けるはなんとも気持ちが良い。そうなってくるとなんだかウトウトしてくる。いまさら服を着るのも面倒だしそのまま寝てしまう。

と言った具合で生活をしている。

しかし、ふと。これは大変なことでは無いかと心配になってくる。

大昔、どこぞの二人組が果実を齧って楽園を追放されたのは貴様らもよく知っているだろう。

そのときに二人組は自分たちが裸でいる事がひどく恥ずかしくなったらしい。

以降、その際に生まれた原罪を背負い、罪に塗れて人間は生まれることとなったそうだ。

だが今の俺はどうだ。

素っ裸でパソコンにテキストを打ち込んでいる。

まるで恥ずかしさなど感じてはいない。

何世代にもわたるバトンの受け渡しの中で原罪はだんだんと薄れていき俺の番でついに消滅したのだろう。

この1K風呂トイレ付きの賃貸こそが新たなるエデンであり俺こそが新たなるアダムなのだ。

そうと決まればやる事は一つ。

俺は自らの肋骨を引き抜く。

肋骨はみるみるブロンドの美しいグラマラスな女性へ。

俺は途端に恥ずかしくなった。



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