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出張のついでに「温泉ワーケーション」

温泉ワーケーション(温泉地でのワーケーション)には興味はあるけれど、自分の会社には制度がないから・・・という声をよく聞く。

だからといって、あきらめるのはまだ早い。会社の出張を利用して温泉ワーケーションにチャレンジしてみてはどうだろう。

「出張」の機会を利用する

ワーケーションをしてみたくても、その制度がある会社は限られる。それでも実行しようと思えば、休日を使うか、有給を取得するしかない。

ここで多くの人があきらめる。「そこまでするなら普通に旅行に行ったほうがいい」となるのも当然である。実行するにしても、すべて自腹では二の足を踏むほかない。

だが、業務上、出張のある仕事に就いている人であれば、出張のついでに「温泉ワーケーション」を実行するという方法もある。

私は会社員時代、地方に出張で出かけることがときどきあったが、金曜日まで出張の際はそのまま帰らずに、土日はその地方で観光したり、温泉宿に泊ったりした経験がある。

もちろん、土日の滞在分の費用は自分持ちとなるが、往復の交通費が会社持ちなのは大きい。何より「ついで」なので移動する時間を省けるのはありがたかった。

会社を独立してフリーランスとなってからは、ますますそのスタイルが当たり前になった。温泉以外の仕事で地方に取材や打ち合わせに出かけるときは、仕事の前後に現地近くの温泉旅館に宿泊して、ゆっくりと英気を養ってきた。

せっかく長い時間をかけて移動してきたのだから、めったに来られないスポットを散策したり、その土地自慢の温泉につかりたい。ましてや日帰り出張などもったいない・・・と私は思う。現地の温泉が気に入り、帰宅日を延長して連泊したこともある。

仕事のついでに旅も満喫する「ブレジャー」

このように出張と休暇を組み合わせることを「ブレジャー」という。ブレジャーとは、ビジネスとレジャーを組み合わせた造語で、出張などの機会を活用し、出張先で滞在を延長するなどして余暇を楽しむことを指す。

私が20年前から出張先でやってきたことは、まさに「ブレジャー」だったわけだ。

ワーケーションとブレジャーは、休暇と仕事を組み合わせるという点では、かなり似た概念である。

一般的に、ブレジャーは出張を前提としているため、ワーケーションと比較して「仕事に重点を置く働き方」とされているが、私はワーケーションの一種と位置づけている。仕事に重点を置くか、休暇(温泉)に重点を置くかは、個人しだいだからである。

「出張のついで」という形であれば、温泉ワーケーションのハードルも少し下がるのではないだろうか。なにより交通費は会社の経費となるのは見逃せないメリットである(ただし、会社が定める出張のルールに逸脱していないかは事前に確認すべき)。

出張と「有給」を組み合わせて連泊

出張が金曜日で終われば、当日もしくは翌日は現地からアクセスしやすい温泉地に宿泊する。もし有給がとれるなど状況が許せば連泊してもいいだろう。そうなれば、立派な「温泉ワーケーション」である。出張が月曜日であれば、現地の温泉地に前乗りする方法もある。

最近はテレワークが定着しているので、遠方での業務が認められている会社であれば、出張ついでの温泉地にてそのままテレワークで仕事をこなすという選択肢も生まれる。それが可能なら連泊もしやすいだろう。

日本人が恵まれているのは、全国各地に温泉があることだ。たいていの地方都市の近くには歴史ある温泉地が存在し、アクセスしやすい

札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡といったビジネス出張が多い都市でも、1時間圏内にワーケションができる温泉地がある。

理想は、出張で泊まる宿に温泉がついていること。仕事終わりに温泉に入れれば、移動や仕事の疲れもスーッと消えることだろう。

社会が日常を取り戻せば、少しずつ出張の機会も増えるはずだ。「温泉ワーケーション」を実行するチャンスととらえてみてほしい。

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