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「温泉ワーケーション」で創造力が高まるワケ

散歩やお風呂の最中など、仕事から離れたときに突然ユニークなビジネスアイデアがわいてきた・・・そんな経験をしたことがある人は少なくないだろう。

私も、何も考えずに温泉につかっていたら、ふとアイデアを思いつく・・・といったことがたまに起こる。

脳はリラックスしているときほど、クリエイティビティが増すとされている。温泉ワーケーションでのんびりした時間を過ごすことは、仕事の生産性にもつながるのだ。

仕事以外は怠惰に過ごす

湯船では、基本的に「何もしなくていい」。ただ、温泉に身を預けるだけである。

湯船に身を沈めて、大きく深呼吸。静かに目を閉じて、五感をフルに活用して湯を堪能する。聞こえてくるのは、ドボドボと湯口から落ちる湯の音のみ。

ロケーションによっては、波の音や海鳥の声、森を抜ける風とさわさわと葉が擦れ合う音など、自然が奏でる音に癒される。雪見風呂だと吸音効果による神秘的な静寂を体験することができる。ひたすら湯を堪能することに徹するのである。

温泉ワーケーション中は、仕事の時間以外はリラックスして過ごす。部屋ではひたすらゴロゴロしてもいい。ふだんはできない惰眠を貪る。どうせなら、とことん怠惰に過ごしたい

「交感神経」と「副交感神経」

温泉地でリラックスして過ごすと、体にある変化が起きる。「副交感神経」が優位になるのだ。

人間の身体の働きを調整する「自律神経」は、「交感神経」と「副交感神経」の2つからなる。

「どちらがすぐれているか」という話ではない。緊張や興奮をつかさどる「交感神経」と、体をリラックスさせる「副交感神経」は、バランスよく機能することで心身ともによい状態を保てる。

だが、ストレス過多で、常に緊張状態を強いられる現代社会では、交感神経ばかりが活性化して、副交感神経がうまく働いていないケースも多いという。

2つの交感神経のバランスが大きく崩れたときに症状としてあらわれるのが「自律神経失調症」である。仕事でストレスを受ける人ほどかかりやすい病気とされる。

ビジネスパーソンをはじめストレスにさらされている人こそ、温泉地でワーケーションをしてほしい。できれば一人(ソロ温泉)で。

温泉でただただリラックスし、副交感神経を十分に働かせる。緊張を強いられている自分を解放するには、温泉が最適である。

ぬる湯につかるとアイデアが降りてくる

副交感神経のスイッチを入れるコツは、温泉の泉温にある。リラックスするには、ぬるめの温泉が有効だ。

42℃以上の熱い温泉に入ると、緊張や興奮状態の「交感神経」が優位に立ち、戦闘態勢となる。一方、37~40℃のぬるめの温泉だと、体をリラックスさせる「副交感神経」が優位に立ち、落ち着いた気分になる

私はぬる湯につかったあとは決まって眠くなるが、これもリラックスしている証拠だろう。

温泉で副交感神経が優位になり、リラックスした状態になると、思わぬギフトが降ってくることがある。

クリエイティブな仕事をする人は、「降り待ち」という言葉をよく使うという。ユニークなアイデアは、デスクで根詰めて頭を絞るだけでは生まれない。ふとした瞬間にブレイクスルーするアイデアが天から降りてくる、というわけだ。

すばらしいアイデアは、最大限に絞り出す努力をした延長線上にひらめくものだと思うが、ひらめきがいつやってくるかは予測できない。

脳科学の研究によると、副交感神経が優位で、くつろいでいるときほど脳は活発に働くとされている。これを「デフォルト・モード・ネットワーク」という。

トイレに入っているときや散歩中にアイデアを思いつくという話をよく聞くが、それも脳がリラックスできる環境だからだろう。

温泉地でリラックスすることが目的の温泉ワーケーションは、デフォルト・モード・ネットワークが働きやすい条件がそろっている。

温泉地で仕事のスイッチをオフにすると、脳が活性化されてビジネスアイデアが降りてくるかもしれない。アイデアに煮詰まったら、ぜひ温泉ワーケーションへ出かけてみよう。

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