人生の先輩として子どもたちに伝える事
昨年に続き、小2の息子が通う新通つばさ小学校で6年生向けに職業講和を行ってきました。
1月に行った講和の感想が最近届きまして、目を通してニヤニヤしながら折角なので記事に書いておこうと思いました。
子供たち相手とは言えど、準備はそれなりにしますし、当日はなかなか緊張するものです。
職業講和って?
地域で仕事をしている大人から小学生向けに仕事の話をする、というシンプルなものです。これを読んでいる皆さんもきっと「職場体験」とか、形式は違うかもしれませんが何かしら似たような経験があると思います。
親子でも意外と仕事の話ってしなかったりしますよね。親の仕事ってふんわりしかしらない、とか。
色んな人の体験談を聞くことで、自分の将来を考えるきっかけにしようね、という趣旨かと思われます。
昨年は建築士について15分程度を2回、各回10人位?で、私以外にも3~4人が別の教室で同時に講和を行い、生徒が自分の興味ある人の所にいって話を聞く、という気楽な感じだったのですが
今年は「講和だけでなく、体験型でお願いできませんか?」という学校側からの要望を受けて、建築士についての話+建築士の職業体験という形でやることに。
しかもその日は私ともう一人の美容師さんと手分けしたので、それぞれ40人近くを受け持ちました。お、多いな…笑
体験型って、何したらいいのやら
話す内容は私の経歴から職歴、今の仕事をする事になったキッカケ、どんな事を考えて今の仕事をしているのか。
これは去年の内容を流用して時間配分だけ変更しました。
が、問題は建築士の仕事体験。ん~何をしたらいいのかなーとしばらく悩んでいましたが、何とか二つの案を絞り出しました。
①間取りパズル:色んな種類の部屋と大きさが分かれている紙を用意して、切って、好きな家を考えてみよう、という感じです。
参考にしたのはこちら→さかだちブックスの「我が家の間取りキット」
以下、HPから画像引用
自由に考えれる子もいれば、何か制約とか条件がないと考えられない子もいると思うので、仮想の家族を設定して要望をまとめた紙も用意したらよさそうだなと。
これは新築住宅を手掛ける場合の体験ですね。遊びの延長って感じなので、多分子供達も楽しいだろうなーと。
②教室を現地調査:講和をしている教室を実際に皆でメジャーなどを使って測って、それを縮尺1/100にして紙に図面を描いてみよう、という感じです。
限られた時間の中で出来るのかな?ちょっとハードル高いかな?とは思いましたが、私が日々仕事をしている中で既存の現地調査というのは全ての基本になっていますし、それを資料として整理するのはとても重要な作業の一つと言えます。
という事で、こちらは住宅のリフォームを手掛ける場合の体験でしょうね。
先生とも案を共有しながら話して、結局は②の教室を現地調査してみよう、をやる事にしました。
というのも、私が講和で話す経歴はざっくり言うと
会社勤め:主に新築住宅 → 個人事業:新築住宅+店舗改修+DIY → 事業承継:主にリフォーム+空き家活用
といった流れという事もあり、最後は日本の人口減少の話や社会課題になっている空き家の話で終わるので②の方がいいかな、という感じで決めました。
「夢や希望を持っていこう!」という趣旨もいいのですが、たまには厳しい現実の話をする事もあってもいいのかなーと思って内容を構成しています(笑)
実際に講和した様子
パワポで作った講和内容をTVに写しながら、まずは話を。
途中、いくつか受け狙いポイントはありますが、まぁややウケ程度で(笑)ま、そんなもんです。
そして教室を測量してみる事に。
測る機材はあるだけかき集めて持って行きましたが、限界はあります。
しかも40人近くですから、グループに分かれて手分けしてやってもらおうと思っていましたが、子供達も慣れない作業でなかなか上手く行かず苦戦しました…
すかさず立ち会ってくれていた学年主任の先生が助け舟を出してくれて、的確な指示を。
流石ですね、慣れてます。どういう風に伝えたらいいのか、支持を出したらいいのかなど、非常に勉強になりました。先生って凄い。
5~6人のグループ毎にワチャワチャと実測しながら、私も教室を回り図面化のアドバイスをして回りました。
私は慣れてますから当たりまえに縮尺を変えて図面に書き込めますが、子供達は実際に測った長さを1/100の縮尺に置き換えて書く、という作業が難しいようでした。
壁から壁をざっくりと測ってどんどん進んでいくグループもあれば、少しの出っ張りもちゃんと測って細かく丁寧に進めるグループもあったりして、面白いなぁと思いながらその様子を眺めていました。
最初に躓いた事も影響して、残念ながら図面化を完成させるグループはありませんでしたが、みんな楽しそうで何よりでした。
そして最後に隠しておいたレーザー式の測定器をおもむろに取り出して「皆には苦労してもらいましたけど、実はこれでボタンポチっと押せば壁と壁の距離を簡単に測れるんだぜ!」とズルい大人のドヤ顔を見せつけてやりました。
最後の質問タイムでは「年収はいくらですか?」という何とも答えにくい質問や(笑)「一番印象に残っている仕事は何ですか?」といった質問もいくつか受けて、もうちょっと事前にQ&Aを想定しておけば良かったなとやや反省しております。
みんな、いい質問してたなー。素晴らしい。
全員から感想を頂いたよ
昨年も貰って感動しましたが、今年もちゃんと全員が書いた感想をまとめた冊子が届きました。
実際に貰うと本当に嬉しいですし、何より子供達がどう感じたとか、ちゃんとフィードバックが貰えるというのは素晴らしいですね。
感想の中で多かったのが
・図面を描くのが難しかった
・仕事の中で社会解決を解決しようとしてて凄い
・知らなかった建築士の仕事が分かった(1級と2級の違い)
・お金の勉強をしようと思った
といった感想でした。
講和で伝えたかった事は最後にまとめたのですが、誰かに頼まれる仕事以外にも自分から社会課題に目を向けた仕事、課題解決型の仕事の仕方もあるんだよ、という事を伝えました。
最後のお金に関しての話は、講和の一番最後に伝えたい事のもう一つとして昨年も付け加えていました。
社会に出たらお金は絶対に必要になるのに、学校や家では教わる事はないと思うので、自分でYouTubeとか検索して勉強するんだよ!という具合です。
時間も限られる中でも伝えたいと思っていた事がある程度は伝わったのかなとも感じましたし、みんながこれから成長していく中で役に立つような事があれば本当に嬉しいです。
来年度もお声がかかるかどうかは分かりませんが、もっともっと精進して子供たちが見ても恥ずかしくない背中を見せられるように頑張らなきゃな、と思わせられます。
こうした機会でもないと自分の歴史を振り返る事ってないと思うので、皆さんも学校から打診を貰ったら受けてみるといいと思います。
多分、ちょっと背筋伸びますよ!
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