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話を聴くのは疲れるはずだが、カウンセラーはなぜ疲れないのか?|理由:矛盾が生じていないから

この記事は「シノブラジオ」の覚え書きです。本編が気になったら、下記のラジオのほうもお聴きください。
>>シノブラジオ

臨床心理士・公認心理師の高間しのぶです。志木市のソレア心理カウンセリングセンターでカウンセラーとして働いています。今日の志木は、風もそれほど吹いていなくて穏やかな一日でした。

■テーマ

話を聴くのは疲れるはずだが、カウンセラーはなぜ疲れないのか?|理由:矛盾が生じていないから

カウンセラーは50分というカウンセリングの時間の中で、一字一句聴き落とさないように、熱心に聴いています。さらに、相手の表情や間(ま)の取り方まで観察しています。

決して聴き流しているわけではありません。それなのになぜ疲れないのでしょうか?

◇こんな悩みを持っている方に
・カウンセラーのように話を聴けるようになりたい
・話を聴くとき疲れないようになりたい

◇そんな人がこの放送を聴くと、
・カウンセラーはどうやって話を聴いているか理解できます
⇒結果、自分の聴き方に応用できるかも?

今回の話に関連するブログ記事もあります。

◇ツイート紹介
今日のテーマにつながる私のツイートを紹介します。

人の話を聴くのは疲れますよね。カウンセラーはなぜ何人もの話を聴いても疲れないのか?それは聴くためのコツがあるからです。一番大きなコツは、自分の心の中に相手のイメージがあって、そのイメージと相手の話すことがブレていない場合は疲れません。なぜなら相手の言うことがスッと入ってくるから☺

■話を聴くのはなぜ疲れるのか?

・相手の話していることに神経を集中しているから

・相手の疑問に応えようと、必死に解決策を考えているから

・相手の言動が、自分の理解では追いつかないから。すると自分の中に不協和な部分ができ、自分の中に矛盾を抱え込むことになるので、これはストレスになる。

■カウンセラーは話を聴いてもなぜ疲れないのか?

・ブレないから
⇒何千人もの悩みを聴いてきているので、話し背景にある悩みを抽象化して、自分の中のパターンに落とし込み聴くことができる。ここがツイートの肝です。心の中の相手のイメージとは、自分の中に構築されているパターンのことです。これが、相手の話の内容と合致していれば疲れることはありません。カウンセラーの中で矛盾が生じていないからです。

メモ
このパターンは硬直化していないことが必要。カウンセラーは、柔軟なパターンにしておくため、幅広い年代の、幅広い相談に応じています。そして最新の研究などに常に触れて、事例検討などを体験し続けています。

・矛盾をキープできるから
⇒カウンセラーは「見立てができるまでは、あいまいな状態をキープできる」という訓練をうけている

■疲れないためのコツは?

・本の紹介
精神科医が教える聴く技術(高橋和巳、ちくま書店)

・成人の人を相手に聴くことを続ける
⇒なぜ成人か?傾聴していて大丈夫だから。思春期などはちょっと高等テクニックがいる。

■まとめ:自分の中に矛盾が生じていないと楽に聴いていられる

・自分の中に相手のイメージを構築する
・そのイメージは、変更できる柔軟性を持っている
・大人の話を傾聴する体験


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