マインドフルネスと瞑想は同じスキルですが、雑念の取り扱いがポイントです☺

【質問1】マインドフルな状態と時々表現されますが、どうすればその状態に近くなりますか? 感情的な反応が自分の中に起こった時に、その感情を掘り下げれば良いのでしょうか?  例えば、ムカつく ! →何にムカついたんだろうか? → 失礼な態度 ! → 自分は大事に扱われたいのかな? → 自分は大事に扱われるべき価値があると思ってる? それとも思えてないから傷ついて不安定になった ? どっち?? ってな感じでしょうか。。やり慣れてないのでここら辺が限界でした。ヒントください。

【お返事】これは、瞑想で必ずみなさんがつまづく場所です。マインドフルな状態とは、感情的なものを感じたとき、ちょっと斜め上のほうから、その感情を見ている感じです。ムカつくという感情だったら、その感情を眺めているのです。

※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■マインドフルネスの本質は雑念の取り扱い方

質問者さんの、「何にムカついているのか?、失礼な態度だったな、大事に扱われたいのか?その価値があると思ってる?そう思えないから傷ついて不安定になってる?…」というのは、すべて認知の仕業であり、マインドフルな状態ではありません。認知が暴走している状態ですね。瞑想でいうところの「雑念」です。

しかし雑念は生きていれば、人間なら必ず生じるものです。それはどんなに悟りを開いたお坊さんでさえそうなのです。ですから、「雑念がわいているからまだまだだ」なんて思わないようにしましょう。

マインドフルな状態とは、次のようなことができている場合です。質問者さんの質問を例にして、具体的に示します。

  1. あ、ムカついてるな…(しばらくして)

  2. 何にムカついたのかな…(認知の暴走)

  3. あ、雑念がわいたな…ムカついている状態を見ていよう

  4. じっとムカついている状態を眺める…

  5. 失礼な態度だったな…(認知の暴走)

  6. 大事に扱われなかったな…(認知の暴走)

  7. あ、雑念がわいたな…ムカついている状態を見ていよう

  8. じっとムカついている状態を眺める…

この繰り返しがマインドフルな状態です。つねに、ムカついているという感情に戻っているわけですね。こうやってその感情を見ていると、ムカついているという感情が何かにシフトするかもしれないし、しないかもしれません。

シフトしたら、「あ、変わったな、また見ていよう…」としていきます。

雑念がわくのはそれは瞑想がちゃんとできている状態です。必ず人間は認知の暴走があって雑念がわきます。そして、その「雑念」を悪者にしないことです。繰り返しになりますが(繰り返すほど重要なことなのです)、雑念がわいているのでちゃんとできていない、ということではありません。

  • 人間なら雑念は必ずわきます。ヒマラヤの奥地で修行していたとしても、雑念と無縁ではありません。雑念に降参している状態が、マインドフルな状態ともいえます。

■マインドフルは自己分析と共存している状態

【質問2】本日放送(22.1 .3)にあった「マインドフルな客観視」 とは自己分析とは似て非なるものでしょうか?

【お返事】上の説明で分かるように、認知的な思考をすべて「雑念」として取り扱って、それを問題にしないことがマインドフルな客観視状態です。つまり、自己分析も雑念ですので、それに持っていかれないことがマインドフルなんですね。

具体的には、自己分析する自分が出てきたら、それも認めてあげて、自己分析しているな、という眺めている。これがマインドフルな客観視です。雑念も排除しないことですね。

ちなみに、2022.1.3 の記事(放送)は下記のものです。

■まとめ

  • マインドフルネスは呼吸法ではありません。雑念に囚われないようになるスキルです。ずっと無抵抗に流れている感じです。

  • 自己分析も雑念です。その雑念も排除しないことがマインドフルネス☺

ラジオのおやすみ談話室:マインドフルに客観視できるようになるとイメージリハーサルが自然とできるようになります。なぜなら、自分の状態をはっきりと理解できるようになるため、何かのイメージを想像しようとしたときに、イメージを鮮明に喚起できるようになるからです。

■イメージリハーサルとは

「イチローがバッターボックスに立ったとき、ヒットを打っている自分を想像する」など、スポーツ選手がよく行っています。

これは普通の人でも、できます。会社で発表する場面とか、簡単に利用できます。このイメージリハーサルを支えるスキルがマインドフルネスといってもいいでしょう。

⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。

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