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寛容さと共存を重んじるスウェーデンの人々

僕は大学三年生のときに、一年間スウェーデンに交換留学をしていました。

そのときに感じたスウェーデン流のもの考え方について書いていこうと思います。


移民の捉え方

スウェーデンに来る前までは、スウェーデンに住む人のイメージは金髪で背が高く、青い目をした人たちでした。

確かにそういったスウェーデン人にも多く会いましたが、
スウェーデンに来てまず驚いたのは、移民の多さでした。

特に、僕が住んでいたストックホルムの地区では、アラブ系の移民がとても多い地域でした。

最寄り駅

写真は当時住んでいた学生寮の最寄り駅です。

駅前のピザ屋も、スーパーや公園に行っても、道行く幼稚園児と先生の集団も見て、多いと半数以上がアラブ系の方でした。

スウェーデン人の友達に聞くと、

「移民は人口の少ないスウェーデンで働き手になってくれるし、スウェーデンは積極的に受け入れている」

と言っていました。

10ヶ月僕はその移民の多い地区に住んでいましたが、一度もトラブルを耳にすることはありませんでした。

誰とでも共存するスウェーデン人の寛容さを感じました。


公共物の捉え方

スウェーデンの首都のストックホルムを歩いていても、公園を目にすることが多いです。

通学路

写真は、住んでいた学生寮から最寄り駅までの道ですが、バスケコートやフットサルコートがあり、誰でもいつでも無料で使えます。

留学先でできた大学の友達といっしょにサッカーをしていると、近所の子どもたちが仲間に入れてと参加してきました。

ときにはこちら側から外から見ている参加したそうな子に、「いっしょにやる?」と声をかけていっしょにサッカーをしたこともありました。

そこにもスウェーデンの人の寛容さを感じ取れましたし、公共の場所をみんなで楽しくいっしょに使おうという精神を感じました。

スウェーデンは税金が高いことで有名ですが、それに見合った公共サービスがありますし、それを自分だけのためではなくみんなで仲良く使おうとしていました。

サッカー


SDGsの捉え方

SDGsの捉え方においても、スウェーデンの人の他者との共存の精神を感じられました。

スウェーデンの人の友達に、「なんでスウェーデンは環境問題や移民、難民といったグローバルな問題に積極的に取り組むの?」と聞いたことがありました。

すると、その友達は、

「スウェーデンは1国でとても小さい国。だから、他者と協力していかないと生きていけないから、国を超えた問題にも積極的に取り組んでいくんだよ」

と教えてくれました。

僕はハッとさせられました。今までずっと日本にいたときは、自分の周りのこと、日本のことにしか目を向けたことはありませんでした。

たしかに身近なことや、自分の国のことを大切にするのは大事です。けれど、自分たちは一人では生きていけない、1国では生きていけないと自覚することで、こんなにも他者に寛容で協力的になれるのかと思いました。


気候変動について声をあげているグレタさんのような子がスウェーデンから出てきたとき、僕は正直に言ってそこまで驚きませんでした。

スウェーデンの人は、本当に1人1人がグローバルな問題を自分事として捉えていました。

“自分の”地球が危機に瀕しているのだから、声をあげるのは何も不思議なことでも大それたことでもないのです。


まとめ

スウェーデンの人は、日本人から見るとあまりに寛容で、グローバルな問題にも積極的に行動を起こす意識の高い人たちにも一見すると見えます。

けれど、それはスウェーデンの人の根底に、
自分たちだけでは生きていけないから、他者と協力し自分たちの大切なものを守っていく

という考え方があるからだと感じました。

日本にいるとどうしても視野が日本だけに向きがちですが、日本だけで解決できる問題ばかりではありません。

他者に寛容になり、協力していくことの大切さをスウェーデンに行って学びました。


(おまけ) スウェーデンの人の遊び心

ストックホルムの街中を歩いていると、お店の前や地下鉄の駅に遊び心やアートを見つけることができます。

そんなところもスウェーデンの好きなところです。

水道管?か何かにセンスを感じる絵。

遊び心


地下鉄を降りるとこんなアートが!

地下鉄アート


音符の横はバレリーナ?これも地下鉄の駅です。

地下鉄アートその2


これも地下鉄の駅。実用的な機能があるかは謎の物体。

地下鉄アートその3


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