【日本語訳】FRB ベージュブック 2023.04

全体的な経済活動

全体的な経済活動は、ここ数週間、ほとんど変化しませんでした。9つの地区では、経済活動に変化がないか、またはわずかな変化しかないと報告され、3つの地区では緩やかな成長が示されました。将来の成長に対する期待もほぼ横ばいでしたが、2地区では見通しが悪化しています。個人消費は、緩やかな物価上昇の報告が続く中、概ね横ばいから微減と見なされています。自動車販売は全体的に堅調に推移しており、販売と在庫水準の改善を報告した地区は2つだけでした。旅行・観光業は、この時期、全米で回復しています。製造業は、サプライチェーンが改善を続けているにもかかわらず、横ばいまたは減少したと広く報告されています。輸送・貨物量も、いくつかの地区では横ばいか減少しています。住宅用不動産の販売と新築の建設活動は、バランスよく小幅に軟化しました。非住宅建設はほとんど変化せず、販売および賃貸活動は概ね横ばいから減少しました。貸出量と貸出需要は、消費者ローンおよびビジネスローンの種類を問わず、概して減少しました。いくつかの地区では、不確実性や流動性への懸念が高まる中、銀行が貸出基準を引き締めたと指摘しています。大半の地区が、非金融サービスの需要や売上は堅調か増加していると報告しました。農業の状況は、ここ数週間、ほぼ横ばいでしたが、エネルギー市場では、若干の軟化が報告されました。

労働市場

いくつかの地区が最近のベージュブック報告よりも成長ペースが遅いと報告したため、今期は雇用の伸びがやや緩やかになりました。少数の企業が大規模なレイオフを実施しましたが、それは大企業の一部に集中していました。その他の企業では、自然減を許容し、極めて重要な役割に限って雇用することを選択したところもありました。いくつかの地区で労働力供給が増加していることが報告され、労働市場の逼迫度は低下していることが報告された。さらに、企業は従業員の定着率が向上したことで、常に補充を試みることなく、空いた職務のために採用することができるようになりました。賃金はやや緩やかになっていますが、依然として高い水準にあります。いくつかの地区では、昨年と比較してオフサイクルでの賃上げのニーズが減少していると報告されています。

物価

この期間中、物価水準は緩やかに上昇しましたが、物価上昇率は鈍化しているように見受けられました。コンタクトは、ここ数週間、非労働投入物の価格が緩やかから急激に低下し、運賃が大幅に低下したことを指摘しました。それにもかかわらず、完成品の生産者物価は、やや遅いペースではあるが、この期間中に緩やかに上昇しました。販売価格圧力は、製造業とサービス業で広く緩和されました。消費者物価は、需要の高まりに加え、在庫や人件費の上昇により、概ね上昇しました。住宅価格と家賃は、ほとんどの地区で横ばいとなったが、過去最高値に近い水準にとどまっている。各社は、投入コスト圧力がさらに緩和されることを期待していますが、価格変更の頻度は例年より高くなると予想しています。

連邦準備制度理事会（FRB）地区別ハイライト