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ブックサンタ2023

少し肌寒くなってきたこの頃。気が早い雑貨屋さんにはもうクリスマスグッズが並んでいますね。

昨日は「ブックサンタ」に参加しようと思って、仕事の帰りに大きな本屋さんに行きました。

「ブックサンタ」とは、ひとことで言えば子どもに本を寄付する活動のことです。

ブックサンタは「厳しい状況に置かれている全国の子どもたち※に本を届けること」を目的に2017年スタートした、全国のNPOと書店が連携したプロジェクト。
パートナー書店で子どもたちに贈りたい本を購入、レジでその本を寄付すると、全国の子どもたちにクリスマスシーズンに「サンタクロースから本が届く」という、参加型の社会貢献プログラムです。

TSUTAYAサイトより

去年何かのきっかけで知って、とても素敵な活動だなと感銘を受け参加してみました。

大人になってから改めて考えてみるとサンタの存在って結構残酷です。サンタさんは悪い子には来ないとよく言われます。経済的に困窮していてクリスマスプレゼントが用意できない家庭の子どもは、プレゼントをもらえないのは自分が悪い子だからと思わされるかもしれません。

去年は散々悩みに悩んだ末、やっぱりだれもが楽しめる本をと思い、『きんぎょがにげた』を選びました。私は子どもの頃五味太郎が大好きでした。


去年ブックサンタをやる前に、会話の流れでなんとなくその活動を知人に話したところ、「恵まれない子どもにあげるなら、強く生きていけるような本がいいね」との反応をもらいました。

それも良いけれど、私は「ただとにかく楽しい本」を贈りたいなと思い、楽しさをテーマに選ふことに。

他にもいろいろと贈りたい本はあったのですが、もしもらった子がこんな本は嫌だったと思うようなら悲しいので、万人受けを目指しました。結果、選択肢が狭まり『きんぎょがにげた』一冊となりました。

ただ今年ブックサンタの広報を見ていて、私が想像していた本の渡し方が現実とは違っていたかもしれないことに気がつきました。

部屋に本を並べて、子どもたちに選んでもらっているような感じの写真を見つけたのです。

……自分で選んでもらえるのか! それなら、と選択肢の幅が広がり、今回は4冊寄付することができました。

※渡し方は、地域によって違ったりするのかもしれません。調べてみましたがよくわかりませんでした…。

小学生向けが足りない傾向にあるとのことで、小学生向けで選んだつもりです。

今年の私の選書ルールは3つ。

①かんたんに読めるけど上質で人生の糧になるような本。

②明るい気持ちで読み終われる本。

③できれば装丁がすてきな本。

活字好きの自分にとっては読めればわりとなんでもいいというところがあって、最初は装丁のことはあまり深く考えていませんでした。

ただ、ブックサンタで生まれて初めてプレゼントというものをもらって嬉しくてずっと持ち歩いている、みたいな声が寄せられているのを読んで、物体としてお気に入りになるような本がいいなと思い直しました。

所有欲も満たされる感じの、できればハードカバーで。

悩んだ末、購入したのはこちらです。


ハードカバー版の装丁がとても素敵なのですが、マーレイの幽霊が描いてあるのでちょっと怖いかもと思いやめました。ぜひ村岡花子訳で読んでほしいと思ったので新潮文庫で。


これはハードカバーで見た目もすごくかわいい。ところどころにある挿絵もかわいくて、たまらないです。

詩人でもあるA.A.ミルンの作品は抜群の信頼感があり、同時に楽しくてくすくす笑えます。翻訳も面白みが溢れていて良かったです。


こちらも装丁が素敵なハードカバー。優れた文学性があるのに読みやすく、夢と希望に溢れていて、前向きな気持ちになれそうなので選びました。


個人的に、ファージョンの作品はできるだけ多くの子供に読んでほしいと思っています。私は児童文学の最高峰の作品のひとつだと思っています。短編集なので負担なく読めそうなところも◯

子どもの頃の夢がサンタさんになることだったので、素敵な企画に参加できて嬉しいです。来年もまたやろうと思います。

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