サッカー指導に大きな影響を受けたオシムさんと風間八宏さん
こんにちは そいと申します。
中学校の教員をやっています。
中学生の頃から始めたサッカー歴は46年。現在もシニア50で続けています。(とはいっても、年に1、2回試合に出る程度ですが)
教員になってからは、指導者としても歩み始め、35年目を迎えています。
35年もサッカーに関わって、ふと思ったんです。
自分のサッカー観や指導観って誰の影響を受けているのだろうか?って。
日々さまざまな情報に触れながら、知識をバージョンアップさせたり、同じ指導者仲間との会話の中からヒントをもらいながも含めると、実に膨大な人々の影響を受けていると思われます。
食べ物を食べて、『自分の体を維持している』つもりでも、実は3ヶ月もすれば、細胞が入れ替わっているのだとか。
つまり、『自分』なるものは、常に新しく進化している。
ならば、意識はどうなのか?
自分はどんな人たちの影響を受けているのでしょうか。
強烈なインパクトを受けたのはオシムさん
面識は全くないけれども、『自分も教えさんの教え子』と思うくらい、オシムさんが好きです!(オシム関連の本という本や記事、動画はだいたい見ています。また、『オシムチルドレン』達のオシムさん話も大好物!)
なんで、好きなのか?
それは、強面で、選手への要求も高いけど、選手が伸びる。そして、やるサッカーがおもしろい。
また、それを作り上げるトレーニングも固定概念を打ち壊わす独特のユニークさがある(多色ビブスを多用して、兎にも角にも頭を使うトレーニング。そして、めっちゃ走らされる。『考えながら走れ!』が流行りましたね)
ユーゴスラビア代表監督として、ワールドカップベスト8の結果を出すトップオブトップの監督でありながら、若い選手を育て、人生の進むべき道を考えさせることのできる監督でもある。
実際、中小規模のクラブの選手達を鍛えて、結果を出す。
限られた選手でチャンピオンズリーグに出てしまうのだから。
オシムさんって『THE 教師』だと私は思ってます。
プロの選手達ですら(有名外国人選手ですら)罰走を命じてしまう。
「部活じゃあるまいし」
と選手に反発されてもやらせてしまう。例外を認めない芯の強さ。
オシムさんの言動や振る舞いは、初めこそ誤解や反発を生むが、ジェフ市原ではナビスコ杯優勝という結果を出すことによって周囲を黙らせ、マスコミは『オシム語録』として取り上げるとともに、オシムさんの高い指導力に目をつけたJFA(日本サッカー協会)はオシムさんを日本代表監督に抜擢してしまう。
高い指導力、含蓄のある言葉の数々。
でも、オシムさんの魅力って、結局は選手への『愛』だと思うのですよ。
選手一人一人のことをとても大事にしていることが彼の発言からわかります。
何よりも、彼に教えを受けた選手達は、
最初こそは
『なんだよ!』
と思うものの、本気で自分のことを見てくれている!と意気に感じて頑張り、挙句の果てには日本代表にまで上り詰める選手も現れるほど。(これらの選手達は『オシムチルドレン』と呼ばれていましたね)
オシムさんは、戦争によって、チームも家族も国家もバラバラになるという過酷な体験をしています。
それだけに、マスコミの影響力、怖さを骨の髄まで知り尽くしているだけに、マスコミの報道姿勢には、常に批判的な目を向けながら、上手にコントロールしていました。
そのことによってあるときは、選手を守り、ある時は選手達にメッセージを発信していました。
トップオブトップの指導者でありながら、選手一人一人の人生も考えてくれる最高の教師。
こんな指導者・教師でありたい。
そして、真摯にサッカーや人生と向き合いたい。
オシムの一言一言に、人生が滲み出るような生き方。
私もそんな生き方をしたい!
そんな憧れもあり、
私はオシムさんの教え子だ。
と勝手に思い込むぐらい、オシムさんの物事の考え方やサッカー指導が自分の指導のベースになっていると思います。
サッカーは幾つになっても上手くなれる!〜止める・蹴るの重要性を教えてくれた風間八宏さん〜
次に、私に大きな影響を与えてくれた方は、風間八宏さんです。
風間さんには実際にあって、焼肉を食べ、サッカー談義をした経験からも、非常に強い影響を受けています。
風間さんが筑波大の監督を務めていた時に、大学の練習を見学する機会と、食事に同席する機会を得たのです。
風間さんが指導する筑波大の練習で印象に残っているのは、ハーフコート(ペナルティーエリア幅)の中に22人が入ってゲームを行うトレーニング。
めちゃめちゃ混み合っている中で、ワンタッチツータッチで、楔のパスを当てながら、気がついたら点数が入っていた!みたいな。
初めて見たときは、何が起こっているのかわからない。
3人目、4人目がどんどん湧いてくる感じ。
プレーをする上で、『同じ絵』を描けているということが今ならわかりますが。
ボールを自分が蹴ることも運べることも自在に操れる場所にピタッと止める。
中田英寿にも、中村憲剛にも
「ボール止まってないぞ」
とダメ出しをしたことは有名な話ですが、「ボールを止める」「蹴る」「運ぶ」というシンプルなことをとことことん突き詰める。
風間さんの指導はプロでも突き抜けていて、かつ徹底され、色々と批判もあったようですが、風間さんの指導を受けた選手は一様にその成長を評価され、結果を出してますね。(大久保が川崎で得点王に輝いたように)
幾つになっても上手くなれるということは、私自身の驚きでした。
と同時に、どうやったら勝てるか?と悩み、戦術ばかりを考えていた当時、
『止める』『蹴る』『運ぶ』にこだわりを持ち、一人一人の選手達が自らそこにこだわりを持つこと。
そんなこだわりを持った個が『同じ絵』を描けば、結果としてチームは勝てる。
ボールを絶対に相手に渡さない。
相手に渡さなければ、失点もない。
圧倒的な個があって強い組織が生まれる。
勝てる指導法に迷走していた時期に、これだ!と思えたのが風間さんのサッカー感だったのです。
『時間の貯金』など独特なフレーズが多いのも風間さんの特徴ですが、プロであっても、さらに上手くなる。
「改めてサッカーを学びなおせた!」
「サッカーが面白くなった」
プロにここまで言わせる風間さん。
根っこの部分で、彼も私の中では『THE教師』だなと感じています。
現在はセレッソ大阪のアカデミー技術委員長でありながら、南葛FC監督として改めチャレンジをしている風間さん。
リスペクトしかありません。
コロナ禍で気づいたサッカーができる喜び
この10年のサッカー指導を振り返ると、いい時も悪い時もあったなと思って今ました。
いい時というのは、部員数も多く、チームに活気があって、地区で優勝したり、上位にいた時のこと。
しかし、その後部員数も減り、勝てなくなる時期があってのコロナ禍に。
部員数も少なく、コロナもあって思うように活動ができません。
しかし、この時に気づいたことがありました。
それは、サッカーが当たり前にできることがどんなにありがたいことなのか。
ということです。
勝てるとか勝てないとかよりも、サッカーできることにまずは感謝!
きっとオシムさんは戦争でこのことを嫌というほど感じていたのではないか。
そんなことをふと思ったり。
この視点に立ってからは、みんなで集まってサッカーができる。
もうそれだけで喜びの感情が湧いてきます。
もう一度原点に立ち返り、『止める』『蹴る』『運ぶ』などの基本を踏まえつつ、『枝D』なるボールと体の立ち位置からの奪い方に関する考え方なども参考に、コツコツとサッカーを積み上げるようになりました。
11人やっと揃うような人数のチームは、チーム内の競争がなく、負けてばかりでモチベーションも下がりがちでした。
そんなチームではありましたが、粘り強く対話を重ねた結果、負けて悔し涙を見せるぐらいのチームに成長することができました。
アップデートしながらの現在地と未来
現在は、『レオザフットボール学園』なるオンラインサロンでサッカーに関して新たな学びの場で刺激を受けながら、日々の指導をアップデートしている毎日です。
部員数も増え、チーム内の競争もあり、良いチームになってきている手応えがあります。
こうして、自分の指導を振り返ると、オシムさんや風間さんの影響を強く受けていることだけでなく、コロナ禍というネガティブな体験もサッカーを見直す貴重な体験であることがわかりました。
結局のところ、全ての体験が私の血肉となって、現在の指導に生きていることもわかりました。
そう考えると、自分の意識って、実は無数の知見や意識に多大な影響を受けているというか、ある意味繋がっている?とすら言えるのではないか。
そう思うと、本当にありがたい気持ちが湧いてきます。
選手がピッチに集まって、サッカーをしている風景。
これから、私の指導はどこに向かっていくのか?
その未来予想図は、至ってシンプル。
勝利に一喜一憂しながら、また次の試合に向けて汗を流す。
この繰り返しに尽きるのだろうと。
サッカーができること、試合ができること。
この全てが愛おしい。
オシムさんや風間さんをはじめとした全てのサッカーファミリーに感謝!
きっとこの先も素敵なご縁で繋がっていくことでしょう。
人生って素晴らしいですね。
☘️最後まで読んでいただきありがとうございました。
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