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自己肯定感が低くて、よかったなと思うセラピスト初期の話。

絶対落ちる。
そう思っていたスパに入社できた私。

採用されたのは20名程。
これは、全国での採用人数ではなく、1店舗での採用数だ。中途入社でこの人数。
多いということも気がつけなかった無知な私だった。
(写真はたぶんこの頃のもの。いい感じに暗そう。)


1.どんどん辞めていく人達。

勤めたスパは、トリートメントルームが10部屋。
シャワールームが2つ。ジェットバスが3つ。
スチームバスが2つと、今思うと相当大きなスパだった。

採用人数の多さにこんなものなのか?と思うのも束の間、1週間も経たずに半分になったような記憶だ。

施術に入る前は、店内の掃除やお部屋のリセット、少し経ってお客様のご案内を担当した。(リセットとは、使用済みのお部屋を掃除して次のお客様が使えるようにする。毎回、道具や床拭きをしてベッドのタオルを変えることをいう。)

「こんにちは!〇〇様お待ちしておりました。」と笑顔でお迎えし、お着替え部屋へ案内、シャワーの案内、ジェットバスにお入りいただき、飲み物と冷たいおしぼりを出す。

ひとり、また1人と辞めていく中で、私は楽しく働いていた。なぜみんな辞めていくのか不思議に思っていた。


2.簡単なことでも繰り返し練習をする

お客様とすれ違う時は、立ち止まり、「お疲れ様でございます。」とおじぎをする。教えてもらう使いなれない言葉達を、一字一句もらさず書きとめた。
今思うと、なんて真面目なんだろうと思うけど、ご案内を家でも練習していた。お風呂に入る同居人をお客様と見立てて、お出迎えから、お風呂に入るまでを行なっていた。

私なんかが採用してもらえて、こんな高級なお店に働かせてもらえる。しっかり勤めねばと思っていた。
基本、不器用なので、普通のことを普通にやってもちっともできないから、練習あるのみだった。


周りは、4大卒や中途入社の人達のほとんどは年上の社会経験のある人達だった。私も働かせてもらえてるなんて、奇跡すぎて有難すぎると思ってた。この意識が後々にも役に立ったのではと思う。


3.お客様に心地よく過ごしてもらうことに思いを巡らせる。

私のようなものが接客をさせていただくのだからと、卑屈に考えていた私は、お客様に、より心地よく過ごしてもらえるようにしたいと自分のできることを考えて実践していった。


・長い廊下では、お客様を置いていかないように歩幅やペースを意識しよう。
・姿勢を綺麗に意識。指先まで気を配る。
・ジェットバスに入る時、裸のお客様が不安にならないようにバスタオルでどう隠せばいいか。
・ご来店頻度やペースに合わせてお着替えの説明は変えた方が良さそうだなとか。


毎月、来てるのに一から十まで説明されたら不快な方もいるだろう。久しぶりのご来店でお着替えの仕方を忘れているかもしれないからゆっくりお伝えしようとか。
施術に入ることができないので、時間はたっぷりあったのだ。

同期が楽しくおしゃべりしている間も、雑巾をにぎりお掃除をして歩き、先輩の会話を盗み聞きしたり、できることを探したり、フロントのお姉さんからいろいろ教えてもらったりしていた。正社員になれたのだから、ちゃんと働かねばと思っていたし、団体行動があまり得意ではなかった。

今思うと、なんて協調性がないのだろう。適度におしゃべりの輪に入りなさいと思う。


しかしながら、この時に考えていろいろ試していたことが今にとてもいきている。

4.ネガティブなこと。何もできないのは悪いことではないと思う。


私なんてと、思っていたからこそ、初期の初期の頃から、お客様満足度を考えることができたと思う。もちろん、すぐに結果に結びついたわけではない。

今、何もない。何もできない。思うようにいかないと感じたり、ネガティブ。卑屈なことは、悪いことではないと私は思う。それは、伸び代しかないということではないかと思うから。


私は充分できているのに、お客様がこない。
周りに認めてもらえない。という考えよりも、なんて私は駄目なんだろう。どうしてできないんだろうと考えてしまう方が、プラスに変える。改めることができるのではないだろうか。


無理に頑張らなくてもいい。自分が楽しく過ごせ未来を想像し、これならできそうという小さなチャレンジを積み重ねていく。

続けていくと、思いもよらぬところでそれは実っていくように感じています。







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