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ブッキング担当者の備忘録

収穫祭のコンセプトを体現してくれるアーティストは一体誰なのか。2022年の前半はこの問いに時間を費やしました。これは南魚沼収穫祭2022のラインナップが決まるまでの物語です。

全てはここから

まずはトリの方から。収穫祭の開催が決まった段階で、「田我流」さんにお声がけすることは決めていました。市内を流れる「魚野川」はトラウトフィッシングの穴場とも呼ばれ、釣りを通じて旅を続ける氏のライフスタイルは、これ以上ないくらいに南魚沼という土地とシンパシーを感じていました。そして、山梨県笛吹市一宮町在住で地元に根ざし、ローカルをリスペクトする姿勢は、「Local Culture Festival」をコンセプトに掲げる収穫祭の意義をより強くしてくれると思いました。ライブで主催者の言葉を代弁してくれたときは本当に感動しました。初開催の収穫祭のトリは田我流さんで間違いなかったと確信しています。

田我流

東京時代の繋がりから

その次に出演が決まったのは、新進気鋭のシンガー「Sala」さん。実はマネージャーの方とは東京でイベント制作の仕事をしていた時からの知人で、彼のSNSで彼女の楽曲を知ったのがきっかけです。はじめて聴いた時、10代とは思えないクオリティの楽曲に圧倒されました。ブッキングの醍醐味といいますか、自身がセレクトした若手アーティストが年々成長して数年後大きくなった姿で戻ってくる。そんな瞬間を期待せずにはいられなかったので、今回お声がけさせていただきました。また成長したSalaさんにお会いできる日が楽しみです。

Sala

3年越しの約束

地元新潟のアーティストにも出て欲しいと考えていて、数年前からチェックし続けていた「E.scene」さんに声がけさせていただきました。2019年のFUJIROCK ROOKIE A GO GOで彼らを知って、残念ながらその時はライブを見ることはできなかったのですが、その年の10月に代官山のライブハウス「SPACE ODD」で開催されたイベントで初めてライブをみたとき「新潟からすごいバンドが出てきたな…」 と心から思いました。終演後にメンバーに話しかけていつか一緒にやれたらいいね。なんて話した気がしますが、そのいつかを実現できて本当に嬉しかったです。

E.scene

りんご音楽祭で受けた感動を南魚沼でも

トリの前、昼と夜の狭間にはどんな音を聴きたいだろう? 正直ここのセレクトは相当悩みました。そんな折にSpotifyのプレイリストで「Kan Sano」さんの「とびら」が流れてきて、りんご音楽祭のライブがフラッシュバックしたんです。日が沈み、町が夜になっていく瞬間に山の風を感じながら、ピアノとビート、優しい歌声に身を任せたらもう言うことないよな、と。すぐにお声がけさせていただいて、相談を重ねていく中で今回はソロでの出演が決まりました。山でのライブは最高に気持ちがよかった。次はフルバンドでお呼びしたいアーティストです。

Kan Sano

彼のリリックに救われた過去

 一番最後に決まったのが「JJJ」さん。”全ての罪に目を瞑る”、STUTSさんとの楽曲「Changes」の最初のフレーズ。この言葉に何度救われたことか…。実は私、東京で働いていたときにとても迷惑をかけてしまったことがあって、結局後始末もろくにできず、ダラダラと生きていた時期があったんですが、その時この曲、このフレーズがあったから、過去を精算して、また走り出せた。そんな個人的な思いもあって、氏のライブを通じて、南魚沼も何かいい方向に変わるんじゃないか、という予感といいますか、根拠のない自信があってお声がけしました。みんな何かを感じ取ってくれたのかな? 私はもう、地元で彼がライブしてくれている。そして沢山のヘッズが集まった光景を見て、収穫祭をやってよかったと心底思いましたし、続けようと思いました。

JJJ

最後になりますが、ブッキングにはやっぱり思いを込めたいですね。流行っているから、人を呼べそうだから、とても大事なことではあるけど、一番大事なことはライブを通じて何を伝えたいのか、何を感じて欲しいのか、僕らの思いを体現してくれるアーティストと一緒に収穫祭も成長していきたいですね。

南魚沼収穫祭2023
2023年10月21日(土)
ザ・ヴェランダ石打丸山(石打丸山スキー場)
入場無料 ※一部エリアゴンドラ乗車券必要
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