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メガバンクは退職しづらい

京大卒元メガバンカーの総一郎です。

姉がコロナのワクチンを打とうか打つまいか悩んでいると家族LINEで発言した。

なんでも、9割以上の社員が既に摂取済みで無言の同調圧力が有るとのこと。

ワクチンの是非は置いておいて、摂取するか否かは個人の自由だと僕は思う。

会社側も摂取するしないで待遇は変えないと言っているが、きっと摂取しないと不利益が生まれてくるんだろうなぁと姉は嘆いていた。

「いかにも日本の大企業らしいなぁ」、「残念だなぁ」と思った。

同時に、僕がメガバンクを退職をした時に、同じように会社に対して「残念だなぁ」と思った記憶が蘇(よみがえ)ったのでシェアしたいと思う。

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▼ メガバンクは退職しづらい
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僕はメガバンクを退職する際、円満に退職したいと考え、転職エージェントに相談した。

彼女が言うには、「御行(おんこう)はなかなかすんなり辞めさせてくれませんよ」とのことだった。
#銀行は御社ではなく御行

転職を理由にすれば、「どの企業に行くのか?」を言わされるうえ、「○○のポストを用意するから」「年収を上げるから」等の引き止めにあう。

両親の介護を理由にすれば、「まずは介護休暇をとれば?」「ワークライフバランスの整った部署に異動するか?」等と切り返される。

なかなか辞めさせてくれないのだ。

一見いろいろな選択肢を提示して社員に寄り添ってくれる社員想いの良い会社かもしれない。

が、その実、自分が上司である間に部下が退職されると管理職としての評価が下がるので辞めてほしくない。という、自身の保身なのだ。

僕は会社側がぐうの音も出ないよう、少しだけ事実を大袈裟に盛り「家庭の事情」と説明し退職を申し出た。

グループ長、副部長、部長、部門長、人事部。

計5回の面談を経て、ようやく退職することができた。

短い間の関係だったが、一番懇意にしていた副部長は一人の人間として寄り添って、本気でなんとか出来ないか考えてくれた。

では、冒頭で述べた、「残念だなぁ」と感じたのは何か?

人事部との面談だ。

最後の最後、人事部の面談で最初に言われたのは、驚くべきことに、

「正直今辞められるのは迷惑なんですよねー」

という言葉だった。

仮にも「家庭の事情」で辞めると伝えている社員に対して最初にかける言葉がそれなのか?

耳を疑った。

それで、「そうですよね、ご迷惑をおかけするのは申し訳ないのでやはり残ります」と言う人が果たしているのだろうか?

むしろ「あなたは本当に貴重な人材なので非常に残念ですが、家庭の事情が落ち着いたらまた戻って来てください」と言われた方が本当に退職して良いものか悩んだと思う。


転職が当たり前の現代。


「アメとムチ」の「ムチ」で縛り付けようとする企業は流行らない。

優秀な人材が、そんな生きづらい会社で働く理由など無くなってきているのだから。

かつて就職人気企業ランキングの上位を占めていた銀行だが、凋落(ちょうらく)ぶりは甚(はなは)だしい。

その人気を失った原因は、銀行業がIT化の波に呑まれているのも有るが、実はこういう「出戻りたい」と思わせる ”ファンづくり” に失敗しているところが致命的なんじゃないか?と思う。

メガバンクの未来やいかに。


PS(追伸)   
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