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もっと「余剰のデザイン」が生まれてもいいと思う。

 ※過去のブログより移管。

知り合いとの飲みの席で、ふと資本主義と地方活性化の話題になった。

そこで話していたのが、“Pay it forward”という言葉について。とあるアメリカのスターバックスで、先の客が後の客のためにコーヒーの値段を支払ってあげるという行為がブームになり、最長で700人以上の後ろ驕りの連鎖状態が続いたという。この現象がPay it forwardと呼ばれ、日本語では「恩送り」と訳されている。

この行為、というか現象はよく考えれば不思議なもので、自分自身が支払うはずであったお金の対価としてコーヒーを買いに来たのに、お金を支払わずコーヒーを手に入れられるという条件においても、対価としてではない「次の人への」支払い行為を行う、というものだ。これが余剰- Surplus である。
Clay Shirky のTEDx Talkを思い出した。私たち人間は消費者であり、創造者であり、そして共有者であり、私たちが社会の中でどういう振る舞い、協力していくかをデザインすることで科学、文学、アート、政治の分野で信じられないような実験を見ることができるようになると。


彼のTalkにでてくるCognitive Surplusとは、Spontaneous(自然発生的) なモノをどうデザインしていくか、Intentional(意図的)に作り出されたモノをどう余剰として消費するかの意思決定の手前になる — 有用的に使っていこうという意識の表れ —が言語化されたもの。認知学的に捉え、そのもの自身に社会的な意味を持たせ、人が使えるモノにしていく、それはPay it Forward 現象でも表れているような、自分のために使うはずだった小銭というものを、知らない誰かのための、ほんの少しの幸せのためのモノとして使う次元から始まり、Bill Gates財団のような世界的規模でお金というものを、世の中の社会問題を解決するモノとして消費していくという次元まで、幅広く、思うがままに、余剰はこの世に変化を生み出す。

“What’s going to make the difference here is what Dean Kamen said, the inventor and entrepreneur. Kamen said, “Free cultures get what they celebrate.” We’ve got a choice before us. We’ve got this trillion hours a year. We can use it to crack each other up, and we’re going to do that. That, we get for free. But we can also celebrate and support and reward the people trying to use cognitive surplus to create civic value. And to the degree we’re going to do that, to the degree we’re able to do that, we’ll be able to change society.”
この違いをもたらすものは、発明家であり起業家である ディーン ケーメンの言葉ですが、「自由な文化はその称えるものを手に入れる」ということです。私達の前には選択があります。年に1兆時間という時間があります。私達はそれを無為に消費することもあるでしょう。何もしなければそうなります。しかし、私達はまた思考の余剰で市民的な価値を生み出そうとする人々を称え、報いることもできるのです そして私達がそのようにする度合いに応じて、社会を変えていくことになるのです。

そうだ。もっと大きな世界で捉えたら、インフレーションが起きて宇宙ができた時、11次元が4次元と7次元に分かれて人間は4次元に生まれたんだった。小さかったころ宇宙はどうなってるんだろう?っていう興味がきっかけで読んでいた本の中で、超ひも理論という理論があって、そんなことが書いてあったなと久々に読み返してみて先日思った。


ひろーい宇宙の中で、人間も余剰の世界で余剰の産物として、生きてるのかな、と思う、休日の昼刻であった。


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