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今直面している未曽有の変化を前に、私たちは何を意識すべきか

1.これまで起こってきた変化

オンラインとオフライン。アナログとデジタル。まさに今私たちは、これらのボーダーを少しも意識することなく、シームレスに行き交う世界に突入しています。

インターネットが普及する以前は、私たちはオフラインだけに生きていました。人とのコミュニケーションは基本電話か対面のみ。モノを買うにも店舗で買うしかない。当時はオフラインしか見えていなかったし、そもそもオフライン以外は意識すらしていなかったはず。

その後、ブロードバンドやスマホの普及によって、私たちの意識レベルを含めて、オフラインがオンラインに拡張されました。これによって、例えばですが、人とのコミュニケーションに多様性や偶発性が生まれました。モノを買うのも、ネットで買うことがスタンダードになりました。オフラインがオンラインに拡張されたことで、私たちの生活やビジネスが効率的に、そして便利な方向に変化しました。

そして今。コロナの影響もあり、個人的にはオフラインとオンラインの重なりかたが大きく変わってきた気がします。具体的には、オフラインがオンラインに拡張されたのではなく、オンラインからオフラインに拡張されたような感覚に近い。まさにアフターデジタル(OMO)な世界に実感値としても変わってきた。今後は5Gの普及も重なって、オンライン起点でユーザーとの接点をデザインし、オフラインに拡張していくサービスが、急速に私たちの生活にしみ込んでいくと考えています。

2.変化のかげで起こってきたこと

では、このような変化のタイミングで起こってきたことは何でしょうか?

それは、一言でいえばGame Changeです。言わずもがなですが、大きな変化のタイミングは、ライフスタイルやビジネススタイルが大きく変わることで、私たちの生活や仕事をかげで支えてくれていた主力プレイヤーが大きく入れ替わるタイミングでもあります。

・既得権益を守ることが目的になってしまい、今起こっている変化の本質が見えなくなっている人たち
・過去からしか未来を見れない人たち
が、何の思考の制約もサンクコストも持たない人たち(e.g.スタートアップ)に、マーケットを一気にとって代わられてしまう
ということが起こります。

前者はよくわかると思いますが、後者はどういうことか?

過去から未来を見る景色と、過去を知らずに今を見る景色・未来から今を見る景色は、まったく別物です。見えている世界が違うから、今起こっている変化の本質が見えなくなってしまう。でも人間は、経験を積めば積むほど、年を重ねれば重ねるほど、過去から未来を見てしまいがちです。

なので、大きな変化のタイミングでは、思い切ったアンラーニングが必要です。これができなければ、年齢や経験によらず過去の人になってしまう。そんな危険なタイミングでもあります。

3.コロナによって今私たちが直面している変化

では、今まさに私たちが直面している、ビフォーコロナからアフターコロナへの変化はどうでしょうか?

個人的には、コロナが世の中に引き起こしている変化は、これまで起こってきた変化とは全く別次元の変化だと思っています。なぜならば、変化している座標軸がこれまでになく複雑化しているからです。

これまでの変化は、「便利になる」「効率化される」といった、ある意味で人間にとって合理的な方向への予想可能な変化でしたが、コロナが引き起こしている大きな変化の正体は、「人間の価値観そのもの」の変化です。

これは、これまで当たり前だったことがそうではなくなることを意味します。学校で授業を受ける。満員電車で会社に通勤し、オフィスで仕事をする。病院で診療を受ける。これらはごく一例ですが、これらのこれまで当たり前のことが、当たり前ではなくなるという未曽有の変化、もっと言えばOSレベルの変化が起こっていると感じています。

4.そのような中、私たちは何を意識すべきか?

そのような中、私たちは何を意識すべきなのでしょうか?

一つは、どんなに時代が変化しても、「決して変わらないもの」、「必要であり続けるもの」を見極めることだと思います。

例えばですが、コロナの影響によって、

・外食は減るかもしれないけど、食べることは絶対にやめない。

・結婚式は減るかもしれないけど、仲間を祝いたい気持ち、仲間から祝われたい気持ちは変わらない。

このように、手段に目を向けるのではなく、「決して変わらないもの」、「必要であり続けるもの」に目を向けてみること。

もう一つは、「時代の変化のベクトル」はどっちに向かっているのか? を考えること。

弁証法ではないですが、何かが変化する背景には、必ず背景や要因があると同時に、その時代に応じた変化のベクトル(方向性)があります。

今起こっている変化の本質的に捉え、その変化に逆らうことなく、寄り添っていくことが大切。そして、

「変わらないもの」、「必要であり続けるもの」は何か?

「時代の変化のベクトル」はどっちに向かっているのか?

をしっかり見つめ直すことが大切です。

ということで、自戒も込めて、今コロナに直面して考えていることを書いてみました。また何か書きたいことができたら書きたいと思います。

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