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詩『肌』

近づくほどに際立つ孤独が
きみとぼくとを隔てている

空はいいねと見あげて寝転び
背にした大地も孤立している

世界は孤立の集約だから
ぼくらの孤独も止むを得ない

白夜のような静けさの朝
太陽が万象をなぞりだす

繋ぐ手は融け合わないまま
きみとぼくとでありつづけている

やわらかだが頑なな
体は入れものであり現象である

たましいの縁よ
うつくしい標よ

孤立は個の証明である
その孤独ごとぼくらは愛そう


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