毎日が暇だった〜自閉息子0歳編〜
息子そらについて。
私がそらに対して確実な違和感を感じたのは生後9ヶ月頃から。
その頃のそらは、
起きる時間も寝る時間も毎日ほぼ同じ。
よく食べる。
よく笑う。
よく寝る。
身長体重もド平均。
首が座るのも寝返りもずりばいとハイハイもつかまり立ちも全て月齢通り。
歩き始めは10ヶ月過ぎで早く、かなり人見知りはあったがとにかくそらが可愛くてしかたなかった。
順調に育っているそらを見て、旦那も両親も嬉しそうだった。
友達にも
「夜泣きないとか本当親孝行な子だね。」
「離乳食を何でも食べてくれるなんて作り甲斐があるね。」
なんて言われた。
ご飯を出せば食べる。
お風呂も促せば入る。
お気に入りのテレビをつければ足をバタバタ動かし嬉しそうにし、私に気づくと笑顔で駆け寄ってくる。
そらとの毎日は育児ストレスとは無縁の穏やかな毎日だった。
どのぐらい穏やかかと言うと、生後半年頃から毎日の晩御飯に一汁三菜以上を作る事ができ、離乳食は作り置きをした事がなかったと言えばわかってもらえるだろうか。
私も自分の時間を謳歌できた。
毎日化粧をして、髪をセットできた。
お昼寝中にはコーヒーを飲んで読書をしたり、イベント毎に部屋の飾りつけを全て手作りでしていた。
でも、穏やか過ぎたのだ。
穏やかすぎる毎日を共に過ごす私だけが、そらに違和感をもっていた。
違和感の正体。
それは、そらとのコミュニケーションがほぼなかったと言う事だ。
そらは私に気がつくと笑顔を見せてくれたが、名前を呼んでも話しかけても気づかないほど、自分の世界に没頭する赤ちゃんだった。
気がついてくれるまで、私は隣でそらに話しかけながら写真を撮ったり、本を読んだり、食事を作ったり、身支度をしていた。
そんな毎日だったので、私はとても暇だった。
間がもたないので、毎日そらと公園に行っていた。
ところが、公園で遊んでいても私は暇だった。
そらは、公園の柵に沿って歩いたり、側溝に石や葉っぱを落としたりを永遠にしているからだ。
遊具は目に入ってなかったと思う。
私の事も目に入ってなかったと思う。
地域のコミュニティセンターにもたくさん遊びに行った。
そこでは、同じ月齢の子と母親達にたくさん会えるのだが、どの母親も子どもとたくさんコミュニケーションをとれていた。
子どもが手を伸ばして抱っこしてアピールをしたり、楽しいと母親を探して笑顔を向けたり、悲しくなると母親の方へ向かっていったり、名前を呼ばれると振り返ったりと、子どもは母親に対し常に何かを必死に訴えていた。
そらは黙々と遊んでいた。
呼んでも気づかない事は知っていたので私はそらの隣にずっといた。
たまにやってくる保健士さんに息子の様子を相談したことがあった。
みんな言う事は一緒。
「たくさん話しかけてあげてください。」
私なりに話しかけているつもりだったけど、反応がないからなかなかしんどかった。
諦めずに話しかけ続けたが、自分の世界に没頭しているそらの邪魔をするのはいけない気がして無理に話しかけるのをやめた。
色んな刺激を与えればいいのかも知れないと考え、ベランダで泥んこ遊びをしたり、雨の日に公園へ行き水たまりで遊んだり、キッチンバンドをやってみたり、2人で電車に乗って色んなとこに行ったりもした。
それでも、そらは自分の世界に没頭し、私に気づくことはなかった。
その頃になると、そらは布団を敷けば一人で勝手にお昼寝するようになったので、私は更に暇になった。
そして息子が1歳1ヶ月と言う早さで、私は療育の門をたたく事になるのだが、それはまた次回に。
続く
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