【日記】記憶と記録


熊本城に行った。

熊本城には初めて行った(記憶にある限りでは)。熊本城は敷地の多くの部分に地震の影響がかなり残った状態だった。そのためか、通路として大きな橋が作られていた。正直最初は落胆した。まるでテーマパークだなぁ、と。そんな思い出で守閣に入ったら、天守閣はもっとすごくて、耐震化の為か中身はほぼ現代のもの、昔を知らないけど別物感がある。しかし資料・博物館としては非常に面白かった。その上で、このテーマパーク化が良しとされた空気を何となく理解できた。熊本市は城下町として歴史を残してきたのだ。だからこそ城自体をテーマパーク化しても、市内の所々に歴史的なものがある。城には城下町が伴うのだ。その城下町は現代化した都市として存在する。過去のものが過去のまま残っているのが遺産ではない。その地域の文化や歴史を伝えるものとして残っているのが遺産なのだ。"身近なもの"だった城がなくなるほうが困るのだ。城は中心にあるのだ。



今、広島に来ている。来ているというか通過しているだけだ。広島には中学の修学旅行で来た。最初に原爆資料館に行った。その後市内を自由行動だった。自由行動のときに広島城に行った。原爆資料館に比べてしまうと情報量は少なかったと記憶している。

遺産とは残っているものなのだ。けれど、歴史や文化を伝える資料は、その記憶から記録されていることなのだろう。

原爆は多くを破壊し、数少ない生き残った者に強烈な記憶を与えた。だから広島は城下町ではあるけれど、それ以上に被爆地である印象を受けるのだ。

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