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移動販売車をスタートして1年で見えたこと

こんにちは。

愛知県豊川市の自家焙煎珈琲豆店「スペシャルティコーヒー蒼(そう)」です。

ハンドドリップコーヒーに特化した移動販売車から始め、現在は、2台の移動販売車でイベントやマルシェの出店を行ったり、豊川インター近くにある店舗(焙煎室)、WEBSHOPを運営しています。

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このホームページを立ち上げたことは今後のお話として・・・!
今回は、移動販売をスタートして1年くらいやったころの話。


今日は移動販売の裏側のお話を。

移動販売車をやってみると必ず陥る1年後の闇について話します。

色んなご縁で仕事ができるようになりました

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移動販売車をスタートして1年ほどたったころの話です。
当初は、道の駅からスタートして、色んなイベントにも参加するようになりました。

今のように、地元東三河では出店イベントがあったわけではなかった2013年〜2014年。名古屋エリアに出店することが多かったです。

名古屋で開催されるイベントがあったら出店募集をして(といっても、インスタグラムなどがなかったので、ネットの掲示板やフェイスブックでリサーチしながら)、参加をしていました。

移動販売を始めるまえは、移動販売で営業できる機会は週に一度とか、二度くらいかと思っていました。
色んな方からうちにも来て、こっちのイベント一緒に出店しようなど、
同業者さんやイベント関係者さんとのご縁ができて
出店させていただく機会は増えました。

それでいて感じたことは、「移動販売って、横のつながりで仕事が増えていく業界」だなぁと。




色んなご縁だけに甘んじていていいのですか?

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良い仕事をし、それを見た人が自店を評価してくれて、うちのこんな場所にも出店してほしい。あのイベントにも来てほしい。そうやって出店依頼が増えていくのです。

こういう良い縁に恵まれながら、移動販売車は出店先を見つけていくのだと知りました。

ただ普通にまじめにこなしているだけでも、移動販売車は一年くらいやってくると、色んな関係者と知り合っていくことになるのです。これはとてもいいことです。

もしこれから移動販売をやりたいと思っている方がいたら、一つだけアドバイスをすると、


良い縁に恵まれることに甘え続けていては良くないよということです。

業者間のつながりや誰かかからの声掛け、イベント一般公募へのエントリー。
これらに頼って出店していくのは当たり前ですが、
当たり前すぎても良くないです。


僕は、あまり横のつながりだとか、
出店先を紹介しあったりというような人とのお付き合いが苦手だし、
いい出店先の情報をいち早く業者間内で手に入れる!みたいな動きとか、
「〇〇さんと仲良くなっておいた方がいいよ!」みたいなアドバイスをもらったりすることもあるわけです。


でもうまいこと「業界内」をわたり歩くみたいな器用なことできないし、そもそもそういう処世術があればサラリーマンやめてない。

気を付けなくてはいけない心の落とし穴は、仕事欲しさに、

「お客様に選ばれるお店」の前に

「関係者に選ばれるお店」になることに興味関心のウエイトが非常に大きくなってしまうことです。


移動販売をスタートした時の気持ちとは裏腹に、
なぜか競争社会に身を置いた感じを感じました。

都市部になるとキッチンカーの台数が地方よりもとても多いし、その分大きなイベントもたくさん開催されています。イベントで売り上げを上げている移動販売車はお客様にも主催者にも人気。

ハンドドリップの移動販売は生産性が悪いので、そのうち作り置きのコーヒーを販売する移動販売車の方が人気になっていくのではないか。


僕自身もまだまだ経験値の浅い移動販売車の経営だったので、大きなイベントや紹介された出店先に出店するのは毎回新鮮だったし、ハンドドリップというこの非効率のやり方が、生産性採算性重視の業界でどこまでできるかの挑戦している楽しさはありました。

ですが、自分が移動販売車を始めたのは、
そういう場所にみを置き続けたくて始めたわけではなかったのです。

お客様に必要とされるコーヒーでありたい。

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「高い出店料を払って大きな売上を遠方まで」というスタイルに見切りをつけ、
「小回りが利いて自由」を武器に、地元のロケーションの良い場所を見つけ、ちょっとしたコーヒー企画を開催したり、曜日ごとの固定出店場所を作ったり、


「自分は自分なりに」「自分で自分なりに」

この気持ちを固め、地元・豊川での活動もっと増やすことにしました。


そして、2014年の春頃、毎週金曜日に焙煎室をオープンすることにしました。


この焙煎室は、祖母が駄菓子屋さんをしていた場所。今まではコーヒー豆を焙煎する場所だったのですが、移動販売車を駐車場に置いて、ハンドドリップして提供することをスタートしたのです。(恐る恐る始めたのを思い出します)

そして徐々に豊川のコーヒーといえば蒼だよねと言ってくれる方が増えてくれればいいなとおもっています。


自分は自分なりに。自分で自分なりに。

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焙煎室をオープンしたことをきっかけに、豊川にあるお店や企業とコラボレーションしたイベントなども開催することがふえました。

自分で自分なりに企画、
それは誰かに用意された場所ではなくなります。

そのかわり自由度は高いです。
そのかわり売上という成果は難しいです。
そのかわり売上とは別の成果を得られます。



もし「キッチンカーをやったら儲かる!」と思っている人がいたら、
伝えたいです。

売上という成果を求めて始めるのだとしたら、
業者間の仕事の取り合い、紹介のし合い、
そんな横のつながりも必要なので、
しっかりと競争社会に身を置くことになる ということへの覚悟が必要です。


もし「キッチンカーが自由で楽しそう!」とあこがれている人がいたら伝えたいです。

自由度を求めて始めるのだとしたら、
自分しかいない場所、
自分しかできない事、
自分しか提供できないサービスをとことん突き止める覚悟が必要です。


イベントに出店するということは、たくさん人がいるところに出店する=たくさんの移動販売車がいるということ。たくさんの移動販売車の中でも売り上げを上げないといけないということは、効率的に提供をする方法を考えながらも、お客様の目に留まるものを考えながら提供することになります。

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移動販売車は自由だ。

形式にとらわれず、業態にとらわれず、立地にとらわれず、自由にやるのが最大の魅力。
僕はそう日々考えています。

だからこそ、もっと自由にいること、誰もがやっていないことを、誰もいないところでやるのが大事になると思っています。


そして、一番重きを置いているのが「理由づけ」です。

なぜ、この場所でハンドドリップを入れるのか?
その理由づけ=コンセプトを持つことの重要性を今でも大事にしています。

道の駅で出店し、ハンドドリップを入れる場合。
お客様のコーヒーの理由づけをつける。

・長距離移動する人に、少しても上質なコーヒーを飲んで一息ついてもらう

このようにその場所ごとに合わせたコンセプトを設けることで「何がお客様にとって必要なのか」「どうして自分はコーヒーを淹れるのか」が明確に分かるから。

理由がない出店は、つまらなくなるし嫌になる。

移動販売車は自由だからこそ、
コンセプトづくりと提案力が必要になると思っています。


一杯のコーヒーから始まるストーリーを、
一杯のコーヒーへとたどり着くストーリーを、
そんな提案を模索していくことが問われます。


スタートして一年後のこのころから、
様々な企画を考えては、
あらゆる方法、あらゆる切り口で、
お客様にコーヒーを楽しんでいただく「理由付け」を模索していくことになります。



2014以降の地元企画出店(一例)
「anacafe」…地元の密やかな桜スポット穴観音古墳公園で行ったお花見出店
「桜が丘musiumリニューアル特別企画」...地元の老舗惣菜やさん+JAさんとのコラボ出店。JA食材提供のもと、サンドイッチとコーヒー、スープを提供しました。
「bookcafetoyohashi」...豊橋市中央図書館での定期出店。
「縁en encounter at toyokawainari」豊川稲荷境内で行う大型マルシェ
「アウトドア日和」豊橋公園で行ったおそと遊びをテーマにしたイベント
「マルサンコーヒーロースターズ」地元ロースター3社で行った共同ブース出店
「いとつむぎ」豊川山間のフリースペース慈庵で行っていた子育て世代むけの平日コミュニティ型イベント
「奥三河rainbowrockfes」忌野清志郎さんの誕生日に行ったロックフェス
「しかファミリー」地元の砥鹿神社にて行う平日マルシェ
「つちのいち」豊川有機農業の会朝市
「ぱんとおやつのあさいちねこ」フードオアシスあつみさんで行うあさいち
「風庭百貨市」salaplaza豊川で行う暮らしの道具に特化した百貨市
「ついたちカフェ」地元の霊山本宮山山頂でついたちのみ出店。
「Toogoodcoffeestand」設楽町津具グリーンパーク内の特設コーヒースタンド




コーヒー豆を焙煎し、珈琲を抽出し、提供する。
その営み以外にもコンセプトと提案をし続けるための
色んな「企画」を一杯かかえるようになりました。

だんだんやることが増えてしまって、思っていました。

「そろそろ、もう1人、仲間を増やしたいな」と。


次回へ続く。

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スペシャルティコーヒー蒼
住所 〒442-0005 愛知県豊川市本野ケ原1-35
TEL 0533-74-3194
営業時間 11:00-18:00
営業日 毎週水~土曜日

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