【読書メモ】金持ち父さん貧乏父さん

この本ではお金の幻想を解き、お金に対する考え方を改めさせられる本として、一時期とても流行りました。

一方で、「お金に縛られたくないよね?周りから一歩抜け出たいよね?」「金持ち父さんに書いてある通りの投資ができるよ!」という怪しげな詐欺によく利用される書籍でもあります。

この本に感化されるのはいいのですが、それを簡単な方法で実現しようとしては元の木阿弥です。

この本はむしろ、そういった考えを戒めています。

以下、読書メモです。

1.お金のために働くのではなく,自分の為にお金を働かせろ
お金のために働くとは、サラリーマンのように労働の対価としてお金を得ることです。
そうではなく、投資はお金を自分のために働かせることができます。自分が労働せずとも、お金が巡って働いてくれます。
いわゆる不労所得を増やさなければ、いつまでもラットレース(働いては消費し、働いては消費しを繰り返す意味で使用しています)から抜けられないよ、ということのようです。

2. 所有していて支出を増やすものは資産ではなく負債である
お金を払うものが例えば車だったら、維持費や駐車場代なんかで所有しているだけで支出が増えます。一見、資産のように見えますが、これは負債です。
お金を払うものが不動産であれば、それを家賃収入に充てることができれば、資産となります。
あくまで考え方の一つですが、何度も書くようにラットレースから抜けたいと思うのであれば、資産を増やしたほうがよさそうです。

3. 会社は多くの節税機能をもつ
少しググれば出てくるのですが、個人事業主として投資をするより、法人化したほうが節税しやすいです。
また、例えば事務用品や交通費なんかといった生活するうえで必要に応じて買った品を、経費として収入から差っ引けば、個人としての収入は額面上減らすことができるので、節税につながります。
考えれば節税の手段はいくらでもでてきます。

4. 勇気が大事
投資をする「チャンス」を待っていませんか?

チャンスを「待つ」とは5マイル先までの信号が全部青になるのを待ってドライブに出かけようとしているもの

とある通り、チャンスなんて待つのは無駄です。
いつだって今がチャンスです。投資は早いほうがいいです。

5. お金は実物の概念ではなく,合意で作られた虚像である
お金は信用を形にしたものです。
「絶対的に決められた価格」なんてものは幻想です。
値決めは曖昧なものなので、相手との合意があれば、自分の思う通りに変えることができるのです。

6. 不動産投資は値動きが少なく,資産基盤になる
株は値動きが激しく、危ない。
一方で不動産は値動きが少ないから資産の基盤になるよという話なのですが、これは筆者のロバートキヨサキのポジショントークが多分に入っている気はします。(彼は不動産投資家です。)

7. ファイナンシャルゲームを楽しもう
「マネーゲームなんてゲスい。金に囚われたヤツのやることだ。」あるいは「お金はもっと大事なモノ。ゲームなんてもってのほか。」という価値観は、比較的多くの方がもっている偏見だと思います。
でも、それは逆にお金に対して思考停止しているのです。リスクを恐れすぎていると、いつまでもラットレー(以下略)
楽しむことができれば、リスクに対する考え方が変わり,チャンスを発見・つかむことができます。

8. まずはゲームで,リテラシーを得ることが肝要
ゲームを使って金融リテラシーを育てましょう。と推奨しています。
筆者はオリジナルのキャッシュフローゲームというものも作っていたりします。
楽しむための第一歩ですね。

9. 子供の育て方
こどもには、「それを買うお金はない」といってしまうと、ただただ子供無力感を助長します。
そうではなく、「どうしたらそれを買えるか」を問うことで、自分で生きるための力を引き出すべきです。
大人はヒントだけ出してあげて、いざなうのです。

10. 知らないことは知ろう
「傲慢な気持ちでいるときは、自分が知らないでいることは大して重要じゃないと本気で信じているからだ。無知はただただ損をする。知らない事が出来た場合は、まず自分を知っている状態にすることに真っ先に投資するべきだ。」とあります。
すなわち、「何を知っているかではなく,どうやったら速く学べるかを知っていることが一番重要である」ということです。
仕事であれ何であれ、ググれば情報が出てくる時代に重要なのは、辞書ではなく、辞書を使いこなす人です。

12. 管理の本質
「人を管理することの本質は、専門分野で自分より優れている人間を上手く使い、報酬を与えることにある。自分より劣っている人間を管理することではない。」とあります。
理想のチームです。すべての会社はこうあるべきです。謙虚さもこの思想から生まれます。

13. giverになれ
「情報は与えたものに相応の分返ってくる。もてたいならまず愛せ。全て同じで、まず与えることでその分利子つきで返ってくる。しかし与えられることが目的になってはいけない。与えることが目的にならなくては、見透かされ上手くいかない。」
今世間で流行している「Giver理論」をこの本でも推しています。
少なからず本質なのだと思います。

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