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こどもたちの『夢』が持つ力

こんにちは、ホークス広報室の中澤です。

みなさんはこどもの頃の夢を覚えていますか?

今年ホークスでは九州を元気にするファイト!九州の活動の一環で「あなたの夢を叶えます!」プロジェクトを立ち上げ、こどもたちの夢を叶えてきました。

こどもたちの夢を叶えて、みんなが笑顔に、元気になってもらおうという想いで始めた取り組み。
もっと野球が上手くなりたいというストレートな夢から、そう来たか!とにやけてしまう夢まで250件近くの応募をいただき、こどもたちが思い描く夢の幅広さ、自由さを感じています。

この1年、できる限りの力を注いで実現できた夢は計12個。
今日はこの活動を通じて出会ったこどもたちの夢を紹介しながら、学んだことや感じたことをお伝えします。

元気いっぱい!ウグイス嬢に憧れる女の子

記念すべき第1回の夢を叶えたのは「ドームで場内アナウンスをやりたい」という中学3年生の貞包梨沙(さだかねりさ)さん
夢に向かってまっすぐな気持ちで、元気いっぱいにチャレンジを楽しんでくれました。

この夢を一緒に叶えた当時6月は新型コロナの感染が広がっており、試合は無観客での開催。私たちの活動にも制限がかかり「この先ちゃんと夢を実現していけるのだろうか…」と不安な気持ちになっていた中、夢に向かって突き進む梨沙さんの純粋な気持ちと元気な声が、そんなマイナスな気分を吹き飛ばしてくれたことを覚えています。

夢の実現にはFBS福岡放送「めんたいワイド」様にもご協力いただき、松井礼明アナウンサーから熱血指導を受けて本番に臨む一大企画となりました。

梨沙さんの将来の夢は「ウグイス嬢」になること。
本番終了後には梨沙さんから私たち関係者への感謝の気持ちを綴ったお手紙もいただき、その後の活動に勇気を与えてくれました。

ホークス大好き!初めてのPayPayドームで野球観戦

10月には「PayPayドームで野球観戦をしたい!」という夢を持つ小学2年生の田中陽琉(たなか あたる)くんと出会いました。

陽琉くんは自閉スペクトラム症のため大きな音や人混みが苦手。お母さんは「ドームに行くことで大好きなホークスを嫌いになってしまわないか心配で…」とこれまで球場に連れて行くのをためらっていたそう。

この日は個室でゆっくり、自分のペースで観戦を楽しめる部屋でお出迎え。「PayPayドームがこんなに大きいなんて知りませんでした!」と目を丸くし、初めて生で見るホークス選手に大喜びする姿を見ていると「プロ野球はこどもに夢を与える存在なんだ」と自分がこどもの頃に感じていた憧れの気持ちを思い出します。

ご家族から陽琉くんを取り巻く環境について様々なお話しを聞いていると、日々生活する社会はもちろんのこと、私たちが提供する現状の観戦環境もまだまだ配慮が十分に行き届いていないところもあることに気づかされます。誰もが安心して楽しめる環境を作っていきたいと野球興行のあり方に対して意識が変わるきっかけになりました。

当日の様子はこちら。RKB毎日放送様に取材いただきました。

夢の時間を過ごした後、今回の経験が自信になって一時お休みしていた学校に行ってみたり、苦手だった人前に出ることに挑戦してみたり、陽琉くんのペースでできることを頑張っているという知らせを聞きました。この企画に携わる身として、これ以上ない喜びの瞬間だったことは言うまでもありません!

豪雨災害を乗り越えて。チームのみんなと野球をしたい

夢を応募してくれた町田裕祐くんと町田淳一さん

本企画を進める中で、熊本県人吉市で地域のこどもたちのために尽力してくださった親子との出会いもありました。熊本県人吉市といえば、昨年7月に豪雨災害で甚大な被害が発生した地域です。

こどもたちも避難所生活を余儀なくされたり、復興活動のお手伝いにあたるなど野球どころではない状況が生まれていました。PayPayドームに野球を見に行くことも叶わず楽しみが失われていく中で、みんなで学校に集まってホークス戦のパブリックビューイングをしたいと夢の応募がありました。
しかし、実施に向けて準備を進めていたところ当時の感染拡大状況も鑑みて実現は見送りに…。
同じ志を持って企画が進められていたKAB熊本朝日放送様主催の野球教室で町田親子ら人吉のこどもたちとようやくお会いすることができました。

この日の会場となった川上哲治記念球場のすぐ横にも仮設住宅があり、驚きました。町田さんにお話しを聞くと「再び被害にあわない場所を考えて建てるので、ただ空いているところに作ればよいというわけではなく、この場所も使わざるをえなかった」と経緯を教えてくれました。

外野フェンスのすぐ横に並ぶ仮設住宅

青空の下、楽しそうにボールを追いかけるこどもたちの姿を見ながら、同時に進む復興活動も身をもって感じることができ、より一層「ファイト!九州」活動の意義と「ホークスができることは何か」考える1日となりました。

目指せ柵越えホームラン!監督と二人三脚で挑む夢へのチャレンジ

いくつもの夢を叶えてきたこの企画の中で悔しくも実現とはならなかった夢もあります。雁ノ巣少年野球場(福岡県)でホームランを打ちたいと応募してくれた中学1年生の宮崎彗大(みやざきけいた)くん

昨年はコロナ禍で小学生最後の年の大会はすべて中止に。いつも一緒に練習してくれる監督と約束した柵越えホームランに挑戦したいという熱い気持ちを届けてくれました。

慧大くんには、ホークスの『熱男』こと松田宣浩選手がマンツーマンの打撃指導という形で夢の実現をサポート。

松田選手にホームランを打つコツを教わりました

後日、雁ノ巣球場で迎えた本番では約2時間、300球に及ぶ渾身のスイングで挑んだものの、無情にも念願の柵越えには届きませんでした。

「ホークスが夢を実現します!」と宣言しておきながら、実現してあげることができない可能性がある夢を採用することには迷いもありました。しかし、応募の文章から伝わってくる彗大くんの想いを受けて、実現できるかどうかではなくチャレンジを後押しすることも私たちの役目だと信じて応援を続けました。

もちろん本人は悔しい思いをしていましたし、実現させてあげたかった気持ちもあります。しかし、彗大くんが諦めずにチャレンジする様子を見ていて、夢を持って努力を続けることの大切さを教えてもらいました。

挑戦の様子はこちら。KBC九州朝日放送様に取材いただきました。

ひたむきなこどもたちの姿が周囲を元気に

みなさんがこどもの頃に思い描いた夢は思い出せましたか?

私は夢だった「プロ野球選手」にはなれなかったものの、この企画を通して今こうして球団の一員としてこどもたちの夢に関われる場所で働けている喜びを思い出し、日々の取り組みへの活力に変えることができました。また、社会で起きる様々な課題を自分事と捉えて、できることは何か考えていきたいと思う1年になりました。

今回ご紹介したようにファイト!九州「あなたの夢を叶えます!プロジェクト」は福岡のTV局の皆さまと一緒に企画を進めさせていただき、こどもたちが夢を叶える姿、挑戦する姿を視聴者の皆さまにお届けしてきました。
純粋な心で夢に向かって進むこどもたちの姿を見て、何か感じとっていただけたら嬉しいです。

「あなたの夢を叶えます!」プロジェクトはこれで一区切りを迎えますが、「ファイト!九州」の活動はこれからも続けていきます。これからもこどもたちの夢を応援していく気持ちは忘れずに、また来年、九州の皆さまと一緒にどんな取り組みをできるか検討を進めていきますので、どうぞご期待ください!

(広報:中澤 佑輔)

★「あなたの夢を叶えます!」全実施レポートはこちら
この場で紹介しきれなかった夢の数々をご覧ください。




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