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すべては「愛される藤本ホークス」をつくるために

皆さんこんにちは、ホークス広報室の鳥原です。
開幕戦が目前に迫りました。いよいよ明日、日本一奪還に向けたホークスの戦いの火蓋が切られます。
チームが日々トレーニングに励む裏で、球団職員たちはこの開幕を盛り上げるべく、例年とは一味違う様々な仕掛けをしていたことをご存知でしょうか?

すべては、「愛される藤本ホークス」をつくるために。
その取り組みを、振り返ってみたいと思います。

はじまりは、ひげ

屈辱のBクラスで終わった昨シーズン。
職員たちの開幕に向けた準備は、昨年10月末の藤本博史新監督の就任から始まっていました。

新監督の就任を受け、新生ホークスを応援してもらうために、どうしたら藤本監督を知ってもらえるか?好きになってもらえるか?どうやってファンの人たちに伝えるか?各部門で協議を重ねました。
そこで愛着を持ってもらうためのきっかけとして目を付けたのが・・・

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藤本監督といえば・・・

藤本監督のトレードマークでもある、ひげです!

現役時代からずっと剃ってないという、藤本監督こだわりのひげにフォーカスを当て、さらにそのひげにインパクトとストーリー性を持たせて世に出すために、監督自身にひげを描いてデザインしてもらうことにしたのです。

このアイデアの発起人であり、実際に監督にひげを描かせた広報室の山下紗也さんは「正直少し怖かったけど、話してみたら気さくで優しい方でした。ご本人もひげに対してかなりこだわりがあって、やって良かった。」と当時の手ごたえを振り返ります。
監督のひげはなんと「横一直線を意識して、口の2mm上」という、こだわり抜かれた形でした。

そうして実現した監督の「直筆・自分のひげ」は、「日本一になったらひげを剃る」という監督自らの公約とともに、すぐにデザイン化されグッズ展開されました。

直筆ひげの成功により社内でひげブームが到来し、次々とひげグッズ・ひげグルメが誕生。今年2月の宮崎キャンプでは直筆ひげがシールになって来場者に配布され、キャンプ地はつけひげを付けて監督になりきったファンで賑わいました。


若干、強面の監督ですが、「かわいい」というイメージが定着し始めたのは、「ひげプロモーション」が成果を見せ始めたこの頃からだったと思います。

子どもが楽しく遊べる遊具「監督ふわふわ」も登場。SNSでは「かわいい」の声続出!


きっかけは、スローガン

年が明けて2022年1月、私の中の藤本監督像が変わるきっかけとなった出来事がありました。

それが、2022年スローガン発表です。

新スローガン「もっと!もっと!もっと!」を引っ提げて会見に臨んだ藤本監督でしたが、なんと自分の名前にかけた「もっと!もっと!ふじもっと!」を元気よくマスコミの前で披露し、これにはマスコミも思わず爆笑。例年の厳かな雰囲気とはかけ離れた、和やかな会見となりました。(動画内では10:00頃~会見開始です)

私と同じように、この会見で一気に監督に親しみがわいたというファンの方もいるのではないでしょうか。

私自身、監督の現役時代を知っていた訳ではなく、過去の経歴も情報として持っているだけで、監督自身の人となりに触れる機会はありませんでした。しかしこの会見をきっかけに、これまでの情報としての「知識」に、監督の「人となり」が上乗せされ、「こんなに面白くて温厚な人なんだ」「みんなから愛される監督にしたい」と一気に親近感がわきました。
いま思えばそんな浅い知識の中で監督の認知向上を模索していたわけですが、明確に私の中の藤本監督像が見えたのがこの会見でした。

対するは、BIGBOSS

なんといっても、今年の開幕カードは北海道日本ハムファイターズ。そう、あの世間を賑わすBIGBOSSこと、新庄剛志監督です。
ここまでひげを中心に藤本監督のPRを続けてきましたが、いかんせん相手はメディアで話題をかっさらうBIGBOSS。日本中が注目すること間違いなしの一戦で、この好機を逃さないべく、ホークスファン、ひいては全国のプロ野球ファンがもっと盛り上がるために必要だと考えたのが、新庄監督への挑戦状です。

2月14日の開幕戦キービジュアル公開で、私たちは新庄監督に向けた挑戦状として「好きに言わせても好きにはさせない」というメッセージとともに球団公式Twitterを投稿

すると、これがSNSで瞬く間に拡散され、このラブレターがなんと新庄監督のもとにも届いたのです!

新庄監督がすかさずInstagramでコメント返しをしてくれたことで、ネットニュースやTVで取り上げられ、大きな話題になりました。
さらにビジュアルのかっこいいデザインも相まって、これまでの「かわいい」「面白い」藤本監督だけでなく、王者奪還へ闘志を燃やす一面を見せることができ、開幕戦への期待感を高めることができたと思っています。

極めつけは、監督の顔面測定

そして開幕戦も目前に迫った3月初旬、もっと世間が盛り上がる面白いアイデアはないか・・・。

そう考えを巡らせているうちに、気が付くと試合前のとある一室で、監督の顔サイズを測っている自分がいました。

その日は、福岡市内に設置する監督の巨大な顔モニュメントのお披露目を数日後に控えていました。

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高さ約2.2mの巨大な藤本監督の顔モニュメント

このモニュメントを企画立案した担当者は、「始めは全身を作る予定でしたが、以前監督がメディアの取材に対して "(新庄監督より)俺の方が顔がでかい" と言ったことを思い出し、巨大な顔にしようと思った。」と裏側を明かし、「これをきっかけに地元福岡の方々に広く監督を知ってもらいたい。」と想いを語ってくれました。

正直、何もしなくても十分インパクトのある代物ですが、企画にストーリー性や具体的な数字を肉付けすることでより話題化することを狙って、実物の顔サイズを測りにいったのです。

そしてモニュメントは実物の約8倍の大きさであることが判明。監督の顔は26~27cm(成人男性の平均サイズは23~24cm)、やはり大きめでした。このような情報があるだけで、監督やモニュメントへの親しみがわき、見た人に事実以上の価値や愛着を提供することができたのではないかと思います。

「失礼します、お顔のサイズを測らせていただけますか」

確信犯の如く巨大な手作り定規を用意しておきながら、低い腰でとんでもなく失礼な打診をする私に、監督は笑顔で快諾。

さらに、BIGBOSSならぬBIGFACEというキャッチーな名付けにもその場で快諾いただき、満を持して「BIGFACE藤本」という名でモニュメントを世に送り出しました。
突如、天神・博多という都市部に出現した「BIGFACE藤本」には地元の方々で人だかりができ、多くのネットニュースやTVで取り上げられました。

こうして社内会議から始まった藤本監督プロモーションは、各部門が生み出した数々の斬新な企画により、最終的に福岡の街全体を巻き込んだ盛り上がりへと変貌したのです。

すべては、この日のために

全ては「愛される藤本ホークス」をつくるために。

数ヶ月に及ぶ準備が、線で繋がり、あとは開幕の日を待つのみになりました。

私たち球団職員ができることは、この開幕を盛り上げるために様々な企画を考え、メディアやSNSを通じて多くの人に届け、藤本監督のもと新体制で始動する今年のホークスを応援してもらうきっかけを作ることです。

ここまで広報目線で振り返りましたが、今回のキービジュアルやモニュメント制作の担当部門をはじめ、満員動員に備える運営部門や、チケッティング、イベント企画、ビジョン演出、グルメやグッズの企画など・・・今回の開幕を迎えるにあたって、社内の各部門がそれぞれ担った役割を全うし、準備を進めてきました。

もっとわくわくしてもらいたい。
もっと応援してもらいたい。
もっと好きになってもらいたい。

そんな想いを秘めて、全てはこの日のために、みんなで取り組んできました。

今年の開幕戦は3年ぶりの4万人動員。
満員のお客様でドームが活気づく景色が見られることが、とても楽しみです。

さあ、準備は整いました。

いよいよ明日です。

日本中が注目する一戦を、日本一奪還に向けてスタートを切るホークスを、ぜひお見逃しなく!

(広報室 鳥原早貴)

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