【新入社員note】コミュ力に自信があった私が入社2週間で人間関係に悩んだ話
自己紹介
こんにちは!4月に新卒で福岡ソフトバンクホークスに入社しました鈴木絢采子(すずきあさこ)と申します。出身は兵庫県で大学時代は東京・埼玉で過ごし、就職のタイミングで縁もゆかりもない福岡にやってきました。
私は小さいころから父の影響でホークスファンです。社員ではありますが、ファンとしての視点を大切にしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
今回はそんな私が新入社員研修で感じたことについてお話したいと思います。
社会人2週間で人とのかかわり方について悩む
私は持ち前の明るい性格や、学生時代に経験した売り子のアルバイトなどからコミュニケーション力には自信があった。
しかし、そんな私が新入社員研修が始まって二週間で大きな悩みを抱えることとなった。
初日は私たちホークスの新入社員も東京に向かい、ソフトバンクグループの同期と会い、チーム構築のための研修を行った。ともに新規事業提案をする4人のグループが発表され、私のグループは指導担当の先輩社員にも「このグループは仲がよさそうだね」と言われていた。
私自身も何の心配もなくこれからの研修に向かうことができていた。
初日の顔合わせを終えた私は福岡に帰り、以降はオンラインでグループ研修に参加した。グループで話し合っていくうちに私はあることに気づく。
「私が話してもチームメンバーからの返事がない、、、」
接続不良でもネットワークが不安定なわけでもない。
ほかの3人とも自分の作業に集中していて自然と会話を無視していたのである。
私はこの時初めて人とのコミュニケーションについて悩んだ。話し合いたいけれど作業しているから話を振りづらい。作業が始まると画面をオフにするのでリアクションが見えない。なんとなくやりづらさを感じつつ新規事業提案を進めていた。
その結果、私は関係改善を放棄した
そうこうしてグループ発表当日となり、ソフトバンクグループ全体の研修はあっけなく終了。
結果として、私はグループのコミュニケーションや人間関係の改善を放棄した。理由は2つある。1つ目は「新規事業提案」というミッションがあり、コミュニケーションの取り方についてメンバーと話す時間がなかったため。2つ目は、この研修は2週間という期間が決まっており、メンバーとはそれ以降はソフトバンクグループ内の違う会社で働くためである。
何より、このようにやりづらさを感じているのは私だけかもしれないと思うと、なかなか言い出せなかった。
悩んでいた私は、研修の合間でホークスの先輩社員である人事部の川原さんに相談をしていた。
そのとき言われた言葉が、
「相手のやる気スイッチやツボはどこかを考えてみたら?」
相手を動かすのは難しいが、自分が相手の「ツボ」を押すことで意外と相手の心を動かせるのかもしれない。その言葉を聞いたとき、相手の苦手なところを見つめるのではなく、その人の特徴を活かして良さを引き出せるように動けばよかったと感じた。
川原さんのこの言葉は、今でも忘れられない大切なものになっている。
売り子時代の経験が今
川原さんにもらった言葉を自分なりにかみ砕いたときに、私は売り子をしていた時の経験を思い出した。
ビールを何杯も飲むお客様の場合は、時間を見つつ定期的に座席に伺うことでビールがなくなる少し前におかわりできるようにしていたし、自分から声を出して売り子を呼ぶことが苦手そうなお客様の場合は何度も目の前を通って声をかけやすくしていた。
「ありがとう、呼ぼうと思ってた」「近くにいてくれてよかった」
その時にお客様からかけてもらった言葉はとても温かいものだった。
「なんだ、これまでも無意識に相手のツボを押していたのか」と私は川原さんの言葉に気づかされた。
あなたのツボも押しに行きます!
「ソフトバンクホークスの新入社員」というと「ITを使いこなすZ世代」と思われているかもしれない。しかし、実際はリモートやオンラインでのコミュニケーションに悩む23歳である。
これからホークスの社員として働いていくなかで、これまで自然とできていたことに悩んだり、相手の気持ちを考えることができなくなったりすることがあるかもしれない。
そんな時は、今回の研修で先輩にもらった言葉や感じたことに立ち返って、相手のツボに気付ける観察力と、相手のツボを押せる行動力のあるコミュニケーションを取っていきたい。
私たちの仕事は、お客様にスポーツエンターテインメントを通して「感動」「喜び」「楽しさ」を提供することだ。
私はホークスファンの皆さまの「感動のツボ」「喜びのツボ」「楽しさのツボ」を押せるようになりたい。
そして、売り子の時にもらって嬉しかった「ありがとう」の言葉を、今度はホークス社員という立場でお客様から引き出せるように、日々の業務に励んでいきたいと思う。
(文:鈴木絢采子)