見出し画像

まちからお店を考える 前編

初めまして。沖縄・名護にある、まちの「お惣菜&コーヒー」のお店、sōenと申します。お店の紹介をしたいと思いながら、早いものではや半年。これまでの事、これからの事、(出来ればいっぱい!)紹介出来れば幸いです。背景から書いた結果、かなり長くなりましたので、前編と後半に分けてお送りいたします。

● 沖縄・名護

sōenは沖縄県北部・名護市にあるお店です。
名護市は”やんばる(山原)”と呼ばれる沖縄県北部の入り口に位置し、広大で豊かな自然が多く残されているエリアです。(2021年には世界自然遺産登録もされました!)
人口は約64000人。大きすぎず、小さすぎず。大学や大きなスーパー、小さな商店街から漁港があります。まちと自然両方を合わせた、丁度良い、まち。

かたや、沖縄基地問題に出てくる「辺野古」があるのもこのまち。観光客に人気の美ら海水族館は、となり町に。透き通るような綺麗な海、遅くまで三線の音色が響くゆんたくタイム。地元の人、移住者、観光客、それぞれが混ざった、そんな名護のまち。

樹齢300年のカジュマルの樹
市場のお惣菜
まちの社交場・みどり街


● 地域共創型の公園  coconova

sōenに触れる前に、前編として coconova というプロジェクトについてご紹介したいと思います。sōenはcoconovaという場所から生まれました。


● 遊びから仕事まで見つけられる「やってみたい」が生まれる場

coconovaは、地域共創型の公園として、地域に開かれた、まちの公共性を公園から実現していく場所です。まちに関わる人が主体となって運営や企画に関わり、「やってみたい」を実現出来る場所に挑戦しています。

coconova・フリマの様子


coconovaは、去年の12月からオープンしてから約半年を迎えました。最初の構想から含めると約2年、紆余曲折、失敗も多く重ねながら今日までやってきました。

旧診療所物件

利益至上主義の世界から外れて、自分達がリアルに良いと思えるものを作りたい。ここには繋がりから集まった、自分の居場所や在り方を自らの手で模索するメンバーがいました。建築家、元村長、旅人起業家、コミュニティビルダー、デザイナー、本屋さん、カメラマン、百姓、料理人、インターン生、言葉にすると非常に濃いメンバーではありますが、それぞれ得意分野を持ちつつも既存の社会では価値を発揮しにくい彼らでした。僕達はもともと大きな大義があった訳ではなく、多様なメンバーがそれぞれの文脈でやりたい事を持ち寄り話し合いを続けました。そこには違う価値感の中に見えてくる、同じ時代に生きる上での共感がありました。


●自分達がリアルに良いと思えるものを作りたい

ハードも、ソフトも徐々にアップデートして今日に至ります。それまでにも、構想を練り、物件を決め、解体をして、最低限の工事を終え、コンテンツを実装する。色んなプロセスがありました。

解体作業
解体で出た廃材
廃材からのインスピレーションによるDIY
廃材を使った卓球台
廃材テントの試作
解体後
モバイルアーキテクチャー制作
可動型の棚
ある日のMTG(休憩中?)
プレオープン時

元々は診療所の跡地だった場所をリノベーションして、話し合った結果、地域に開かれた場づくりをしていく事を決めました。

名護で生まれ育った元村長(この肩書きだけ気になりますよね)の想いを中心に、地域の人たちの挑戦する(選択肢が増える)場所として、ボトムアップのまちづくりを提案し、コミュニティビルダーは、外からきた人が場所を作る事による地元との摩擦が無いような進め方と場所の雰囲気をつくり、旅人起業家は、どんどん夢を語り、人を繋げ、仲間にし、ハード部分では建築家の考えを反映し、廃材を活用しつつ、可動型の建築を中心に、コンテンツや機能をハードから自由にした提案をする。

ここでは書ききれない人達が場所づくりに関わってくれました。自分達でつくり、考え、ゲストが料理を振る舞い、たまに夕日を見に出かけ、人が人を呼ぶ。名護で生まれ育ったメンバーから移住者、遠隔地から関わるもの、価値感が違うメンバー同士衝突もありながら、少しずつ進めてきました。

● 「地域共創型の公園」からまちをつくる

まちは民主的とはいえトップダウンで国や行政、大企業などの大きな計画に基づき作られていきます。「まち」を見渡すと、色んな人がいます。子どもからおじいちゃん、主婦さんに先生、農家さんからビジネスマン。地元の住人や移住者、観光客。世代や嗜好も異なる生き方や価値感が違う人たちのアイデンティティを広く容認出来るようなオープンな場所には出来ないか?例えば公園のようにオープンな場所ならどうだろう?公園がまちに影響を与えられたら、もしくは、それ自体がまちの一部となって行ったらどんなまちになるだろうか?

また、ここでは都市一極化の中央集権的な在り方ではなく、地域のアイデンティティを基にボトムアップ的にまちを構築して行けばオリジナリティのある個性豊かで魅力的な、かつ継続していけるまちの在り方を作れるのでは無いか?そんな想いで場所を作っています。

● コミュニティの醸成とコンテンツの創造

オープンして約半年と経ちますが、coconovaでは具体的に、3つの事をおこなっています。
❶誰でも自由に使えるフリースペース「公園」
❷カルチャースクールやマーケット、図書館といった「公共的サービス」の提供
コミュニティウォールやイベント等を通じた、多様な人が垣根なく交流できる「場づくり」

フリマの様子
日常のワンシーン
ヨガスクール
三線ワークショップ
図書機能
恒例のミュージックナイト
モバイルサウナ
コワーキングスペースを活用したデザインスプリント/イベント

まだまだ未熟ですが、少しずつ認知も増え、主体的に関わる人も増えて参りました。1年後、2年後と、どういう場所に成長していくか僕達にとっても楽しみな場所です。ダイジェスト版として割愛していますが、詳細興味ある方は下記WEBページへどうぞ。

以上長くなりましたが、前編はcoconovaの話でした。それでは後編はsōenの話について触れたいと思います。

▼ 後半はこちら

coconova
〒905-0011 沖縄県名護市宮里1004
▼ Instagram

株式会社Social design
https://social-design.town/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?