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ICF ACC取得メリット・マニュアル

こんにちは、コーチのそでこです!

今回はICFのACC取得について、そのガイダンスとなるような記事を書かせていただきます。
兼ねてから、ICFのACCはその取得に向けての手順やら条件が分かりにくいのではないかと思っていて、コーチ仲間からも共感を得られたため何か助けになることをお伝えできればいいなと思い今回執筆するに至りました。

よって、以下のような人を対象としたnote記事となっています。

1. そもそもACCを取得するメリットが分からない
2.コーチングを勉強し始めてACCの存在を知ったが、どうすれば取得出来るか分からない
3. ACC取得に向けて具体的に何をクリアしていけばいいのか目標が置けない
4. コーチングスクールに通っているが、自分のスクール卒業後はすぐにACC受験出来るか、何か他に準備が必要なのか分からない

人によっては全部を読む必要がないので、目次をご覧になって読みたい箇所だけ読んでいただければと思います!

ICFのACCとは?

ICF(国際コーチング連盟)は世界最大級のコーチングの非営利団体です。加盟国と加入者、その数は147の国と地域に約41,500人の会員数を誇ります…!
(参考: 「ICF 2020年7月ファクトシート」(LINK))
具体的にはコーチングの世界標準を定め、コーチトレーニングプログラムに独自の認定を出しています。
つまりICFは「コーチングのトレーニングプログラムとコーチのための認定機関」※とも言えます。


"the main accrediting and credentialing body for both training programs and coaches".(LINK

そんなICFが独自にコーチの認定資格を三つ出しています。
そのうちの最初の資格がACCです。

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(引用:ICF Japan (LINK))

1. ACC( Associate Certified Coach)
2. PCC(Professional Certified Coach)
3. MCC(Master Certified Coach)

名称をご覧の通りACCはICFの中ではまだプロコーチではないんですよね。
(何を以ってプロコーチと呼ぶのかはさておき)
とはいえICFからの認定資格、あるいはAssociate(仲間)として認められる事には変わりありません。
ICFも「経験を積んだコーチ」のためのACCの資格であると言っています。(LINK

ICFのACCを取得するメリットは?

さて、ACCを取得するメリットはなんでしょうか?
これは端的に「社会的信用が高まる」ということが挙げられます。
僕の経験談も踏まえてお話しします。

・以前僕が担当していたクライアントさんとの初めてのセッションで、なぜ僕をコーチに選んでくれたのかと聞いたことがあり、その時に「ICFの資格を持っていたから」と言っていただいた。
・コーチとして社外コーチの業務委託を受ける際に担当者に「国際的な資格を持っているので、他のコーチと比べて経験が豊富だと思った」と言っていただいた。
・転職エージェントと話をしていた時に「国際資格を持っているコーチが在籍していることは自社サービスをアピールする上で良い宣伝材料になる」と言っていただいた。

以上のように、「クライアントの獲得」と「企業との契約」において強力な宣伝材料になってくれるのがICFの資格なのです。

もちろん、コーチの良し悪しは資格で決まるものではありません。
僕も最初は「クライアントのために良質なコーチングを届けられるかが大事なんじゃないの?」と思って、ICFの資格は見向きもしていませんでした。
しかし、昨今のコーチという仕事への注目と需要の高まりを見ると、そうは言ってられないなと思ったのです。

コーチングは年々、注目を集めるようになってきています。
コーチングの事業、コーチングを取り入れた事業もどんどん増えています。
(「コーチング業界カオスマップ2020」(LINK))

そんな中、コーチを志望する人の数も増えました。
数年前までは高価格のコーチングスクールばかりでしたが、今は低価格帯のスクールや、youtubeに講義動画を上げているところまであります。無料でコーチになれる時代になったわけです。

さて、そうなると何が起こるか。
それは、コーチのコモディティ化です。つまり、コーチの差別化が出来なくなり、ユーザーの適切なコーチ選びに支障をきたすということ。

これは二つの側面から説明が出来ると思います。それはパーソナルコーチング(個人とコーチの契約関係)と法人向けコーチング(企業とコーチの契約関係)の側面です。
クライアント(個人 or 法人)がコーチを選ぶ際、そこには様々なニーズがあるわけですが、ニーズに合わせたコーチをマッチングさせていくことが何よりも大事です。
ところが、コーチが大量にいる状態だとコーチを選ぶのが難しくなる。パーソナルコーチングであれば、初めてコーチングを受ける人にとっては判断基準がしっかり固まっていない状態、コーチングに興味がある段階で受けに来ていただく方が多いです。
よって、その時に分かりやすい判断材料を提示出来た方がクライアントの選択のためにもなりますし、コーチとクライアントで良い関係を構築出来るわけです。何より、ミスマッチによるコーチングに対するネガティブイメージが生まれるのを防げます

ACCの受験資格は?

ACCを受験するための条件は、あなたがコーチングを勉強している環境によって分かれます。(受験コースが異なるイメージです)
そしてその分かれた受験コースによってやる事が異なるわけです。

これから三つのコースを紹介しますが、まずその前にどのコースでもやらないといけないことを記載します。

①コーチングログ記録の提出
8人以上のクライアントとの最低100時間(内、有料75時間)のコーチングを記録したもの。
これは、コーチング専門トレーニングを受け始めて以降のもので、更にそのうち25時間は、申請前18か月以内に行われたものでなければならない。
(引用:http://icfjapan.com/post/credentials/506)
②コーチングの知識に関するWEBテスト(通称『コーチ・ナレッジ・アセスメント(CKA)』)を受ける
ACC申請の途中でCKA受験のお知らせが来るので、いったん気にしなくてOK。
③受験費用を支払う
「ICF本部会員か否か」「どのコースに属すか」によって値段が変わります。これも支払うタイミングが申請の時なので、いったん気にしなくてもOK。

コースは以下の三つに分かれます。「各スクールで提供するコーチングのプログラムがどのコースに該当するかでコースが分かれる」と思ってください。

1. ACTP(修了すると、ACC含めPCCの受験申請資格のトレーニング時間もクリアする一番近道なコース。その分、お金と時間がかかる)
2. ACSTH(修了すると、ACCの受験申請資格のトレーニング時間をクリアする。)
3. Portfolio Pathコーチ専門トレーニング(後述します)を60時間以上受講する必要がある)コーチングスクールに通っていない、又は自分の通っているスクールが上記二つに当てはまらない場合はこちらになります。

それぞれのコースに該当するスクールはICFのHPに載っていますので、スクールに通っている方は確認してみてください。(LINK)※


情報が古い可能性があります。最新情報はICFのTPSSで検索してみると良いです。例えば、ACSTHのプログラムを探したい場合は、「Program Type」に「ACSTH」を、「Training Language」に「Japanese」を入力して、「Seach」を押すと該当プログラムが表示されます。
また、スクールによっては「国際資格取得コース」などとしてICFの資格取得のためのコースとそうじゃないエントリーコースを置いていたりします。(例:GCS)自分が受講しているコースが何に該当しているかは各スクールに問い合わせてみてください。

コーチ専門トレーニングとは何か
コーチングのスクールに通わないで独学で学ばれている方は、コーチ専門トレーニングを60時間以上受講しないと、ACC受験資格がありません。
この「コーチ専門トレーニング」が何を指すのか。ICF JapanのFAQに載っていました。

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(引用元:https://icfjapan.com/faq)
色々書いてありますが、抜粋すると以下の4つです。特に注意したいのは4つ目のプログラムについてです。
・ICF認定団体による ACTPプログラム、ACSTHプログラム
・CCE 認定された研修プログラム
・ICF のカンファランス
・認定されていないプログラムでも、その内容がICF のコア・コンピテンシー、倫理規定に沿っていればコーチングトレーニングとして認められます。その際、プログラムが条件に合致していることを資格の申請の際に、ICFに対して証明する必要があります

つまり4つ目はICFから特に認定を受けていないプログラムでも資格申請に使えるという意味です。その際、ICFに対してそのプログラムがちゃんとICF的に適切なものであることを証明する必要があります。
(証明のためには何を示せば良いか、具体的なフォームがないか探しましたが見つけられず…。)

ACC申請準備のチェックリスト

ACC申請に向けて何を終わらせれば申請可能なのか、チェックリストをつくってみました!上から順に見ていってみてくださいー。

☑ 100時間のコーチング(内75時間は有料で、更にそのうち25時間は、申請前18か月以内のもの)セッションを終わらせている
☑ 自分がACTP、ACSTH、Portfolio Pathのどれに属するか分かっている
☑ ICFからACCのオンライン出願をしている(https://coachingfederation.org/credential-path-survey)

~以下からICFのサイトでの操作~
☑ ACCの受験費用を支払う
☑ コーチングのログの提出
☑ 受講したコーチングトレーニングプログラムの修了書、証明するものの提出
☑ 実技審査用にコーチングの音声記録とそれを英語で書き起こしたものの提出(ACTP出身者は不要)
☑ コーチ・ナレッジ・アセスメント(CKA)の受験

終わりに

以上で説明は終わりです。

ACCを取ること自体を目的とするのは微妙だと思っていますが、
コーチとしてのキャリアを考えていく際に一度考慮してもいいんじゃないかなと思います。

僕はCTIというACTPスクールを修了した後すぐにACCを取得しました。
その時はACCの重要さをあまり理解しておらず、周りのコーチ仲間が取っていたためそれに合わせて取っていただけでした。

ですが今、ACCを取得しておいて良かったと心から思います。
上記で上げたメリットもそうですが、世界最大級のコーチング団体がつくっているコーチの職業倫理を学んだり、その世界観を触れることはとても有意義だと思います。

とは言え、まだまだ不明点が多く「何をすればいいのか分からない」というコーチたちの声が多かったため今回執筆してみました。

何かの参考情報になってくれれば幸いです。

もし個人的にACC取得の相談をしたい方は気軽にご連絡くださいー!(LINE

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