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『骨/詩』

小柄で華奢なあの子の
細い足首と小さな足
お人形のような小さい靴を履いている
あの子がかわいいのは顔ではなくて骨
その折れそうで細い骨がかわいい

あの子に出逢ったのは春だから
棺の中には春の花を
たくさん敷き詰めてあげる

燃えて骨になったあの子を
小さなシュガーポットに入れて
月が良く見える窓辺に飾りたい

真夜中のお葬式ごっこ
すっかり紅茶が冷めてしまったわ

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