法人営業の大きな力となる「紹介」を使いこなす方法
このnoteではBtoBマーケティングの戦略の立て方から、個別の戦術や施策について順序をたてて解説してきました。
マガジンにまとめていますのでご覧ください。
今回は主に社内でやっておきたい施策のひとつ、「紹介」の上手な活用法について書きます。
意外と効果が出やすい「紹介」
営業でアポを取りたいときに、使えると大きなインパクトがあるのが「紹介」です。
お客様から別のお客様を紹介してもらえるパターンも稀にありますが、ちゃんと狙って施策として動かすなら、まずは社内です。
そういうときはSansanとFacebookが効果的なツールになります。
Sansanは名刺管理のSaaSで、FacebookはレガシーなSNSです。まったく別のサービスですが、どちらも紹介を発生させる機能をそなえていて、企業内での使われ方は似ています。
Sansanは社員数が多い会社でよく使っていた
たとえば僕がメルペイに在籍していたとき、「◯◯電機にメルペイを入れてほしい、営業に行きたい」と思ってテレアポをしても、簡単には大手電気量販店の責任者と会えません。
そういうときにどうしていたのかというと、セールスチームのメンバーはSansanを使っていました。
◯◯電機は上場していますし、執行役員以上の方はみんな名前が会社概要やメディアに出ていました。そうするとSansanでヤマダ電機の執行役員の名前を検索すると、誰かしらが名刺交換をして、接点を持っていたことがわかりました。
僕がメルペイにいたときはすでに数千人の社員がいたので、「◯◯電機の取締役とメルカリ社長の山田さんが過去に名刺交換をして繋がっていますよ」という情報が出てくるんです。
それがわかると代表電話からアプローチせずに、山田さんから担当の方に連絡をしていただく、みたいなことをやっていました。
大手企業にお勤めの方でSansanを使っている会社は多いと思いますが、すでに自社にある人脈を活用してつないでもらうことは、かなり効果的だと思います。
そもそもSansanみたいな名刺管理ソフトは個人ごとの情報管理だけではなく、社内の人脈を可視化するためにあります。
ただ、そういった本来の目的で使えている会社は意外と少ないです。
単に自分の名刺をスキャンして、個人の名刺管理にしか使っていない、なんてこともよくあります。
数百名規模のIT企業ならFacebookでもOK
それから、僕がスマートニュースにいたときの社員数は200人くらいでした。メルカリにいたときよりも名刺情報のネットワーク効果が得られない環境ではありましたが、そこではFacebookをよく使っていました。
スマートニュースが広告主として狙いたい大手企業の経営者やマーケティング担当者の方をFacebookで検索すると、IT業界は狭いので、スマートニュースで働いている人とつながっているケースがたくさんありました。
スマートニュースはマネジメント陣にもともとスタートアップを経営していた人が多く、豊富な人脈があり、それがSNS上で可視化されていたのが強みでした。
使い方としてはSansanと似ています。Facebook経由で「〇〇さんと〇〇さんが繋がっている」とわかったら、その方経由で会わせてもらいます。
そういう人間関係が可視化されるという意味では、SansanやFacebookはBtoBマーケティングやその先の営業活動にとても役立ちました。
社内にいる“顔が広い人”をあいだに挟むだけで、目的の人にアポが取れる確率は格段に上がります。余程のことがない限りは会えますから、効果はとても大きいと思います。
コツは思い切って、偉い人にたのむこと
ただ、こうした紹介の仕組みをルール化している会社は、ほぼないと思います。
結局、負担がかかるのは、その間に立って紹介をしてくれる人です。営業担当としては「どんどんやってもらいたい」と思うでしょうけれど、闇雲にできるものでもありません。
コツは思い切って、偉い人にたのむことです。
経営者の方であれば自分の会社の事業を成長させたいでしょうし、自分の会社の社員がそうやってお願いをしてきたら決して悪い気はしないので、協力的になってくれるものです。
若手社員がちゃんと社長や上司を使えるか。そういう文化を会社が醸成しているか。これが意外と大事なポイントです。
次回も引き続き「オフラインのリード獲得施策」をテーマにノウハウ記事を書く予定です。よかったらnoteをフォローしてお待ちください。
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