SNS好事例紹介【SNSでシーンをハックせよ】想起されるための発信とは
今回は、SUBARUとサントリーの施策を取り上げながら、SNSを活用してシーンをハックするヒントをお届けします。「○○といえば?→自社ブランド名」と想起されるための発信について、弊社独自の視点を交えながら、SNSマーケティング施策に落とし込むポイントを紹介します。
【雪のピークシーズンを意識したCM SNSも活用したシーンハック】
2月上旬に首都圏で大雪が降った際、たまたま目にしたのはSUBARUのX広告でした。CMで使用されている「雪なら、フォレスター」のフレーズを、X広告のクリエイティブにも取り入れ大きく打ち出していました。投稿をご覧の通り、横長のCM素材の上下に帯を入れスクエア素材に最適化しています。
CMは1月28日に公開されています。1月下旬から2月にかけての雪のピークシーズンに合わせて用意されたのでしょう。そのタイミングとドンピシャで、首都圏では大雪に。雪の降り始めや予報と相まって、日々のCMやSNS上の広告を目にした生活者に「雪に強い車といえば、フォレスター」のイメージが強く印象づけられたことでしょう。まさに「雪」というシーンを上手くハックしながら、一貫性を持った訴求をしていると言えます。
アクティブなライフスタイルに合う車、オフロードにも強い車、力強い見た目の車を検討したい際に、「雪(にも強い車を選ぶ)なら、フォレスター。」のイメージ訴求が想起にもつながるでしょう。
【鍋の季節を活かした飯テロアニメ SNSを横断したシーンハック】
そしてもうひとつ取り上げたいのが、最近新しいCMで話題となっているサントリーの翠ジンソーダの昨年2023年10月に行われた「#翠鍋究極アニメ」というSNS上でのPR動画です。
若い成人男性がひとり鍋を満喫するハイクオリティな縦型アニメ動画は、SNS上で大きな反響を呼びました。10月25日に先行して投稿を行ったTikTokでは1,900万回以上も再生され、11万いいね、1,200件のコメントが集まりました。「これのおかげで今日はこの組み合わせ、最高でした」「鍋の音が気持ちよすぎて何周もしてる」「飲む音をゴクゴクじゃなくてスイッにしてるからめっちゃ爽やかな感じ」など好意的なコメントも多いです。
そして10月30日にはXとYoutubeショートにも展開され、Youtubeショートは369万 回視聴、Xでは1.6万リポスト・7.2万いいね・3,300万インプレッションを記録しています。
特にXでは、この動画に携わったディレクターやプロデューサー、そして声優 からの発信もあり、さらに注目を集めました。プロデューサーが公開した作画の緻密さについての投稿も2.7万いいねと、かなりの反響があります。
動画自体は18秒と非常に短尺ですが、細部までこだわったアニメーション、人気声優の起用、リズミカルなテンポ、ASMRとしてのシズル感など、多くのギミックを詰め込んだ渾身の飯テロアニメ動画に仕上げられています。(この動画を手掛けたディレクターさんによるコメントが紹介されていたので、興味がある方はこちらもぜひご覧ください。https://www.mdn.co.jp/design/DESIGNDIGEST/6814)衝動的に、つい翠と一緒に鍋を食べたくなりませんか?
20代がよく見るであろう複数のSNS上に露出することでメンタルアベイラビリティを強化し、この動画を見て衝動的に食べたくなった際に実際に店頭まで足を運び棚に並んでいるというフィジカルアベイラビリティが揃ってこそ、最大の効果が発揮できることでしょう。また「今日は寒いし鍋を食べたい気分だな。そうだ、この間SNSで見た翠も合わせて買おうかな。」と、いざユーザーがそのシーンに直面した時にじわじわ想起させられるようなコンテンツでもあるでしょう。
【シーンをハックするうえでの大切なこととは】
シーンをハックするうえで大切にしたいことは主に2つあるのではないでしょうか。
・狙いたいターゲットにとって、最適なSNSで「○○といえば?」で想起できる発信ができているかを分析し・戦略を立てること
・「○○といえば?」で想起できる発信とは何かを突き詰め、様々な角度からチャレンジしていく姿勢
この2つが特に重要ではないかと考えます。
そしてテレビなどのマス施策に加えて、複数のSNSなどターゲットに適した面での露出を通じて、商品やブランドが生活者や消費者の心に刻み込まれる環境を作り出すことが、SNSマーケティングの役割でもあるでしょう。
ガイアックスは、豊富なアカウント運用・アカウント分析実績から、フォロワーやそれぞれのコミュニティがどのような投稿を好むのかをヒントに、生活者に寄り添った投稿制作やアカウント運用支援が可能です。
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