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ソフトバンク孫代表が新入社員研修で語っていた夢ある話

その新入社員研修は、今から30年前のことになります。
私は、孫代表が創設した(一社)日本パーソナルコン
ピュータソフトウェア協会の職員でした。 パソコン業界は
まだ黎明期で、新入社員研修などできない中小企業
ばかりでした。 会員企業から協会が新入社員研修を
やってくれないか?とのリクエストがあり、理事会で検討
の上、開催が決まり、孫副会長が講師を務めることに
なりました。

会員サービス担当だった私が、新入社員研修担当と
なり、会員への告知、孫副会長との連絡、研修の司会、
運営を行いました。
研修の初日、孫講師の最初の一言が、今でも鮮明に
思い出されます。

孫さんが、1枚の写真を取り出して、
「君たち、これが宇宙に見えない!」と言ったのです、
その写真に写っていたのは、ICチップの回路図。

「僕は、いつもこれを眺めながらパーソナルコンピュータ
の未来は明るく、大きく発展すると思っているんだ!
君たちは、そんな業界の会社に入社したので頑張
って活躍して欲しい」

それから20数年後、孫代表は、その宇宙を作る会社を
買ったのです。 2016年7月、スマートフォン向けCPUなど
の半導体設計を行う英国のARMホールディングスを買収、
その額、何と3.3兆円!!!

孫代表は記者会見の冒頭、この買収が過去10数年来、
ずっと考えてきた案件であり、この買収を発表できる日が
「ソフトバンク創業以来最もエキサイティングな日である」
と宣言されました。
この買収については、買収額があまりにも大きく、疑問視
する専門家もいました。

さらに7年後の本年9月、ARMはニューヨークの証券取引所
「NASDAQ」に上場。売り出し価格を25%上回り、時価
総額は652億ドル(約9兆6100億円)となった。
買収額の3倍!!!

孫代表をばくち打ち的な投資家と見る人が多いなか、
私は、30年前、30代だった孫代表が長年持ち続けて
いた夢を実現したのだと思いました。

(2023.11.8 Vol.61)

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