資格の作り方 step1 教育理念①【教育理念がなければ はじまらない】
まず最初に。
教育理念について、考えていきましょう。
これから取り組もうとしている「資格」事業は、教育事業になります。
そもそもですが、教育とは?
辞書で調べてみると
「人格の形成、望ましい人格に導くために、心身の両面にわたり、意図的、計画的に働きかけること。知識の啓発、技能の教授、人間性の涵養(かんよう)などを図り、その人のもつ能力を伸ばそうと試みること。」
更に、日本の教育の基本となる法律「教育基本法」(第1条)では、
「たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させ、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献する」
ことを目指し、
「個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成と、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す」
とあります。
簡単に言えば、
「個人を尊重し、その能力を伸ばすとともに、社会の発展につなげる」。
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実は、私はこのことを理解しないまま、しばらくの間、教育事業に携わりながら講座や教室作りをしていた時期がありました。
今から思えば、それは「教育事業」ではなく、単に「講座ビジネス」だったと思います。
教育とは、個人の成長が、人生の幸福、さらに社会の幸福に、
その延長線上でつながっているもの。
そう考えると、
『学ぶ人のどのような成長像を目指すのか』
その先に、
『どんな社会を目指すのか』
学ぶ人の具体的な成長像、目指す社会像を、しっかり持つことが、スタートとなります。
最初に必要になるのが、この「柱」。
実際、資格作りをご一緒させていただく時、最初にここからスタートしていきます。
それは、大上段で、形式的な話すぎる?
実際、はじめは出てくる言葉も、抽象的な、少し借りてきたような言葉だったりすることも多いものです。
その答えをどんどん掘り下げていく。
するとその資格・養成講座がなぜ必要なのか(もしくは必要ないのか)、
存在意義に気付くことができます。
事業が持続的に発展していくためには、模倣されにくい独自の事業ドメインが必要です。それは、これまで培った経営資源の組み合わせで構成されますが、「教育理念」は、教育事業のドメイン設定の指針となり、独自の視座が、それ自体模倣できない強い経営資源にもなり得ます。
「誰の」課題を解決するのか。
何を「課題」とするのか。
何を「解決策」とするのか。
あなたがこの資格を通して一番実現したいこと=受講生さんの課題の解決=社会課題の解決・発展が、一本につながる。
矛盾がないか。
起点であり、基点となるもの、それが「教育理念」です。
行き詰まった時に、立ち戻る場所ともなります。
NPOの理念のもと、100歳時代、あらゆる機会に学び合える人、場が身近にあって、生きやすい社会を目指し、学びをつくる活動に活用させていただきます。合わせて公式サイトもご覧ください。https://social-ed.or.jp/