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ブロックチェーンの過去・現在を描いたドキュメンタリー『Trust Machine(信用機構)』

ブロックチェーンやトークンエコノミーなどについて、なかなか手に触ることが出来ないことから「分かりにくい」、と感じることが多い方も多いと思います。
そんなときに映画やドキュメンタリー映画を観ることで理解が深まるきっかけになる、という人も多いのではないでしょうか。

『Trust Machine〜The Story of BlockChain』
アメリカ時間で本日(10月26日)、一部劇場で封切りになる映画、『Trust Machine〜The Story of BlockChain』は最新の社会現象、事例、トレンドなどを包括的に盛り込まれたドキュメンタリー映画です。日本語字幕付きで視聴できるのがいつになるかは不明ですが予告編、そして各メディアでのレビューなども既にアップされているのでいくつかご紹介してみます。

「Trust Machine」の公式予告編トレイラー

予告編の中では仮想通貨の未来に楽観的な視点を持つ米国投資家のティム・ドレーパー(Tim Draper)氏、、イーサリアム共同創設者で開発会社ConsensysのCEO、ジョセフ・ルービン(Joseph Lubin)氏、アーティストのイモジェン・ヒープ(Imogen Heap)氏、ハッカーで活動家でもあるローリー・ラブ(Lauri Love)氏、元フォーブス記者で人気ポッドキャスト「Unchained」を運営しているローラ・シン(Laura Shin)氏などが登場します。その他、虹彩認証とブロックチェーンを使った食糧支援システムをヨルダン国内のシリア難民キャンプで稼働させている世界食糧計画(WFP)の現地での活動(Building Block)の様子、インフレで悩まされるベネズエラの様子なども映画の中では描かれているそうです。

映画の監督であるアレックス・ウィンター(Alex Winter)氏はかつて『Downloaded』(2013年)でナップスターによる音楽業界、そしてインターネットにもたらしたディスラプションを描き、また、『Deep Web』(2015年)ではビットコインを利用したオンライン上の薬物の不正販売闇市、「シルクロード」についてのドキュメンタリー映画を制作するなど、テクノロジーが社会にもたらす影響、アクティビズムなどについての作品を多く手がけています。

オンラインニュースサイト、サロンにてアレックス・ウィンター氏の『Truth Machine』についてのインタビューが掲載されています。

なお、気になったのは今回の映画を配信している会社、SinguraDTVです。ご存知の方もいるとは思いますが、この会社こそが「分散型ネットフリックス」と一部では言われる、ゲートキーパーと仲介者を取り除きアーティストやクリエイターが直接視聴者とつながることでクラウドファンディングや視聴体験を得ることができるような分散型P2Pの配信ポータルサービスです。

来年にも日本でのサービス提供を開始し、日本発のインデペンデント映画、そして音楽、アニメなども世界に配信するための世界的なプラットフォームになることを目指す、とのことです。SingularDTVのCEOであるZACH LEBEAU(ザック・ルボー)氏の日本語字幕付きインタビューによると、かつて18歳の頃に1年間日本に滞在したこともあり、日本での事業展開も積極的に行われそうです。SingularDTVの今後に関してもとても気になりますね。

ブロックチェーン、仮想通貨に関しては詐欺、ハイプ(流行り)、行き過ぎたバズワード、など、批判的な味方もあり、実際にICOにおいては詐欺行為も横行していたのが事実ですが、その中にある本質的なものを見定めて、知的好奇心の対象物として見た際には本当に多くの学びがあると感じます。
以下の記事の中では2017年1月以降、ブロックチェーンはgartner.comで最も検索され続けている言葉であり、IT関係者の間で、関心が高いことがうかがえる、と指摘しています。

「Trust Machine」のツイッターアカウントもあるのでご興味ある方はぜひチェックしてみてください。


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