Climate Curation DAILY [2022/11/9] レイオフされたテック人材向けのClimate Tech業界転職情報まとめ〜Climate Draft
先週のツイッター社に続き、フェイスブックを運営するメタ社でも11,000人(全社員数の13%)規模の大型レイオフが実施されることが報じられてます。大きな時代の潮目の変化すら感じさせられます。
ビッグテックからClimate Tech業界への労働移動の兆し
一方で、気候変動問題に取り組む民間企業、スタートアップからなるClimate Tech業界への注目は欧米を中心に日に日に注目を集めていて、不況による影響も限定的で、引き続き積極的な採用を続けている企業も数多く存在しているようです。
PitchBookによると、気候変動分野の新興企業は今年上半期に56億ドルを調達し、2021年の記録には及ばないものの、次の記録である2020年を大きく上回っているとのことです。PitchBookは、5年後の気候変動関連技術市場の規模を1兆4000億ドル(年平均成長率8.8%)と予想しています。
Climate Tech業界の求職者と雇用企業のマッチングを行っているClimatebaseには、現在数千の求人が掲載されています。また、ビル・ゲイツ氏が率いるブレイクスルー・エナジー・ベンチャーズの投資先企業では、1,200人近くの求人情報が掲載されてます。
中でも目立つ形でこうしたキャリア移行支援のコーディネーションに取り組んでいるのがClimate Tech業界の人材マッチングに取り組む Climate Draftというウェブサイトです。設立まだ間もないウェブサイトですが、既にレイオフを実施したストライプ社、ツイッター社、リフト社の元社員とも連絡を取りながら、レイオフされた人にとって気になる求人情報、教育プログラム、相互支援コミュニティの情報を1ページにまとめた特設サイト[https://www.climatedraft.org/layoffs]を開設しました。
1ページの情報集約ページには、①求人リスト、②学習プログラム、③相互支援コミュニティの関連情報が掲載されてます。以下自動翻訳したページの画像とともに概要をご紹介します。
【1】Climate Techスタートアップでの求人リスト(掲載費用は無料)
その他の求人リスト、ジョブフェア関連情報
【2】教育プログラム、気候変動、Climate Tech分野の馴染みがない人向けの学習コンテンツ関連の情報
上記一覧の右側中段に掲載されている「Speed and Scale」は11月18日に日本語版が出版される予定になっている書籍の特設サイトです。
右上に掲載されている「Terra.do」は12週間で気候変動について体系的に学ぶのオンライン講座です。(今年の1月に私が受講した際の振り返り記事もよろしければぜひご覧ください。)
【3】Community Resources: 気候変動、Climate Tech分野へのキャリアシフトを考えている人同士の相互支援コミュニティ
(多くはSlack等を利用した情報交換のためのコミュニティ)
右上に掲載されているMCJについては以前にNewsPicksでも記事で詳しく紹介されています。
以上、テック業界で次々と行われているレイオフに対して、新しく成長しつつあるClimate Tech業界への労働移動の機運、兆しについてのご紹介となります。
「Tech Nation」という英国のスタートアップ支援団体によると、世界中の #気候テック / #climatetech スタートアップは2022年に44,595社(米:14,300社、英:5,200社)に達し、2021年の世界全体のセクター調達額は1,037億ドル以上とのことです。
日本国内にいるとあまり馴染みのない情報かもしれませんが、いずれこうしたトレンドが国内でも広がるのでは、という思いから今回は取り上げてみました。なにかのご参考になれば幸いです🙂🌏
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