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気候変動・脱炭素・クライメートテック関連記事まとめ

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これまでに気候変動、脱炭素、クライメートテックについて書いた記事をまとめました。月に2本更新しています。 📬気候変動・クライメートテックをテーマにした記事をキュレーションするニュ…
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記事一覧

2月の記録的暖かさから考える桜の開花時期、夏の猛暑、気候変動

2024年の2月も終わりに近づき、思い出されることの1つとして、気温20度を超える記録的な暖かい日が数日あったことがあります。2023年の記録的な暑さを思い出しながら、2024年にまた訪れるであろう暑い夏を想像した人も多いのではないでしょうか? 気象庁の見通しでも6月〜8月に猛暑日が増えるとの見通しを示しています。 そんな中、少し先の話ではありますが2050年に向けての未来予測のインフォグラフィックが掲載されていて、ドキッとさせられました。仮に2050年に気温が2度上昇し

気候変動・脱炭素・気候テックとメディアの交差点〜2023年時点の「切り口」&テーマリスト

過去2年ほど日々【気候変動、脱炭素、気候テック x メディア】関連のニュース記事や書籍を読んだりしながら気にはかけているものの、その複雑さに日々圧倒されることも少なくありません。なかなかまだ全体像を掴みあぐねているというのが現状です。今回は1年を振り返りつつも、自分なりにこうしたテーマを考える際にどのような切り口があるか、整理してみたいと思います。 以下は2023年12月時点でどのようなテーマや切り口があるかを箇条書きで書いてみたものになります。いくつか関連の記事のリンクも

習慣としてのニュースレター配信〜21ヶ月間、175通を配信してみて

2023年も間もなく終える年の瀬のタイミングで、1年の振り返りや2024年の目標等を考える人も増える時期ではないでしょうか。そんなタイミングで目にした日経COMEMOさんの「お題」に答える形で、私も今回振り返り記事を書いてみたいと思います。テーマは、「習慣としてのニュースレター配信」についてです。 思いつきでスタートしてから21ヶ月間&175通のニュースレターを配信できた理由 今まで継続して何かに取り組むことに苦手だった自分ですが、この気候変動・脱炭素・気候テックに関する

COP28に向けて気候変動対策が話題になる今、解決策をポジティブに語る情報にも注目。

第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)が11/30からアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで12月12日まで開かれます。「気候変動」ということばを日々のニュース報道の中で目にする機会が増える2週間が始まります。 歴史上最も暑いと言われている2023年の夏を経て、気候変動に関しては深刻で甚大な被害をもたらしつつあるという報道を目にする機会が最も多いと思われます。一方で最近強く感じるのは、具体的な解決策、成果、成功事例等の情報、そして具体的に一人ひとりが日常の中で

気候変動についての世論調査とメディアの果たす役割

先週公表された内閣府がまとめた「気候変動に関する世論調査」はとても興味深いものでした。 『気候変動が引き起こす問題に「関心がある」「ある程度関心がある」と答えた人の割合は合計で89.4%に上った。前回の2020年調査と比べて1.1ポイント増えた。』とのことです。 今年の夏に連日続いた猛暑や酷暑を多くの人が体感したことを受け、気候変動がもたらす様々な問題に対して危機感を感じる人が増えたのかな、と思う人も多いと思います。 他のメディアでも調査結果について紹介されてますが、見

大きな波、キーワードとしての気候テック(Climate Tech)に乗ることの大切さ

国内メディアでは「環境・エネルギー」として、海外メディアにおいては「Climate Tech(気候テック)」として、表現は異なるものの、気候変動対策に取り組むスタートアップへの投資への注目が集まっているようです。 今回はそのような傾向を感じ取るいくつかの調査、レポート、イベントについて備忘録的に共有しつつ、こうした世界的な潮流に挑む際のことばの重要性にも触れてみたいと思います。 【1】国内主要VC66社中、40社が環境・エネルギー分野を最重要テーマに 2021年には国内

ChatGPTなどの生成AIをどう活用するか

2023年10月もまもなく終わりを迎えるにあたり、先月に引き続き最近よく思うことがあります。ChatGPTなどの生成AIツールとどう向き合うか、日々の仕事の中でどのように活用し、同時に新しいツールや活用法の進化をどう継続的に学び続けるか、ということです。 自分なりに今思うこの問いへの回答は、『AI活用する意味・動機を明確にし、進捗・成果に責任を持って活用状況を記録し(見返し)、自分なり(或いはチーム内)で、継続的に学びを共有しながら成果を楽しむ』と感じてます。みなさんはいか

生成AIツールを日常使いするために意識していることと注目している3つのサービス

「ChatGPTを代表とする生成AIツールが飛躍的な生産性向上をもたらし、ビジネスのあり方が大きく変わるかもしれない」、というメディアの記事や書店で平積みされている書籍のタイトルを見てそわそわと感じている人も多いかもしれません。今回は個人的な備忘録として「生成AIツールを日常使いするために意識していることと注目している3つのサービス」について書いてみたいと思います。 ChatGPTはちょうど今週、25日に音声返答と画像認識機能の搭載、そして27日にはWebブラウジング

FOBO:Fear of Becoming Obsolete(時代遅れになることへの恐れ)への処方箋としてのリスキリング

先日『新しいスキルで自分の未来を創る リスキリング 【実践編】』(後藤 宗明氏著 /日本能率協会マネジメントセンター)を読みました。 自分自身は2010年にメディアコンサルタントとして法人を設立して独立し、基本1人でコンサルタントとしての活動をしていることもあり、実は「リスキリング」という言葉を聞いてもなかなか「自分ごと」として認識できてない状態が長く続いてました。というのも、リスキリングの文脈でよく目にする国内、そして海外の事例は組織的・資金的にゆとりのある大企業の事例が

意外と知られてない?スマホ・タブレットでの英語記事の全ページ翻訳機能

最近はではAIの進化とともに翻訳機能がとても便利になったと感じている人も多いのではないでしょうか?ChatGPTを活用することで気になるテキストをコピー&ペーストして翻訳する人もいらっしゃると思います。 今回は英文のニュース記事を読む際に意外と知られてない翻訳ツールについてご紹介したいと思います。Google翻訳でもDeepLでもなく、スマートフォンやタブレットのブラウザアプリである「Safari(サファリ)」や「Chrome(クローム)」を活用することで簡単に利用が可能で

100万人が参加、気候変動について学ぶフランス発ワークショップ「クライメート・フレスク(Climate Fresk)」

今年の夏を振り返った際、猛暑・酷暑日、先週のハワイでの山火事、世界中で起きている異常気象とその被害を思い起こさずにはいれません。映像などを見るにつけ、改めてその被害の甚大さを感じます。 気候変動との関連が指摘され、気候変動対策や脱炭素の話題は折に触れて目にするものの、時に難解で広範囲なため、体系的に理解することが難しいと感じる人も多いのではないでしょうか? 昨日のニューヨーク・タイムズの記事において、『パリでのトレンディな夜のお出かけに、気候変動ワークショップはいか

海外で注目を集めつつあるグリーンジョブとグリーン人材:需要の増大と定義の難しさ

2023年も折返しを迎える中、今回は今月注目したトピックとして、気候変動、脱炭素関連の人材の需要が増えつつあり、そのための教育プログラムや求人掲載サイト等が増えつつある兆しについて触れてみたいと思います。日本国内でもグリーンジョブ・人材の必要性は指摘されているものの、その定義は世界的に見ても曖昧であり、今後より解像度を高めた議論が必要になっていきそうです。 欧州の気候変動野望とグリーンスキル不足 Green skills shortage threatens Europe

ますますシェア&コメントされなくなったニュースへの処方箋は? / ロイタージャーナリズム研究所『デジタルニュースリポート』2023より

毎年6月に公開されるデジタルニュース業界における毎年恒例の調査レポート、英オックスフォード大学ロイター・ジャーナリズム研究所による「Digital News Report 」の2023年版が公開されました。 若い世代を中心に、TikTokに代表されるソーシャルメディアを通じてニュースに触れる人が更に増え、物価高騰の中で購読者数が伸び悩む既存のメディア組織が苦戦を強いられている状況などが詳しく描かれています。 このレポートは今年で12年目を迎え、世界6大陸46市場、9.3万

SNSでの拡散に頼るメディア運営が難しい時代に、組織や個人のメディア運営や情報発信の際に気をつけるべきことは?

米新興メディアの苦境が深まっているとして、今年に入ってからヴァイス・メディアが経営破綻し、バズフィードは報道部門(バズフィード・ニュース)を閉鎖したことが話題になってます。読者のSNSへの接し方が変化したこと、そしてFacebookやTwitterのプラットフォームそのものがパブリッシャーとの関係性やアルゴリズムが変容してきたことで、インターネットの拡散力に頼った事業モデルは転機を迎えている、という指摘もされています。 メディア業界の専門サイトであるプレスガゼットがSNSの