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[観戦記]21-22PL第5節マンチェスター・シティvsサウサンプトン

ミッドウィークにCLを戦ったシティは、中2日でリーグ戦を迎えました。対戦相手は今季未だ勝利のないサウサンプトン。

リーグ戦は3連勝しかも無失点と盤石のシティ。しかし、この試合のサウサンプトンは積極的なプレッシングでシティを苦しめました。

ハーゼンヒュットル監督のアグレッシブな守備戦術に悪戦苦闘するシティ。


プレミアリーグは甘くないですね。



1.スターティングメンバー


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シティはアンカーにフェルナンジーニョ、CFにはスターリングを起用。この試合でもジェズスは右サイドでプレー。

左サイドはお馴染みのカンセロ、シルバ、グリーリッシュのユニット。

サウサンプトンは4−4−2の布陣でスタート。新加入の18歳、RSBリヴラメントに要注目です。


2.サウサンプトンのプレッシング

サウサンプトンはこれまでシティと対戦したチームとは異なり、中央の密度を高めながらも、積極的にボールを奪いに行くプレッシングを敢行。

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2トップはアンカーのフェルナンジーニョを監視。SHの選手がシティのSBへプレッシング。逆サイドの選手はしっかりと絞り、コンパクトな位置取りで中央封鎖を。

シティは変わらず2−3の形でビルドアップ。常套手段であるCBからWGへのルートはサウサンプトンの両SBが素早い出足でプレスに行き自由を与えませんでした。

特にリヴラメントは素早い出足でインターセプト、スピード溢れるドリブルでカウンターを演出するなどシティの驚異に。カンセロを完全に置き去りにするシーンもありました。今季注目の若手プレイヤーです。

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シティはボールを引っ掛けられることが多く、開始15分の時点ではボール支配率で下回るというかなり珍しい状況。


3.シティのビルドアップ

サウサンプトンの激しいプレッシングの前に、らしくないミスからボールロストを繰り返していたシティでしたが、時間とともに徐々にサウサンプトンのプレスを外し始めます。

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24分、グリーリッシュがフリーになった場面。シルバが斜めに下りることで、そこにRSBリヴラメントが食いつくと、すかさずフリーになったグリーリッシュへ。グリーリッシュのドリブル突破からCKを獲得しました。

シルバ得意の列・レーンの移動です。

また、SBを経由し、アンカーのフェルナンジーニョにボールが入る場面もありましたが、この日のフェルナンジーニョはミスが多く、縦パスを引っ掛けられるシーンが目立ちました。

徐々にポゼッションを高めていくシティ。しかし、図で示したようなシーンもレスター戦でみせたような再現性には乏しく、決定機を作るまでには至りませんでした。

4.サウサンプトンは5バックに変更

徐々にシティにボールを持たれ始めたサウサンプトンでしたが、全く引き下がりません。25分頃に最終ラインを5枚に変更し、守備のテコ入れを図ります。

CKの前に何やらLSBピータースが仕切りに味方にジェスチャーを交えて指示を出していました。

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おい!おまえら5バックでいくで!

これは勝手な想像です(笑)

この後からロメウがDFラインに入り5バックを形成していました。

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プレッシングの際は5−2−3、押し込まれてからは5−4−1のような配置。

トップのアダムスはアンカー監視ではなく、CBへプレスに行きます。アンカーのフェルナンジーニョにボールが渡るとプラウズ、エルユヌシのうち1枚がプレス。

とくにプラウズは猛然とフェルナンジーニョに襲いかかる場面が数回見られ、自由を与えませんでした。

またロメウがDFライン中央に入ったことで、両脇のスティーブンスとベドナレクはIHのところにプレッシングに行けるようになりました。

奪いきってカウンターを発動するシーンは序盤ほどは無かったですが、ハーフスペースの奥を使われたり、早々と押し込まれるシーンは減り、一定の効果はあったように思いました。


5.後半はまた4−4−2!ペップも選手交代で対抗


前半をスコアレスに抑えたサウサンプトンは、後半再び守備の配置を4−4−2に変更。前半のコンパクトさを維持しつつ、さらにプレッシングの圧力を強めます。

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2トップはCB、両SHはSB、CHはアンカーへ連動したプレッシングで前半以上にボールを奪うシーンが増えました。

後半60分にはRSBウォーカーのパスをLSHレドモンドがカット。

パスを受けたアームストロングがドリブルでペナルティーエリアに侵入し決定機。なんとか戻ったウォーカーがアームストロングを倒し笛がなりますが、VARでPKは取り消し。

あわやサウサンプトン先制かという場面でしたがシティはVARに救われました。

シティは後半からシルバとギュンドアン、ジェズスとスターリングの位置を入れ替えていました。

シルバはフェルナンジーニョの脇まで下りてサポートに入るシーンもありましたが、サウサンプトンのプレス強度に圧倒されあまり効果がありませんでした。

さらに先程のVARのシーンの直後にペップはフェルナンジーニョを下げてデブライネを投入。ギュンドアンをアンカーに移し、ボール保持を安定させに行きます。

シティは後方でボールを失うような場面は減りましたが、サウサンプトンも最後まで集中を切らさずプレッシングを続け、ゴール前でも全員が体を張った守備で得点を許しません。

そして残り時間5分ぐらいで、前半と同様にロメウがDFラインに入り5バックに移行。

その後は少しプレスのラインを下げたので、残り時間やアウェイゲームということを考慮しての判断だったのかもしれません。

終了間際のスターリングのゴールはオフサイドによって取り消し。

スコアレスドローで試合終了となりました。


6.総評

RBグループ出身のハーゼンヒュットル監督らしい強度の高いプレッシングと緻密な配置変更。 

必死に打開策を練るペップ。スコアレスドローでこんなに面白い試合もなかなかありません。笑

これでサウサンプトンは4試合連続ドロー。しかしシティとユナイテッドから勝ち点を持って帰っている貴重なドローとも言えます。

DFラインと中盤をハイレベルにこなしたロメウや、前述したリヴラメントなど、魅力的な選手も見つかりました。

少ないチャンスを決めてくれるストライカーがいれば十分に上位進出を狙えるチームでしょう。

シティはフェルナンジーニョのパフォーマンスがイマイチだったこともあり、アンカーの人選は再考の余地があるかもしれません。

開幕戦のトッテナムや今回のサウサンプトンなど徐々にサンプルが揃ってきたシティ対策。



次節はついに欧州王者チェルシーとの対戦。

チェルシーはシティの2−3ビルドアップとに対してどのように対抗するのか。またシティは昨シーズン全く勝てなかったチェルシーに今のやり方を貫くのか。


非常に楽しみですね!来週末を楽しみに一週間仕事を頑張りましょう。笑


あくまでも個人の意見です。では!













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