「お金は寝かせて増やしなさい」~を読みまして。
今回の本のテーマは
投資。
聞いて敬遠したくなるワードランキングで常に上位にランクインしてくるこの言葉。
・お金持ちのやること
・チャートをパソコンの画面に張り付いて分析
・ギャンブル
つねにこのような印象がつきまとう投資ですが、
この本はそのような印象を180°変えてくれる本です。
黄色い目立つ帯には
「お金が勝手に増えていくしくみのつくりかた」
と、怪しい情報商材のような言葉がありますが、
これはまったく冗談ではないです。
金融教育を全くと言っていいほど受けてない我々は、投資を敬遠し、とにかく節約!貯金!
という人が結構多い。印象。
それも大事なことに変わりは無いんですが、
これは約1年前の出来事。
地元の銀行にて。当時やっていた定期預金を下ろしに行ったときのこと。
「お客様~!利子をお渡し忘れていました~!」
預金を受け取り銀行から出ようとする僕を引き止める窓口のお姉さん。
「はい!どうぞ〜」
僕に手渡されたのは小銭数枚(笑)
まぁもしもの為にと貯めておいた僅かな預金だったので、仕方ないのですが、
この本を読み終えて思ったのは…
「僕のお金は寝ていただけだった。」
ということ。(笑)
この本の「寝かせて」とはわけが違います。
この本で紹介されているのは
インデックス投資
というものです。
スーパーざっくりいうと、
市場全体に満遍なく投資ができる。
というものです。
日本で言うとこの、TOPIX(東証株価指数)
アメリカで言うとこの、S&P500などの指数と連動したものや、
「アメリカの大きな企業の詰め合わせパック」
「世界の大きな企業たちの詰め合わせパック」
みたいな商品があって、
それを買うだけで分散投資ができる。とゆーこと。
この
「市場全体」
ってのがミソで、リスクを分散させながら高い確率で(長期投資の場合)資産を増やすことが出来る投資方法。
リスク分散+長期積立投資
例えば、A社の株を持っていて、先日新料金プランを発表した某携帯電話会社のように(笑)A社の株価が暴落した場合、株を保有している人は自分の資産を大きく減らすことになる訳ですが、
特定の企業の株だけを買うことがないインデックス投資ではそういったリスクを避けながら資産運用ができます。
あと大切なのは
長期積立
をするということ。
こーゆーのよく見た事あると思うんですけど、
株価チャートを見ながらタイミングを見計らって投資をするということは全くなく、パソコンに張り付いてヒヤヒヤする必要性もありません。
投資する商品を選び、
毎月同じ額をひたすら積み立てる。
(定期&定額)
やってること自体は銀行の定期預金と全く変わりません。
本書ではどの証券会社が手数料が安くて、どんな投資商品がオススメか、また投資のはじめ方、終わり方までしっかりと解説してくれています。
そんなこと言ったって投資は投資なんだから
損することだってあるでしょ。
もちろんその通りなんですが、著者は
「もし暴落が起きた時も諦めずに
投資を続けること」
が大事だと何度も強調しています。
そして、この内容については、著者個人の投資体験だけではなく、長い株式市場の歴史から言って間違いない事実であるとのことです。
アメリカ株式市場のチャート↑
1902年~2018年
参考:国内株価指数の超長期100年チャート 日本国の株価はどのように推移してきたか? | 経済&マネー
https://kapok.mydns.jp/business/nikkei225-historical-chart/
このように何年かに1度は赤丸で示したような暴落が起きているわけですが、その後も変わらず株式市場は右肩上がりの成長を続けている。
最近ではコロナショックで株価の暴落がありましたね。
(上の図には示されてません)
暴落が起きて、その場で積立投資を辞めてしまうと、その後の株式市場の回復の恩恵を受けられず損して終わってしまうんですね。
例え暴落を受けたとしても、
平均回帰性
の力によって、成長を止めない市場の恩恵を受けられるようになっています。
平均回帰性とは
「短期的にはランダムに発生しているように見える事象であっても、長期的には平均値に収束していく性質」
のこと。
「100年に1回の大暴落!」があったとしても、その後長い時間をかければ、少しずつ平均的な期待リターンに戻ってしいきますよ。ってこと。
長い時間をかければ
(長期投資をすれば)
です。だから暴落しても焦らず投資を続けないといけない。上のチャート図が示すように、世界恐慌が起きようが、ブラックマンデーが起きようが、リーマンショックが起きようが、長い目で見れば変わらず右肩上がりのチャートになっているんですね。
あと個人的に衝撃的だったのが、プロの投資家が投資商品を選定して、投資タイミングを計って売買しても
70-80%は市場平均にすら勝てない。
らしいです。いかに短期的に株価予測をするのが難しいということを示す強烈なデータです。
根気強く、毎月、同じ額を、長期間投資し続ける。
とてもよい勉強になりました。
ちなみに、先進国株式に毎月2万円を20年間積み立てした場合、どれぐらいの運用成績が期待出来るか計算してみました。
この数字をみてどう思いました?
銀行のお姉さんに小銭数枚を手渡された僕には
とてもよい運用成績に見えます(笑)
もちろんこれはだいぶ短絡的なポートフォリオなので、ここに、預金や国内債権などを組み合わせることでもっとリスク分散をしながら運用することも出来ます。
みなさんも、インデックス投資を利用して
「お金を寝かす」だけでなく
「お金を寝かせて増やす」
に挑戦してみてはどうでしょうか。
あくまで、個人の意見です!ではまた。
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