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ガールズバー施策を引き起こさないための KPI 設計考察

概要

この投稿では,note.com で発見したある KPI 設定に関する記事を受けて,自分なりに良さげな KPI を,ある例にそって考えてみる.

背景

ここ半年ほど,毎週 4 連休という生活を続けてきたので,色々な暇つぶしをしてきたが,サクッとできるプチ挑戦はだいたいやってしまった.
なので,これからは前々からやりたいと思っていた文を書く練習を,少し気合を入れてやっていこうと思う.
お題を探すべく,自分の興味であるデータ分析関連の記事を探して見ていたところ,
「良いKPIとはなにか、あるいはガールズバー施策について」 という非常に面白いものを見つけた.

KPI とは Key Performance Indicator のことで,ビジネスやサービスの改善を行う際に,目標の達成度を数値として定義したものらしい.

この記事では,KPI 設定の難しさや,設定時に注意すべき点がわかりやすくまとめられており,その中で説明のために以下が例として挙げられている.

簡単のために、『女性とお付き合いしたい男性』で考えてみましょう。
彼の最終ゴールはもちろん、"女性と付き合うこと"です。

これに対して,同記事では悪い KPI 設定の例として,

そこで「1週間で女性と交わした総会話量」を自身のKPIとおいて、毎週ちゃんと会話量をトラックしていくことにしました。

というものを選択している.
そして,それから導き出される施策として,

このままではKPIが全然上がらない。。。
焦った彼はガールズバーに通うことにしました。

ということになってしまった.
これはちょっと極端な例だとしても,KPI の設定を誤ると本来の目的とは全く合わない解を導き出してしまうよ,という落とし穴を非常にわかりやすく表現している.
面白く喩えてあるので実際のビジネスでは起こり得ないだろうと思いつつも,これと似通った失敗は大手のサービスでも発生しているのではなかろうかう.

この問題に対する良い KPI 設定の例が登場するのを心待ちにしながら,この記事を最後まで読み進めたが言及されることはなかった (続編に期待).
そこで,これまで自分は KPI の設定などしたことはないが,作文の練習も兼ねてここで少し考えてみようと思う.


注意) この記事はあくまで KPI 設定の練習のために書いたもので,従ったところで彼女ができることは保証しません.
が,試してみてくれた人がいましたら,是非結果を教えてください.

KPI 列挙

どこから考えて良いのかわからないので,良し悪しは考えず適当にいくつかあげてみる.

・ 1 週間で女性との交際費に利用した金額の和
・ 1 週間で女性からもらった自身の Instagram の投稿へのいいね数の和
・ 1 週間で女性と撮った写真枚数の和
・ 1 週間で女性とデート (カフェ) に行った回数の和
・ 1 週間でラインの相手をしてくれたユニーク女性数

他にもいくつか考えたが,ここに書きすぎると記事の内容とは関係ない方向に怖い内容になってしまいそうなのでこれくらいでやめる.

選択

次に,元記事 で紹介されていた, 2 つの良い KPI 指標の性質を振り返ってみる.

1. 正しさ
2. 使いやすさ

これらを考慮すると,交際費の和 を利用する KPI は,1) 正しさ の観点で,Girls Bar 施策のような,おかしな施策・結果に帰着しそうなことが想像に難しくない.
また一緒に撮った写真の枚数ってのも,「メイド喫茶施策」となる未来が見える.

逆に デートに行った回数 ってのは,1) 正しさ 的には筋が良さそうだが,2) 使いやすさ 的にいまいちかもしれない.
なぜなら,普通に仕事をしている人ならば,週末のみにしか数値が加算されず週を通しての改善が行いづらい.

これらと比べて,ラインの相手をしてくれた人のユニークな数というのはいいかもしれない.
現代の交際がオンラインの会話から発展していくってのはよくある流れであろうし,KPI の追跡もラインのアプリを見れば一目瞭然.
さらに,平日・週末問わず変化させることのできる数値なので施策の効果測定がしやすそうで,2) 使いやすさ 的にも良いだろう.

けど,ここで根本的な問題がある.
最初に引用した,この KPI を元にして達成したい最終目標 (KGI) を振り返ってみると,

簡単のために、『女性とお付き合いしたい男性』で考えてみましょう。
彼の最終ゴールはもちろん、"女性と付き合うこと"です。

である.
ラインのやりとりしている相手の数を最大化したところで,これは達成できないのではないか.

ここで,先ほど却下した,デートに行った回数というものを思い出してみる.これは,ラインのやりとりと比較してはるかに,お付き合い,に近い気がする.
しかし,時間的な制約により使いにくかったという問題点があった.
そこで,ラインのやりとり KPI と掛け合わせて考えてみる.

・ 1 週間で女性とデート (カフェ) に行く約束を取り付けた数

これだと,先ほどの 2 つの問題を同時に解決する.
デートに行くことは (ほぼ) 確定しているので,KGI の達成に近い.同時に,デートの予定は週末にしか立てれないが,予定を取り付けること自体は,平日の仕事後でもできるので,週を通して改善施策を打つことができる.

これは結構良さそうな気がする.

考察

完成した KPI に関して,その利点と欠点を考えてみる.

KPI: 1 週間で女性とデート (カフェ) に行く約束を取り付けた数
Good
- 正しい-
オフラインでデートに行くのは,比較的ゴールに近そう?

- 使いやすい -
ラインなどの連絡手段をみれば,指標のトラッキングが簡単にできる.


Bad
- 親密度が考慮されていない - 
10 人とトータル 10 回デートに行くよりも,2 人と 10 回デートに行った方がゴールには近そうだが,それが考慮されていない.

- 告白すると数値が下がる -
お付き合いを開始するには (多分) 告白のステップは不可避であろうが,撃墜後はもうデートできないことを考えると,告白はしないことが KPI 向上のための最適解となってしまう.

まとめ

KPI 設定の難しさを体感するために,ある記事で使われていた例題にそって自分なりに考えてみた.
結果として,ぱっと見良さそうなものができたが,元記事にもあったように "正しさ""使いやすさ" の両方を兼ね備えた指標を単独で設定するのは難しいことがわかった.
親密度と告白に関する考慮を組み込もうとすると,KPI を 2 つ設定するか,元の KPI の式 (ただの数え上げ) に別の項を追加するか,となってしまう.
それでは,直感的に理解しづらくなり,毎日の行動改善のための施策の制定・評価が難しくなってしまい,本末転倒である.
これは次回投稿への宿題とする.

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今年秋から博士課程の予定が半年延びてしまったので,データ分析や自然言語処理を主に少しづつ書いていく予定です. https://sotaro.io/about