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ヴィッセル神戸、低迷の理由


リーグ最多の19試合を消化したが 現在12位のヴィッセル神戸。

ヴィッセルが抱える問題について個人的な見解を述べる。


まずは補強について。

ただでさえA契約枠が薄い神戸。その上、主力と称される選手(スタメンレベルの選手)数が少なく、且つベテラン層が多い神戸。しかし8月の補強はなし。

確かにコロナ渦という状況は多くのクラブの補強を苦しめているが、今の神戸の状況を考えれば補強すべきだっただろう。

当たり前の話だが、替えがきかない特定の選手を酷使し続けると疲労によりパフォーマンスが落ちる。最悪の場合、怪我にも繋がりかねない。

夏の補強こそなかったが、まだチャンスはある。

コロナの関係で第3登録期間が新設された。10月2日から10月30日までだ。一方ヨーロッパの移籍市場は10月5日まで。

となると、ヨーロッパの選手を獲るには、2つの期間が重なった10月2日から5日の4日間が鍵になる。

この時期にフリーの選手となると数はかなり限られてくるが、神戸のサッカーに即フィットする選手といえば海外からの補強は必至だろう。


国内の若手も積極的に獲ってほしい。

川崎が首位で独走状態。フィンク監督も「リーグ優勝は不可能。若手育成に集中したい」と明言。 降格のないこのシーズンをプレシーズンと捉えて、来季に繋げる方針だろう。

なので、10月の補強で若手を獲り、積極的に試してほしい。

もちろん、ACL圏内はまだ可能性があるため、即戦力となりうる選手の獲得も絶対だ。


神戸が抱える問題2つ目は戦術について。

ポゼッション戦術をチームに落とし込む際、ポイントとなる点が2つある。

まずは、「ボールを握ることが勝利に繋がるということをチームに認識させる」ということ。

ゴールへの最短距離を考えると、選手達は必然的にロングボールを蹴る。しかしそれは得点への最短距離ではないという認識を持たせることが大切だ。

ボールを握りながら相手を揺さぶり、隙を突くことが、得点への最短距離だという意識を植え付ける必要がある。


もう一つポゼッション戦術を落とし込む際に必至になるのは「ポゼッションが目的にならないようにする」ということ。

原因は多くあるが、ポゼッションすることが目的になってしまう場合がある。今シーズンの神戸はまさにそれ。

神戸がそれに陥った原因としては、ミスを恐れすぎた結果だと考えた。

フィンク監督はインタビューでよくミスに関して言及している。監督の、ミスを許さないその意識が、安全な選択肢のみで崩すという良くないスタイルに繋がったのかもしれない。

実際今シーズンの神戸は、ロングボールや縦パスの数が異常に少なく、結局サイドに展開するパターンが多い。ミスを恐れた結果だろう。

昨シーズンは古橋やビジャへの裏へのパスという選択肢もあったし、FW陣のドリブルという選択肢もあった。

目的は常に得点。そのための手段としてポゼッションがあるべきだ。


今後のヴィッセルにおいてのポイントは10月の補強と戦術面の改善だ。

沼から抜け出せばACL優勝やリーグ戦ACL圏内の可能性は大いにある。