#2_「多様性」を潰す多様性
テレビや新聞,SNSなどで「多様性」という言葉をよく見かけるようになったのは,いつからだろうか.
SDGsという言葉が広く知られ,その中で多様性(Diversity)という言葉も多く使われるようになった気がする.
このnoteを書くうえで,「多様性」は大きく2つに分かれることを知った.
それは,表層的ダイバーシティと深層的ダイバーシティと呼ばれる.
表層的ダイバーシティは,性別,人種,国籍,年齢,SOGI(性的指向・性自認),障害の有無のことを表す.
一方で,深層的ダイバーシティは,価値観,宗教,経験,嗜好,第一言語,受けてきた教育,コミュニケーションの取り方を表す.
ここまでは,調べたらわかる一般的な内容である.
ここからは,自分が思ったことを記述する.読んでいて,異論があるのは当然だと思うが,優しい気持ちで読んでもらいたい.
タイトルにもあるように「多様性」が多様性を潰していると私は感じる.
どういうことか簡単に説明すると,「自分たちの多様性を認めろ」といった活動が増えていると強く感じる.
この「多様性」という言葉を使うことで,自分たちの活動を肯定し,正義化し,認めてもらうのは当たり前という考えの持ち主が,特にSNSで多く見かける.
多様性は,“認めさせるもの”ではなく,自然と勝手に,“認めているもの”だと思う.
強制的に認めさせることこそが,多様性に反している.
「何か」を認めてもらいたかったら,「多様性」という言葉を乱用するのではなく,社会活動により認めてもらう基盤作りが必要である.
そうしたら,自ずとその「何か」が社会全体に認めてもらえて,社会にとって当たり前になるはずだ.
「多様性」を潰さない多様性に.