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【韓国就労】学院での日本語教師⑴

 数ヶ月前に転職し、今は一般企業で会社員として働いている筆者ですが、それまでは日本語教師として韓国のとある日本語学院に勤務していました。今回はそのことを、主に「日本での日本語教師と違うところ」にフォーカスしながら徒然と書いていこうと思います。
 韓国で日本語教師として働くことを考えている方には幾分参考になる部分があるかもしれません(あったらいいな^o^ )。
※個人の経験による個人的な見解ですので悪しからず。
※誹謗中傷目的ではなく、あくまで「日本での日本語教師と違う」ということをお伝えすることが目的です。
※予想以上に長くなったので、全3回に分けて書いていきます!


初めに:筆者の経歴

 いや何様のつもりでそんなこと書けるん⁉︎٩( 'ω' )و
と思われる方もいるかと思いますので、一応簡単に経歴の紹介からしようと思います。全然ペーペーですけどもね!

  • 2020.08〜2023.05     (日本)N県所在の日本語学校にて常勤講師として勤務

  • 2023.06〜2024.03     (韓国)K道所在の日本語学院にてネイティブ講師として勤務

 どちらも3年未満という…誇るに誇れない部分はありますが大目に見ていただきまして^o^ 日本で新人の約3年間バリバリ働いたからこそ、韓国の学院で働いたときに色々くるものがあったなあと思います。

「学校」と「学院」のちがい

 まず日本語「学校」ではなく日本語「学院」というところから、何か違うとお察しいただけると思います。ハイ
 この学院(韓国語で학원:ハグォン)という名称の場合、ほとんどは私塾です。学習塾、と言えばもっとわかりやすいですね。わたくしが勤務した学院A(仮称)も然りです。様々なタイプの学院がありますが、日本語関連を大きく分けると次の2種類になります。

EJU(日本留学試験)対策をメインとする留学専門のところ
10代の学生から社会人まで幅広く扱うところ

 ①のところは留学試験や入試の対策がメインなので、10代・20代前半の学生たちを相手に日本語で学校の教科(数学や理科なども含む)や小論文などを指導していくそうです。
 わたくしの場合は②の方で、本当に色んな世代の方が同じ時間帯のクラスにいました。こちらは学校や会社で日本語が必要、という人もいれば趣味という人もいて、ニーズは十人十色でしたね。(笑)いい経験と言えばそうなんですが、会話クラスの担当だったものですから、頭悩ましい部分はありました。これについては⑵の方で後述しようと思います。
 求人情報欄に「どんな人が対象(学習者)か」という記載があるはずなので、それでどちらか判別できます。もし書かれていなければ、問い合わせるか、面接予定があればそのとき担当者に質問したらいいと思います。

 また授業の形式についてですが、一対一の個人レッスングループレッスンの二つがありました。学院Aでは、ネイティブ講師は基本的にグループレッスンを担当することになっていて、慣れてくると空き時間に個人レッスンを割り振ってもらい、掛け持ちすることができました。わたくしは割り当ててもらえませんでしたが^o^
 他にも家庭の事情で個人レッスンだけを担当する先生もいらっしゃったので恐らくその辺は要相談のようですが、E2ビザを発行して雇ってもらう場合はビザ発行のための要件など書類上の規約が関係するようで、グループレッスン担当がデフォルトでした。
 まあ…グループレッスン自体は日本の場合と大きく変わることはないんですが…問題は、クラスの形式と授業時間でした。

クラス形式:学生にはオイシイ「フリータイム制度」 

 初めて聞いた時は、すぐに理解することができませんでした(笑)。つまり、1日に授業は5回あって(授業内容は5回全て同じ。)学生は自分のスケジュールに合わせて、どの時間帯に来てもいい、という制度だそうです。学生の立場からすれば本当に便利なサービスだと思います。
 ただ、教師の側からすれば、どの時間帯に何人、どんなレベルの人が来るのか分からないというトンデモ制度でしたね^o^ なので最低人数1名から、席の関係でMAX12名まで常に毎時間ランダム⭐︎★というスリリングなスケジュールでした。大手の学院でも同じような制度をとっているので、恐らくこちらではまあまあメジャーな形式なんだと思います。
 まあ…大体メンバーは固定になっていくんですが、たまに変動があったりして、常に同じというクラスはほとんどなかったですね。増えたり減ったりと。
 なので授業準備をするときは、最低の1名の場合で考え、時間が余ったときにする+@のこと(リスニング問題など)も用意していました。

授業時間:つまるところ体力勝負

 学院Aでは一クラス休憩なしの90分で、早朝6:50が1限目スタートでした。そんな早い時間に人来るんかって思うじゃないですか。でも、意外と来るんですよ。出勤前の会社員とか登校前の学生さんとか。(すごいです。本当に尊敬してます。)ここのタイムスケジュールは下記の通りです。

  1. 06:50〜08:20

  2. 10:00〜11:30

  3. 12:00〜13:30

  4. 18:20〜19:50

  5. 20:00〜21:30

 他の学院も似たり寄ったりで、早朝一クラス+午前クラス+午後(夕方〜夜)クラスという内訳です。上述しましたが、これを全部担当します。どれか…とかじゃないです。文法クラスを担当する韓国人の先生方は午前と午後で担当を分けたりしていましたが、日本人の先生は終日です。たまに求人情報で「ーの時間のうち、何コマ」という書き方をしているところもありますが…^o^ 計算してみると分かります全部です。
 わたくしアラサーなんですが、この、朝は早く夜は遅いスケジュールが徐々に効いてきまして、3ヶ月後くらいからは本当にしんどかったです。途中の空き時間にご飯も食べないで寝てました。必要以上に体力勝負です。
 というわけで1週間に担当する授業時間がえぐいことになりました。日本の日本語学校だったらふつう1週間25コマまでという規定があるんですが、ここは外国なので^o^ 平日1日に45分×10コマ(90分×5コマ)で、土曜日も90分×2コマ。1週間 計54コマ…今考えると本当に訳わかんないですね。漆黒のスケジュールやんな。喉潰れるはずですわ。(常にのど飴食べてました。)


まとめ

 長くなってきたので、そろそろ1章はこの辺でまとめに入ろうと思います。

日本の日本語学校と韓国の日本語学院のちがい①

🇯🇵[日本語学校]
日本国内での進学や就労を先の目的とするところが大半
🇰🇷[日本語学院]
大きく分けて2タイプ
    ①留学目的のところ
    ②成績・仕事・趣味など目的が多岐にわたるところ

◯クラス形式
🇯🇵[日本語学校]※常勤講師の場合
担任が学生を管理する学級制が多い
🇰🇷[学院]※ネイティブ講師の場合
学生の都合に合わせた講座制/講座を受け持つのみで、学級管理・成績管理などはほとんどしない

◯授業時間
🇯🇵[日本語学校]※常勤講師の場合
授業自体は大半の場合 08:45〜17:00 の間に行われる
🇰🇷[学院]
学校や仕事の時間の前後に行われるため、早朝と夕方以降の時間帯が多い

【韓国就労】学院での日本語教師⑴まとめ

 2章では大事な給与や福利厚生面、実際に担当した授業内容について、3章では先生方や学生のこと、どんな人に向いているかなどについて書こうと思います。
 E2ビザ申請時の必要書類や手筈などはこれだけで長くなってしまうので、また別ページにまとめるつもりです。
 では、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。

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