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Vol.51:いつも同じチーム活動になっていないか?

※こちらの記事はニュースレターからの転記です。興味のある方はぜひ下記リンクから登録をお願いします!

『チームを整えるあれこれ』は、チーム作りに関する情報やノウハウを発信するニュースレターです。週のはじめに、筆者が日々のチーム作り支援の現場で重要なポイントだと感じたことと、チームを整えるあれこれな観点で気になった記事を紹介します。


✨ チーム作りトピック

道具は、場面によって使い分ける必要がある。わたしの家には、いろいろな形の溝に対応するため、いろいろなサイズのねじまわしがあります。たいていの家庭にも、あるでしょう。

チーム作りにも、いろいろな手法があります。以前のポストで話題にした、自己紹介のしかたも様々です。チームビルディングのワーク、プラクティス、フレームワークもたくさんありますが、「その場面にあっているか?」は、常に意識したい。シチュエーションが肝心なのです。

ふりかえりカンファレンス2022の基調講演を聞き、そう感じました。テーマは「場づくり」。ふりかえりのイベントですから、チームでふりかえりをするシーンでの「場づくり」という文脈でしたが、どんな会議の場にも当てはまることだと思います。

※ふりかえりカンファレンスとは、昨年から開催されている、ふりかえりに特化したイベントです。ソフトウェア開発に関わる人が多く参加していますが、どの仕事にも活かせる内容です。来年も4月に開催予定だそうなので、気になる人はチェックしておくべし

「場」には、人、テーマ・目的、空間(集まり、ツール)の3つの要素がある。これらをもとに、場を設計しよう。それに加えて、チームとして「どの時期なのか?」も考慮する。チームの成熟度合いによって、アプローチのしかたを変えるべし。そんなお話しでした。

わたしは、要所は、「時期」だと感じました。ふりかえりと一言でいっても、多くの手法があります。フリーでディスカッションするもよし。おそらく、ふりかえりのフレームワークで一番有名な「KPT(ケプト)」を使うのもよいでしょう。大事なのは、アプローチのしかたを、チームの状況に合わせて変えることです。

フリーディスカッションでふりかえりが成り立つのは、お互いに情報格差がなく、信頼関係ができているのが前提です。なぜなら、意見が衝突するような、多様な視点がないと、ふりかえりの意味が半減してしまうからです。そうでない場合は、フレームワークを使うほうが、意見が出やすい場合が多い。たとえば、KPTは、ポジティブ(良かったこと、続けたいこと)もネガティブ(困ったこと、問題点)も出さねばならない形になっています。もちろん、熟達したチームでも、ふだんとは違う視点を持ち込むために、手法を変えることもあるでしょう。

なんとなく集まって、なんとなく話する。そうではなく、場面に応じた狙いを持ち、その理由を満たせる方法をとる。フレームワークはもちろん、どういうプロセスにするのか、どういうツールを使うのか、どういうルールにするのか。

自分が主催した場の、ひとつひとつの要素に説明がつくでしょうか。もしつかないのであれば、見直してみましょう。そこに、チームをさらに良くするためのヒントが隠れているかもしれません。

📝 気になった記事紹介

ハイブリッドワークに最適な組織文化を構築する方法 リーダーが取り組むべき5つの行動
https://www.dhbr.net/articles/-/8527

「(1)非同期のコミュニケーションを活用する」に書かれている、ズーム会議の録画は、わたしもよく使っている。その場に、時間的に参加できない人にはもちろん、休んでいる人にも共有が可能で重宝している。

アジャイルを機能させるには心理的安全性が不可欠である プロセスやツールばかりを重視していないか
https://www.dhbr.net/articles/-/8526

チームで「対話」ができているかをふりかえる。効きそうなアプローチだ。

🍵 編集後記

かなりあたたかくなってきましたね。むしろ、暑いくらいです。花粉が少し気になりますが、春は過ごしやすくて、好きな季節です。もしかしたら、誕生月が含まれるから、というのもあるかもしれません。

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