見出し画像

Vol.23:情報を伝えて、思いを聞いて、決定する(1on1カンファレンスに参加しました)

※こちらの記事はニュースレターからの転記です。興味のある方はぜひ下記リンクから登録をお願いします!

『チームを整えるあれこれ』は、チーム作りに関する情報やノウハウを発信するニュースレターです。月曜の朝は、筆者が先週のチーム作りの現場で重要なポイントだと感じたことと、チームを整えるあれこれな観点で気になった記事を紹介します。

✨先週のチーム支援トピック

実は先週は夏休みだったので、チーム支援のお仕事はお休みでした。家で黙々と10月にある試験に向けて勉強をする日々を過ごしていたのですが、8/29(日) に参加した1on1カンファレンスで興味深い話を聴いたので紹介します。

いろいろ興味深いお話しがあったのですが、特に「『誰かと2人で話をすること』の特殊性について~「1 on 1」に必要な「安全」について精神科医・産業医の視点から~」という基調講演の話が印象的でした。

(※残念ながら基調講演の資料は公開されていないのですが、他のセッションで資料が公開されているものもあるので、下の方にリンクを貼っておきます。1on1に関心のある方はぜひ見てみてください)

医療技術の進歩が医師の権威を高め、「1対1」で対話をしやすい環境をつくったという歴史の話と、「1対1」の対話で気をつけるべきことと実例のお話しでした。その中でも、治療法の決定における意思決定のスタイルの遷移がとても興味深かったです。

医者の側には医療知識や検査の情報があるので、最初は医師が治療法を決定し、患者に伝えるという「父権主義的」な意思決定だったようです。そこから、医者・医療への不信や消費者意識の高まりがあり、医師は患者に情報を伝えるだけ、患者が意思決定をするという意思決定方法となりました。そして、一方的に情報・権限・決定の責任を患者に押しつけるのは「冷たい医療」だという反省から、決定に至るプロセスを協力して行おうという「共有意思決定(Shared Decision Making)」が現在の形となったそうです。

情報を伝えて、思いを聞いて、決定するというこのアプローチ、これはチームでも同じなのかなと感じました。決定するものにはよりますが、情報を共有し、共に考えて行動にうつる。そういうアプローチが大切です。なぜならば、チームで動く時には「納得感」がないとうまく動けないのです。門外漢なのであたっていないかもですが、患者に納得感が生まれないと薬も飲まないし、手術も受けない、そういうところから共有意思決定が生まれたというのもあるのかなと想像しました。

▼セッション資料のリンク

📝気になった記事紹介

自分の職務範囲を守るべきか、他人の仕事に手を貸すべきか 決断を下す時に重要な3つのポイント

https://www.dhbr.net/articles/-/7893

変動性や不確実性が高く、多大な作業負荷と緊急性を要する激動の環境下では、リーダーもメンバーもそれぞれの役割に留まり、予期される情報フローを維持することが重要になる。

これは興味深い事例です。医療現場などでなければ、普段の仕事では傷病者の対応をすることはほぼないですが、インシデントの発生など緊急事態は考えられます。そういった際は自分の役割を基本として動くのが良さそうですね。

「危機感を持て!」では、人は期待通りに動いてくれない 組織の心理的安全性をつくる「行動」のマネジメント

https://logmi.jp/business/articles/324854

「罰や恐れによるマネジメント」が機能しにくいことは、行動分析学において80年前に結論が出ているとのこと。罰や恐れは行動を増やすことではなく、逆に行動を減らしているという指摘は目からうろこでした。

「仕事が楽しくない」部下を元気にするため、今日からできる地道な習慣

https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20210825-00280221-diamond-column

仕事が楽しくないのは、その仕事の何かが間違っているからです。古い価値観では「仕事なんて楽しんでやるものではない」というのが当たり前だったのかもしれませんが、顧客や社会のために役に立つ、いいものを提供しているのであれば、それを企業や組織はアピールして、働く人が楽しいと感じるようにすべきです。

これは本当にそう思います。チームという観点でも、その仕事が楽しくなければ雰囲気は悪くなる。カンボジアの若者の例で書かれている、「成長のベクトル」を、個人せよチームで作っているものにせよ、感じられるようなチームにしたいですね。

🍵編集後記

最近は常体で文章を書いてみていたのですが、敬体の文章の方が書きやすいし伝わりやすいかもなと思うこの頃です。文章を書くこと自体にも興味があるので、今後もいろいろ探求していこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?