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「香りや味の身体感覚で、“回復“を感じてもらえたら」{tabel}新田理恵さんと工藤瑞穂が語るsoar teaへの想い #soartea

今日も1日、頑張れるかなあ。

カーテンから入る日差しを浴びながら、期待と不安を胸に朝を迎えることがあります。また別の日には「今日はなんだか気分が上がらないな」なんて思うことだってあります。

私たちはそれぞれの朝を迎え、1日のスタートを切る。日中を目一杯過ごし、そして、夜を迎える。

1日疲れたなあ。

明日が楽しみ。

早く寝てしまいたい。

1日感じたことを受け止めたり、もしくは考える間もないくらい疲れを感じたりしながら、眠りにつくのではないでしょうか。

私たちsoarはそんなみなさんの日常に、そっと希望や励ましを届けたいと考え、ウェブメディアを軸として情報を発信してきました。そして今回新しく形あるモノを通して、みなさんの朝と夜の時間に「回復」を届けたいと、新しいプロジェクトが始動。日本伝統茶のブランド{tabel}(以下、tabel)とともに、朝と夜をテーマに「soar tea」というハーブティーをリリースすることになりました!

朝と夜をテーマにした2種類のハーブティー「soar tea」

soar teaは朝と夜をテーマに2種類のフレーバーを展開します。

朝をテーマにした「soar tea for morning」にはエルダーフラワー、月桃、みかんの皮を。夜をテーマにした「soar tea for night」には蓮、眠り草、カモミールをブレンドしています。

soarの掲げるコンセプトのひとつである「回復」を、お茶という身近なプロダクトに乗せて届けたいという思いから、soar teaは生まれました。私たちにとって初めてのものづくりへの挑戦でもある今回のプロジェクト。

どんな過程を経てsoar teaが誕生したのか、soar teaに込めた思いなどを、soar代表の工藤瑞穂と、tabel代表の新田理恵さんが語ります。

日本伝統茶「tabel」とsoarの出会い

ーー私も朝と夜のsoar teaをいただいたのですが、どちらも飲みやすくてすっと身体に馴染んでいくような感覚になりました。理恵さんの伝統茶を伝えていくというtabelの事業は、どうやって始められたのでしょうか?

新田理恵さん(以下、新田):「tabel」では私自身が日本全国を旅して出会った薬草を使った、日本伝統茶を展開しています。管理理栄養士でもある私は、ずっと「食と健康」をテーマに活動をしてきました。でも食生活を変えるって難しいんですよね。一歩目としてお茶だったら、気軽に作れるし続けやすい。それに蓮の葉、ヨモギなど、日本国内に生えている薬草があると知って、ぜひ提案したいなと始めたんです。

ーー確かに、お茶は多くの人にとって身近な存在のように思います。お二人が出会ったのはいつ頃ですか?

工藤:理恵さんにはsoarが始まった当初からフォトグラファーとしても協力してもらっていたんですよね。出会いは確か、2016年にtabelが挑戦したクラウドファンディングのとき。素敵なプロジェクトだからと思って支援したんです。

soarとtabelとしてご一緒したのは去年の12月。1dayカンファレンスの時に、tabelとのお茶を味わう時間をプログラムにも入れて、理恵さんにも来てもらったんですよね。カンファレンスのテーマ「回復」をイメージしてブレンドした薬草茶を参加者のみなさんに提供しました。

新田:あのときは体の回復にグァバ茶を、心の回復に月桃茶を入れて。それとウコンを混ぜたターメリックミルクもお出ししましたね。

工藤瑞穂(以下、工藤):カンファレンスでは参加者からの評判がすごくよくて。私にとっても理恵さんのお茶は特別な存在です。染み込むというか、ほっとするというか。心と体の安心が両立するみたいな、今までのお茶とは全く違う感覚になります。tabelのお茶は「何か飲みたいから」だけじゃなくて、「こういう気持ちになりたい」と思いながら飲むことも多いです。

新田:本当ですか!そう言ってもらえて嬉しいです。

工藤:お茶を飲むことて寄り添ってもらえるみたいな感覚で…これってsoarの記事を読んでくださる方からも言っていただくことでもあるので、soarの記事とちょっと近いかなとも思います。

soarの記事は悩んでいる友人に贈るという声も多くて、「あなたを大切に思っています」の気持ちを、記事を贈ることで表現してくださっているそうなんです。それが実際にモノとしてギフトできたらいいなというのもあり、soar teaの着想に繋がりました。理想はsoarの記事を読みながらお茶を飲んでもらって、心も体も回復するみたいな状態になってもらえたら嬉しいです。

気の巡りをよくする朝。体をゆるめる夜。それぞれをイメージしたブレンドに

ーーsoar teaは朝と夜の2種類ですね。どうやってブレンドを決めたのでしょうか?

新田:今回のコラボレーションでは、soarメンバーや、soarサポーターのみなさんに試飲してもらった意見をもとにブレンドをしています。結果、朝は体を温めながら気の巡りをよくして、エンジンかけていくようなイメージで。夜は体をゆるめてゆっくり睡眠に入っていく、準備ができるようなイメージになりました。

ーーそれぞれパッケージも爽やかな雰囲気で素敵です。

工藤:パッケージは本に見たてて、朝は日の光をイメージしたオレンジに、夜は暗闇というよりは優しい青を使いました。

ーー本だったんですね。まるでお茶の中に物語がつまっているような印象を受けます。

工藤:実は箱の中には、お茶を飲みつつ見てもらえたらと思って、回復をテーマにしている記事を短くしたストーリーブックも入っているんです。

摂食障害を経験し、現在はプラスサイズモデルとしても活躍をするNaoさん。妻をがんで亡くし、シングルファーザーにとして現在はひとり親家庭のサポートも行う木本努さん。今はこの2人のストーリーを掲載しています。ストーリーブックの種類はこれからどんどんと増やしていく予定です!

回復は「元に戻る」ことだけではない

ーー朝と夜それぞれのシーンでお茶を楽しめるようになっていますね。2つのフレーバーをつくった思いを聞かせてください。

工藤:「お茶を売りたい」というよりは、時間や体験、感覚みたいなのを味わってもらいたいという思いがあったんですね。一日の始まりと終わり、どちらも大切ですし、朝と夜って違う気持ちで過ごすと思うので、2種類のフレーバーにしました。

朝は「これから1日をどう過ごしていこう」とか、もしちょっとしんどい人がいたら「なんとか頑張れそうかな」と思えるのがいい。夜は自分を労わり、安心して眠れるような感覚がいいなと思って。

新田:ブレンド会では人によって朝や夜の捉え方や、どういう風に過ごしたいかも違ったりして、すっきり目覚めたい朝の人もいれば、甘い感じのゆったりとした朝の人もいて面白かったです。自分らしい健やかさの感じられる時間をつくるきっかけになるようなお茶ができれば嬉しいなと。

ーーsoar teaのテーマでもある「回復」は、soarでもずっと掲げてきたキーワードの一つかと思います。お二人は今「回復」をどう考えているかを教えてもらえますか?

新田:以前、西村佳哲さんが開催した健康をテーマにしたワークショプに参加し、精神障害のある人たちの地域活動拠点「べてるの家」の向谷地生良さんに出会いました。向谷地さんの話の中で、統合失調症の症状で幻聴が聞こえる人が「病気であることが幸せです、治りませんように」とおしゃっていたのがすごく印象的で。

ひどい言葉が幻聴で聞こえる時もあるけど、社会生活の中で傷ついた時に励ましてくれるのもまた幻聴だという話もあったんです。病気って直さなきゃいけないとか、ネガティブな状況であるというイメージの人が多いと思います。だけどそれだけじゃないんだなって。

病気って、回復するためのプロセスのひとつであるケースもありますよね。例えば癌になったら高熱が出るのも、がん細胞をやっつけるために出ているわけで。それをポジティブなものとして受け止められたらいいなと。完全に治すこと、健康なことだけが正義じゃない。病気は良くないことだと捉えてしまうと生きづらいなと思います。

辛い時とか、病を持っているとか、そんな自分の弱いところも含めて、支え合えるコミュニティとか社会であることが健やかだなと思います。私にとって回復とは、良い時も悪い時もあって、それを受け入れて、折り合いをつけていくようなことなんだと今は考えています。

工藤:soarでも、回復は「元に戻る」ことじゃなくて、自分の生き方を見直すとか、よりよく生きる可能性を探っていくことでもあると捉えています。大きな病気や困難がなくても、どんな人であっても傷ついたりとか、疲れが溜まっていくことはありますよね。回復が症状に対してだけではなくて、日々の中に自然に織り込まれていくというか、一人一人の回復に日々向かっていく、そういう瞬間が必要なんじゃないかと考えています。

体を癒すこと、ゆっくり自分のことを見つめ直すこと。 体と心がどう感じているかを確認する瞬間が、日々の中にあればいいな。soarの記事を読むことがそんな時間になっていると言ってもらうこともあって。夜ゆっくり記事を読んでくれたりとか、自分を振り返ってくれたりする人たちがいるんですけど、それを香りや味、お茶の器を持つなどの身体感覚として、soar teaを通して届けたいと思っています。

新田:「あたたかい」という感覚や、食べるという行為も、 副交感神経を優位にしてくれるからリラックスできたりするんですよね。だからお茶という存在はすごくいいと思います。

健康って身体的な健康、心の健康、社会的な健康と色々な側面がありますが、それを言葉で支えるというのがこれまでsoarがメディアとして頑張ってきたこと。今回soar teaのお茶を通じた新しいアプローチは、soarとtabelだからこそできたことなのでとっても嬉しいです。

新田:朝が来るのが辛い、なかなか寝れない人とかって結構周りにも多かったりするんですよね。身近な人たちにも、そしてsoarやtabel を知らない人にも、日常でsoar teaを楽しみながら、日々の疲れを癒しながら、飲んでもらえたらいいなと思っています。

今後は場を持つみたいなところにも興味があって。山を持つとか、カフェを持つとか、soarともまた一緒に何かできたらいいですね!

工藤:soarはこれからも、誰もが自分の人生を大切にして生きていけるような活動ができたらと思っています。記事や場作り、そして今回のsoar teaもその一つ。tabelともこれからも食や体験を届けることなどに一緒に取り組みたいですし、色々なアプローチに挑戦したいです。

たくさんの情報と、人と、モノ。私たち誰もがこれらに囲まれながら、これらを選びながら、毎日を懸命に生きています。時には忙しくて、めまぐるしい日々を過ごすこともあるでしょう。でもたまには少しだけ立ち止まって、自分を見つめてみても良いのかもしれません。

少しだけ時間を作って、お湯を沸かしてお茶を淹れる。ほっと一息つく。

そんなふうにして「自分を大事にする時間」を作ってもらえたら嬉しいです。きっと人は日常の中でも、回復していけるものだから。

soar teaがあなたの日常にもそんなきっかけを届けられますように…

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Written by 松本綾香/soar編集部
Photo by yansuKIM

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