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スヌレポ①主体性の回復

「わたしの人生よ、わたしがしたいことをするわ!」
「わたしはわたしよ」
「わたしの人生よ、それを生きるのはわたしよ!!」
「ちょっとした手助けはいるけれど・・・」

13歳からのきみへ スヌーピーの自分らしく生きる言葉

このルーシーの言葉と、トラウマからの回復について考えてみたいと思う。

トラウマが及ぼす影響

トラウマが及ぼす影響は計り知れない。
個人によっても影響の大きさや、そもそも影響を受けるかどうかも異なる。
それはその人がもつ気質や脆弱性にもよるし、その時の環境にもよる。特に後者は重要で、その時一緒にいてくれる人はいたか、話せる人はいたか、手を差し伸べてくれる人はいたか、つまりサポート状況の影響は大きい。

無力感の威力


トラウマを体験するとき、言葉では表しきれないものに圧倒される。
それは恐怖だったり、悲しみだったり、不安だったりする。それらを通り越して何も感じなくなる時もある。
しかし一番強烈で、その後も様々なことに影響を与えるのは、「無力感」であると感じる。
対人トラウマであるならば、抵抗できない、Noと言えない、助けてと言えない、身動きがとれないような状況をさすかもしれない。
無力感は心の底に居座りつづける。
その体験がフラッシュバックするたびに、自分が無力であることを突きつけられるし、現実の世界での些細な失敗でさえ、自分は無力であると変換されるようになる。
このように、トラウマはその人の生きる力を奪う。

トラウマから回復する

ではトラウマから回復するとはどういうことか。
どのようにしたら回復できるのか。
「わたしの人生よ、それを生きるのはわたしよ!!」
つまり、人生における主体性を取り戻すということだ。私の人生は私のものであるし、それを生きていくことは私にしかできない。
その力を、感覚を取り戻すこと。それがトラウマからの回復の1つであると考える。

主体性を取り戻すためにできること

では実際に主体性を取り戻すためにはどうしたらいいのか。正解はないけれど、私が役立ったことについて書いてみたい。

1. 日記を書く
日々の出来事だけでなく、その時に感じたこと、考えたことを書くことが大事であると感じる。表現することは自分を取り戻すために重要である。
さらに、安心できる誰かに日記を読んでもらうことも良い。受容的なフィードバックをもらえるかもしれないし、新しい考えをもらえるかもしれない。

2. 好き、を取り戻す
トラウマを体験させられる状況に置かれると、自分を奪われる。何の食べ物が好きで、何をすることに楽しみを感じるのかと言った些細なことさえわからなくなってしまう。いろんなものに挑戦して、自分の好きを再発見していく。

3. 自分のことを自分で決める
これは周囲からのサポートがあると助けになると感じる。考えを一緒に整理してもらったり、それに否定せずに客観的な意見をもらったりする体験は主体性を取り戻す上で大切である。さらに、決めた選択を尊重してもらう体験は重要で、これらのプロセスを何度も繰り返すことが役立つ

このように、無力感から脱して主体性を取り戻すために、自分ひとりでできることもあるけれど、誰かに助けてもらうことでできることもたくさんある。
誰にも助けてもらえないからこそトラウマになったのだから、回復するためにはそばにいてくれる誰かの存在は大きい。
わたしの人生よ!それを生きるのはわたしよ!!」と言ってるルーシーだって、「ちょっとした手助けはいるけど・・・」と言っている。
私はまだ回復の途中であるけれど、いつかルーシーのように胸を張れるようになりたいと思う。


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