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劣勢での戦い方

今回はラグビーの試合中、劣勢な状況の中いかに試合を優位に進めていくのかについて、僕なりの見解を書いていきます。

まず、ラグビーというゲームにおいて相手より優位に試合を進めるための条件としては2つあります。
1.相手の強みを出させない。
2.自分たちの強みを押し出す。

この2点を考えながら試合を進めていくのです。
あたりまえのことを書きましたが、決して陥ってはいけないことがあります。
それは、「試合が進んでしまうこと」です。
これまでの数行をなんとなく読まれたかと思いますが、試合で陥りがちな間違いとしては試合が勝手に進んでしまうことなのです。
この時間が長ければ長いほど負ける可能性が高まってしまいます。

では、いかにして試合が進んでしまっていることに気づき、自らの手で試合を進めていくのかを考えていきます。

簡潔にはPDCAサイクル、OODAループを使用します。


■劣勢に陥っている原因を突き止める

一番初めに行うことが劣勢な理由を見つけることです。
ここで考えられる劣勢な原因をいくつか考えます。

・フィジカルが劣っている。
・エリアマネジメントがうまくいかない。(風下のため)
・ミスが続き上手くいかない。
・得点差がある。
・セットプレーが安定しない。

などの理由があると思います。

このような原因を発見するには練習をする必要があります。
試合でいきなりうまくいかないことに対してどう改善したらよいのかを考えるのは比較的困難です。

原因発見の練習をするのではなく、日常の練習で原因を発見する練習をすると良いのです。
日常の練習でミスはつきものです。また、試合のようにセットプレーを連続して練習する機会は少ないと思いますが、練習でうまくいかないという状況に悩むことも少なくないと思います。

なので、試合中にも起こりうる状況を想定しておくことが試合に向けても準備としては大切になってきます。


■改善策を考える

具体的な原因を見つけることができたら、次はその改善策を考えます。

上記にも書きましたが、この改善策を考えるためには日常の練習がとても大切になってきます。
ラグビーにおける改善策は必ずしも1通りではありません。
その引き出しを増やすという作業が練習なのです。

今回は先ほど挙げた項目の中から3つ選びその原因対しての改善策を僕なりに考えていきます。


〇ミスが続き上手くいかない。

一番シンプルなものから考えます。ミスがつきものなラグビーですが、このミスを2種類に分類してみましょう。
ミスには積極的/消極的の2種類に分けることができます。
このミスの違いの改善策は今回省略させていただきます。

試合中にミスを連続でしていまったがゆえに流れがよくないという状況は誰しもが経験したことがあると思います。
また、ミスをそのまま得点につなげられた経験はないでしょうか?
インゴールなどでどのように話すのか、またその会話がなぜ必要なのかは下記を参照ください。

この時に話し合う内容としては、「プレーの選択をシンプルにすること」です。

例としては
・パス数を減らすこと
・パス距離を短くすること
・意図したコンタクトをすること
・ハンズアップをすること
などなど

のようなすく数ある改善策から今起きているミスに対しての改善策を選んでいきます。

相手DFがかなり前にでてきているのであれば、パス数を減らすことでミスのリスクは減りますし、風の影響でキャッチミスが多い時はパス距離を短くすることも有効的です。
あたりまえですが、原点であるハンズアップに立ち返ることも時には大切です。


〇エリアマネジメントがうまくいかない。(風下のため)

風下の条件では相手チームのキッカーと比較した時に、同じ距離だった場合ほぼ100%蹴り負けてしまいます。
エリア回復のためにキックを使うという選択股が一般的ですが、ロングキックを蹴ってしまうと少しづつ後退することになってしまいます。
タッチに蹴り出すことを考えても比較的有効的なエリア獲得にはならない時もあります。
こういった場合どうすればよいのでしょうか?

(case1)ハイパントをつかう。
試合の中で風の影響を受けているとします。
DFであまり負けている印象がない場合はハイパントというオプションを使うことも有効的です。
自陣22m少しでたところのラックだとどうしてもロングキックではハーフラインまでしか届きません。
ロングキックだとキャッチした相手に選択の猶予を与えてしまうので10mゲインされますし、ラインブレイクの可能性もあります。
自陣10mまで返されることを考えると、そこにハイパントを上げるという判断の方がbetterです。
ハイパントだとマイボールになる可能性があることに加え、相手がキャッチしたとしても攻撃の猶予はほとんどないでしょう。
たくさんのメリット、デメリットを考えても有効的な手段であることには変わりないと思います。
(case2)外のスペースを有効的に攻める。
自陣でボールをキープしているときを考えています。
case1のようにハイパントを使う事も有効的ですが、もう一つの手段として攻撃して攻めるというオプションもあります。
自陣で攻めるとリスクを伴うことはもちろんだということを頭に入れておいてください。
ですが、チャンスとピンチは表裏一体なのです。
どういうことかというと、自陣=相手はキックに備えます。
なので、後ろに下がる人数が多くなります。
ということは前を守っている人数は比較的減ってきます。
なので、自陣にいればいるほど数的優位が生まれやすいのです。
この数的優位と外側にできるスペースを攻略することができれば大きなチャンスになります。


〇セットプレーが安定しない。

大学生以上になればスクラムのルールが大きく変わることによりセットプレーの考え方も大きく変わります。
それに伴い、セットプレーの攻防での優劣は試合の流れを左右します。
仮に、劣勢にあるからと言って試合に負けたわけではありません。
究極的な考えをすると劣勢になりうる要素は最小限にすればよいのです。

スクラム、ラインアウトともに劣勢であるとします。
この場合には、プレーを止めるという行為を自らしてはいけません。
具体的には、スクラムになりうるノックオン、スローフォワード以外はすべて続けるという事です。
ペナルティやフリーキックの獲得はタップして試合を再開するなどです。
ラインアウトの場合は自陣22mから脱出したい場合の蹴り出してしまうとラインアウトで始まってしまうのであえてノータッチのキックを蹴るという判断もありです。
逆に相手によって蹴り出されたボールは出来る範囲でクイックスローを利用するなどの策が考えられます。

その逆も考えると、セットプレーで優位にたてている試合(ラインアウトで)の場合はぶつ切りにすることも良い手段でしょう。
相手ボールラインアウトになるシチュエーションをあえて作りプレッシャーをかけます。
そのために、タッチに蹴るときは絶対にクイックスローできない位置まで蹴り出すなどということも必要になってきたりします。


■まとめ

この一連のツイートを参考にしていただければラグビーだけではなくその他のことに関連付けることができることがわかると思います。

この単語を始めて耳にしたかたは参考にしてください。

このツイートにあるnoteには競技力=人間力と書きました。
それはラグビーを通して日々行っていることはPDCAサイクルの連続です。
試合時に関してはその練習を活かしてOODAループを使い問題解決をしていきます。

この連続はいち人間として社会が求める人間像に勝手に近づけているのです。
ラグビー選手の多くは自分が今なにをしているのかを認識している人がとても少ないです。
自分自身が行っている段階が何なのかを認識することで、次になにをすればよいのかが自ずと見えるようになってきます。

「ラグビーの試合は人生に似ている」とある方がおっしゃってました。
不覚にも、なるほど、と思ってしまいました。
だれしも壁にぶち当たるときがあるので、その乗り越え方を身に付けましょう。
その乗り越えた過程が一番大切だと僕は思っています。
結果も大切ですが、次に活かせるように意識してみてください!

いつも読んでいただきありがとうございます。 一人でも多くの方に読んでいただき、ラグビーをより楽しんでいただけるようこれから頑張っていきます。 コメントお待ちしています!! よければスキもお願いします。