相鉄東急直通線・新横浜線、新情報のまとめと予想
時間がないのでささっとまとめようと思う。
昨日(2022/01/27)、相鉄・東急直通線、相鉄新横浜線・東急新横浜線について、その開業時期と乗り入れ先、大雑把な運行計画が関係各社から発表された。
既に出ていた情報や最近の車両動向などから、乗り入れ先については予想できていた部分も多かったが、今回の発表は公式からの情報であり、既出の情報よりやや踏み込んだ内容も含まれている。
今回の記事では、プレスリリースを読みながら新しい情報に目を向け、私の意見・感想、新しい予想をまとめていきたいと思う。
(注意)この記事は基本的に相鉄側からの目線で書かれています。また、すっとくしていた記事から切り貼りした部分もあり、読みにくい箇所もあるかと思いますが、ご理解ください。
Ⅰ. 7社合同発表
今回の発表は、相鉄・東急・東京メトロ・東京都交通局・埼玉高速鉄道・東武・西武の7社による合同発表。直通網の規模の大きさを実感させられる。
Ⅱ. 東武東上線が参入・西武は拒否
乗り入れ路線が正式に発表された。
相鉄側が直通用に用意した車両・20000系の改造状況などから、副都心線和光市までの乗り入れは確定していた。一方で、その先の東武・西武での運行には対応していない。
現在のJR直通が、朝の池袋以北入線運用をJR車に担当させているように、相鉄での運行にも東武・西武での運行にも対応している東急車を使用した乗り入れがラッシュ時間帯に僅かにあるのではないか?などと予想されていたが、今回の発表で、東武への乗り入れがあること、西武への乗り入れはないことが明らかにされた。
①東急車を使用
相鉄〜東武の直通便には東急車が使用されると見られる。現状、相鉄車は東武線内での運行に対応しておらず、東武車も相鉄線内での運行に対応していない。
基本的に相鉄からの直通便は、新宿三丁目や池袋、和光市など、副都心線内で折り返し、東武まで運行するものはかなり少ないと見られる。その少ない本数のためにわざわざ対応させるのも面倒なので、おそらく両線に対応している東急車を使用した運行になるだろう。
まだあと1年以上あるので、相鉄車・東武車が対応してくる可能性も捨てきれないが。
②相鉄〜東武直通便は設定されるか
相鉄〜東武の直通便が設定されることを前提に話を進めてしまったが、相鉄から東武まで、東武から相鉄まで運行する列車は設定されるのだろうか?たしかにプレスリリースのみを見れば、東武は新横浜発着で運行され、相鉄まで乗り入れない可能性も考えられる。
だが、昨日の発表と同時に、相鉄公式の都心直通プロジェクトのページが更新された。
という記載があり、相鉄線から東武東上線への直通列車の存在が示唆されている。
③東武直通は朝限定か
相鉄〜東武の直通は、朝限定のものになると思う。平日は本数の多い朝ラッシュ時間帯、新宿三丁目や池袋、和光市で折り返しきれない分を東武まで走らせるのだろう。需要云々というより、運用上の都合という面が大きいと思う。
休日は朝〜午前中にかけ、川越方面への観光客誘致を目的とした直通列車が設定されるのではないだろうか。東武側はこの直通網に参入した理由として、「新しい人の流れを生む」という点を挙げている。
Ⅲ. 本数・所要時間が明らかに
運行本数・所要時間が明らかになった。以下の表の通り。
本数については、今まで朝は10~14本/h・その他時間帯4~6本/hと、数がぼかされていたが、今回はっきりとした数字が出された(※印がついてるけど)。朝に関しては妥当、日中以降に関しては6本になると予想していたので、ちょっと少ないかな?という印象。東急側が新横浜で折り返す本数も思ってたよりだいぶ少ない。
所要時間については既出情報から変わっていない。
①朝は妥当な本数、予想は無理
朝は1時間に10本ペースでの直通となるようだ。JR直通を含めれば、1時間に14本が都心方面への直通便となる。現在、朝の二俣川〜西谷間では1時間に28本が運行されており、その約半数が都心直通に回されるということになる。直通が始まっても横浜需要は大きく残ると見られ、横浜方面とのバランスを取りやすい良い本数に落ち着いたのではないかと思う。
直通本数は発表されたものの、相鉄直通便は東横線と目黒線にそれぞれ何本ずつ振り分けられるか、相鉄線内も本線といずみ野線どちらにどの程度、どの種別で振り分けられるかなど、詳細はまだ発表されていない。また、東横線ではデジタルATCの導入による増発、目黒線では奥沢待避の開始が予定されており、パターンが大きく変わりそうだ。朝の予想は難しい。
②昼間以降は4本/h。ちょっと少ない
昼間以降は4~6本/hとされてきたが、4本/hになった。
気になるのは夕ラッシュ。昼間は少ないとはいえ4本でも足りる気がするが、夕ラッシュも4本でやるのだろうか?「その他時間帯」とあるので、おそらく4本でやると思うが、さすがに少ないような気がする。
③相鉄線内特急がありそう
新横浜まで、大和から19分、湘南台から23分と記載がある。この数字はおそらく相鉄線内特急で想定したものだろう。
JR直通でも、ダイヤ発表前からこのような所要時間の情報は出ており、それらも相鉄線内特急が想定されたものだった。当時の私は「誇張してるだけだろw」「特急直通に需要ないからこれはとりあえず書いてるだけ」などと考えて、この情報を無視していた。が、実際のJR直通は特急だらけで組まれた。意外と信用できる数字。
④渋谷〜新横浜30分
先程「所要時間の数字は信用できる」などと書いたが、これはいくらなんでも遅いような気がする。相鉄が東横直通用には10両編成しか用意していない時点で、相鉄直通便は東横線内を急行以上で運行するということが確定するのだが、急行でこの区間に30分もかかるだろうか?現行の菊名と対して距離は変わらないはず。
Ⅳ. 日中のダイヤ予想
日中のダイヤを軽く予想していきたいと思う。詳しい予想は私の受験後に。
相鉄線内のダイヤは大きく変わると思うが、東急は現行パターンを維持するのではないだろうか。相鉄直通の本数も新横浜折り返しの本数も、思ってたよりだいぶ少ない。ここでは、東急が日中のパターンを変えないことを前提に話を進めていく。また、相鉄線内でダイヤ面で懸念される点も挙げていきたい。
①4本/h、内訳は?
昼間の相鉄から東急への直通は4本/h。まずはこれらが東急線内をどの種別・行先で走るのかを考えてみたい。私は以下の2パターンのどちらかになると予想している。
まず、昼間の東急線内は急行で走ると思う。
東横線系統に関しては、相鉄も東急も直通車両を10両編成でしか用意していないため、必然的に急行以上となる。
目黒線系統については、現状各停の方が急行より需要が大きいことから、新横浜アクセスと8両編成での運行が約束されている相鉄直通枠を目黒線内各停にしてほしい、という声が多くある。だが、相鉄からの利用者はいずれも長距離利用。長距離の利用には優等種別が望ましいし、相鉄直通でようやく急行に需要が生まれるのではないだろうか。
次に行き先。急行西高島平行2本については確定でいいと思う。急行で行って急行で返せる。問題は南北線直通だ。赤羽岩淵行は三田線西高島平行同様、急行で行って急行で返せる。一方、浦和美園行は急行で行っても急行で返ってこない。つまり、これに相鉄車を充ててしまうと相鉄車が迷走するし、浦和美園から折り返し急行になる各停に相鉄直通に対応しないメトロ車・埼玉高速車を充てることもできなくなるなど、運用上の制約が大きくなりすぎる。車庫での入れ替えなどを使ってなんとかする可能性もあるが、わざわざ昼間に相鉄直通をこの面倒な浦和美園行の急行に充てるとは考えにくい。
その浦和美園行の穴埋めとして、東横直通を使用したい。以前から主張してきた通り、私は現在菊名〜池袋間で毎時2本運行されている各停を急行に格上げ・10両化して相鉄直通に充てると予想している。他の急行・特急枠を使おうとしても、日吉以南のカバーができない。東横線の現行パターンから相鉄直通に回すなら、この枠しかないだろう。
赤羽岩淵行は相鉄直通に使えるわけだが、これも使わず南北線直通自体をしないのなら、副都心線池袋行が2本。赤羽岩淵行を走らせるなら、赤羽岩淵行と副都心線池袋行が1本ずつになるだろう。
どちらになるかはわからないが、私は東横・副都心線に2本のほうが組みやすいと思った。
②相鉄本線・いずみ野線、どちらにどの枠?
本線海老名方面にはすでにJR直通が来ている。JR側が海老名方面への直通を要望したとの話があり、これが東急直通後に変わる可能性は低い。JR直通は東横線直通と同じ、副都心エリアを結ぶ。そしてその副都心エリアへは小田急が圧倒的に有利で、JR直通は小田急に完敗した。東横直通まで海老名に送り、わざわざ三つ巴になって戦うことにはあまり意味を感じない。東横直通は湘南台方面へ流すと予想する。
一方で、西高島平行の目黒線・三田線直通は本線海老名方面への直通になると予想する。こちらは副都心ではなく、大手町方面への乗り入れになる。小田急も千代田線直通で大手町に乗り入れているが、海老名・大和など神奈川県央エリアからは少し遠く感じるダイヤ設定。この三田線直通は、小田急に一線を画すことになるのではないだろうか。
また、現行パターンが維持されるなら、三田線直通の羽沢入線時刻とJR直通の羽沢入線時刻がちょうど10分差になるため、きれいなダイヤが組めそうだという面もある。
③相鉄線内は2019/11改正ベースか
相鉄線内のダイヤは、2019/11に行われたJR直通開始時のダイヤの考え方をベースにするのではないだろうか。
海老名方面への直通は「各停で来た車両は折り返し特急・特急で来た車両は折り返し各停」とし、西谷では「直通各停×本線特急・本線快速×直通特急」の接続が行われると思う。
湘南台方面への直通は上下とも相鉄線内各停で設定されると思う。
特急は増えるわ、快速は西谷で待たされるわで、特急通過駅ユーザー目線最悪のダイヤなのだが、これは避けられないだろう。悲しい。
④ダイヤ予想のまとめ
詳しい予想は受験が終わってから出そうと思うが、まずこの段階での予想をまとめておく。
海老名発
・特急西高島平 1
・各停西高島平 1
・特急JR新宿 1
・各停JR新宿 1
・特急 横浜 2
・快速 横浜 4
湘南台発
・各停F線池袋 2
・各停 横浜 4
西谷発
・各停 横浜 2
ちょっと横浜行の優等が足りない気がするが、その辺含めて受験後にまとめようと思う。
Ⅴ. 遅延の懸念
大規模な直通網で懸念されるのは遅延だ。特に東急系統の遅延がJRに影響したり、JRの遅延が東急に影響することが恐れられている。
①相鉄は末端区間
相鉄はJR直通、東急直通、どちらにおいても末端区間である上、直通本数自体がそもそもあまり多くない。途中で打ち切って運休させるなどすれば、相鉄線内での被害は出るが、他社線への遅延は最小限に抑えることが可能だ。
②遅延対策を意識したダイヤ
相鉄では「毎時6本」を最低限確保すべき本数としている。特急はあくまでおまけにすぎない。直通の特急が遅延したら途中で打ち切り、折り返し便に遅延が出ないように折り返す。また、直通の各停が遅延した場合も途中で打ち切り折り返す。運休が出た駅には西谷で接続する特急が臨時停車し、救済する。このようなダイヤ設定で、遅延は最小限に抑まるようになっている。
③折り返し設備が多い
現在、相鉄では瀬谷駅から横浜方面へ折り返せる設備を新設するなど、折り返し設備の増強が進められている。
西谷以西本線での折り返し可能駅は、西谷、二俣川、瀬谷、大和、かしわ台で、ほぼ2駅に1駅は折り返し対応となっている。先ほど紹介したダイヤ設定と、この折り返し設備の多さ。遅延耐性はかなり強いと言えると思う。
④朝は絶望的
朝ラッシュ時間帯に相鉄線内で遅延したら、それは絶望的としか言えない。
おわりに
長く、途中読みにくい箇所もあったとは思いますが、最後まで読んでくださりありがとうございました。
相鉄全体で見れば便利になりそうですが、相鉄の雑魚駅ユーザーとしては不安のほうが大きいです。どうなることやら…。とはいえ、相鉄の直通は「人口減少社会において、沿線人口をキープ・増やしていく」という目的に対する手段。既存利用者にウケが悪かったりするのは仕方ないんですよね。最近はテレワーク等の推進により、郊外移住の人気が高まっているそうです。23区が初めて転出超過になったとか。実は相鉄にとっては目的達成の大チャンスなのかもしれません。直通線には頑張ってもらいたいですね。
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参考資料
https://cdn.sotetsu.co.jp/media/2022/pressrelease/pdf/r22-14-hz9.pdf
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